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ライフ  作者: 道野ハル
オウド国Ⅱ
104/162

切去



―――……



 長く、暗い廊下。


 男達はここである人物を待っていた。



―――コツ、コツ



 廊下の先から無機質な足音が近付いて来る。

 


―――コツ

 


「待たせたな」

「いえ」


 二人は頷き合うと、目の前の人物に告げた。


「先ほど火薬職人の元へ行ったのですが、怪しい者と遭遇しました」

「ほう」

「異国の服を纏った男二人と、女一人」

「……」

「その者達は火薬職人に接触し、火薬の製造方法を聞き出そうとしておりました」

「金髪の少年は居なかったか」

「そのような者はおりませんでした」

「そうか」


 男が目を伏せる。



―――……スッ



 彼は静かに瞼を上げると何も映さない黒い瞳を二人に向けた。


「今夜、職人に眠りを」


 二人は黙って頷くと男に背を向けて歩き出した。



―――コツッ



 男もまた、闇の中に戻っていった。




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