表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/9

かつての仲間たち

「冬矢くんは確か星ヶ海に行ってたよね。確か可愛い女の子ってがいっぱいいるからだっけ?」


「なん、だとっ!? 冬矢! なぜ俺も呼ばない!」


「そうだな。みんな可愛くて目の保養だ」


「しかもあそこ坂道だからパンチラみたい放題だし、JK好きの冬矢くんには垂涎ものだね! 博臣、残念」


「なんだってー!! よし、今から転入手続きを……」


「って、なんで柚は俺を変態にしたがるんだよ」


 このやりとり、久々だな。

 柚の冗談は他の人に聞かれたら本当にヤバい。


「え? 博臣と同じで変態かと思ってた」


「おいおい。ったく相変わらずだな」


 こういう話を出来る友人は本当にありがたいな。

 俺はつくづくそう思う。


「はは、まったくだな。んで、冬矢、お前はそっちで何するんだ? お前ほどのセンスがあって野球しないのなんて」


「そうだよ! 冬矢くん! なんで野球やらないの! ウチに転校しておいでよ。また3人でしようよ」


「そうだぜ、鳴凌のみんなはいろんな高校に行った。大体どこも全国上位に入るチームだ。もちろん、俺らが居る姫森もだ」


「監督には私たちからも言うから! それともやっぱりまだ野球への情熱はなくなってるの?」


 みんなは俺が野球をやらなくなった理由を知っている。

 もちろん、家庭の事情もそうだが、一番大事なことがあれから感じなかったから。


 でも、みんなと出会ってまた楽しめそうだと俺は思った。

 コイツらには言っておかないと。


「誘ってくれてありがとう。けど、そっちではしないよ。俺は星ヶ海で野球をすることにした」


「「えっ!!!!?」」


 さすが双子。

 声が揃った。


「冬矢くん、そっちで野球するの!? 確かそこ野球部ないよね?」


「ああ、一緒にやろうって言ってくれてる人が野球部、最初から作るんだってさ。最初からしていくって初めてだよ」


「はっ、そうか。野球部作るのか。だったらいつか戦えるな。冬矢と一緒に野球出来ないのは寂しいけど、戦えるならそれもありだな」


「まだまだ弱いチームだなら姫森みたいな強豪と当たるのはだいぶ先かもだけどな」


 博臣も柚葉も喜んでくれた。

 本当にありがたい。


「みんな、喜ぶよ! やっぱりみんな気にしてたし。せっかくだしみんなに言って……」


「柚、せっかくだし黙っといてくれないか? どうせなら驚かせたいし、せっかくなら油断してもらおうと」


「ふふっ、それなら黙っておいてあげるよ。みんなの驚く顔見てみたいなー!」


 それから話は結構盛り上がった。

 時間もあっという間にすぎる。


「おっと、もうこんな時間か。これから自主トレしてくるわ」


「すまんな、時間取らせて」


「気にすんな。冬矢、上がってこいよ。公式戦でやろうぜ」


「勝負待ってるよー!」


「2人相手は大変だな」


「ははっ、じゃあな」


 そうして電話が切れた。

 久々に話した友人達は嬉しそうにしてくれた。

 だいぶ心配させてたんだな。


 さて、明日から練習だし、軽く素振りでもしてくるか。


 いつか、仲間たちと戦える日を待ち望んで。

選手名鑑

中村柚葉

姫森学院1年生

左翼手

明るい女の子。オレンジのボブカットがポイント

元鳴凌中レギュラー

詳細はまた後日。


中村博臣

姫森学院1年生

中堅手

柚葉の双子の兄妹。仲良し

鳴凌中のレギュラー

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ