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ライフ  作者: 道野ハル
オウド国Ⅱ
101/162

記憶



 西の森。



―――サクッ



 太陽が真上から下り始めた頃、少年はその場所に足を踏み入れた。明るい陽射し、風に揺れる草花、そして……大きな岩。人々が願いの書と呼ぶものだ。



―――サクッ、サクッ……サクッ



 岩に近付いて、一度足を止める。



―――……サクッ、サクッ、サクッ



 再び歩き出し、その周りをぐるりと回った。



―――スッ



 ある地点で踵を上げ、土を踏む。少し場所を変えて同じことを繰り返す。



―――トン、トン


―――トン、トン


―――トン……タン



 音が変わった場所を足で掘る。暫く掘ると銀色の鉄板が現れた。


「……バカだなあ」



―――サァァァ



 ぽつりと呟かれた言葉は風の音に消えた。金色の髪を僅かに揺らして、少年は空を仰いだ。




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