メサイアの玉座
かつて、現世の人間は思考の世界、人間の脳の中の世界である言の葉の海を見下ろすことで、見渡すことができた(メタ的視点)。
しかし不況に対する政策として娯楽が奪われ、文学、物語と接する機会を失った現代の子供たちはメタ的視点を奪われ、物語の世界と現実世界を平行に捉えてしまうようになった。
結果として、言の葉の海が現世に流出。現つ世は平行になった。言の葉が現つ世に流入すると同時に、現つ世は人間の多数(が「これは実際に起きていることだ」と錯覚していることはすべて現実になってしまった。
そのとき、同時に言の葉の海ではその住人である紙魚が次々に消滅した。人間の認知の集合体である彼らは、人間がそれぞれのキャラクター(登場人物の性格)をメタ的にそれとして認知しなくなれば存在することができない。忘れ去られていった瞬間に消滅してしまう。
このままでは自らの存在が危ういことを察した紙魚たちは、自分達の存在を知らしめるために現つ世を攻撃するだけでは飽き足らず、現つ世の人間を駆逐し、現つ世の人間に成り代わるための侵略戦争までも企てた。彼らは空想世界の武器でしか攻撃できない存在。
本来ならば一方的な戦争が可能であるにもかかわらず、彼らはなぜか人間に反撃手段を与える。
しかし不況に対する政策として娯楽が奪われ、文学、物語と接する機会を失った現代の子供たちはメタ的視点を奪われ、物語の世界と現実世界を平行に捉えてしまうようになった。
結果として、言の葉の海が現世に流出。現つ世は平行になった。言の葉が現つ世に流入すると同時に、現つ世は人間の多数(が「これは実際に起きていることだ」と錯覚していることはすべて現実になってしまった。
そのとき、同時に言の葉の海ではその住人である紙魚が次々に消滅した。人間の認知の集合体である彼らは、人間がそれぞれのキャラクター(登場人物の性格)をメタ的にそれとして認知しなくなれば存在することができない。忘れ去られていった瞬間に消滅してしまう。
このままでは自らの存在が危ういことを察した紙魚たちは、自分達の存在を知らしめるために現つ世を攻撃するだけでは飽き足らず、現つ世の人間を駆逐し、現つ世の人間に成り代わるための侵略戦争までも企てた。彼らは空想世界の武器でしか攻撃できない存在。
本来ならば一方的な戦争が可能であるにもかかわらず、彼らはなぜか人間に反撃手段を与える。