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豊嶋

僕達は新宿に行く為、ゆっくりと豊嶋へ、体力の温存とタツヤの傷に響かないように、後は他の子供と会わないように

豊嶋へ着き休めそうな家を見つけ

タイガは使えそうな物と食糧を探しに出掛け

僕とタツヤは家で待つ事に


「豊嶋を抜けたら次は新宿だね…タツヤ傷は大丈夫?」


「あぁ!俺よりも自分の心配をしろ」


傷が痛くて辛いはずなのに僕の心配をしてくれて嬉しかった、僕らは久々にゆっくり話せたような気がする…

そして数時間が経った


「タイガ遅いね…何かあったんじゃ?」


「そうだな…少し見てくるか」


傷が治ってないタツヤに、行かせるわけにいかないので


「僕が見てくるよ、タツヤはここで待ってて」


「大丈夫なのか?何かあったらどうする」


「大丈夫だよ、豊嶋に来る間に誰に誰にも会わなかったし、少し探すだけだから」


「…気をつけろよ!何かあったら逃げろよ」


「うん、行ってきます」


この時僕はここがどんな世界か忘れていた…タツヤとタイガと一緒にいる事で自分も強くなった気分でいた…


「取り合えず…タイガの行った方を探すか」


家を見つけた後に、タイガが向かった方に歩き出した

澁谷が近づくにつれて危険な為、豊嶋に来たのは初めてだった

初めて見る場所に僕は少し楽しかったかもしれない…

少し歩くと

「何か書いてある、お…み…き…?何だろ…お…や…き って」

漢字は読めなかったが

少し興味が出て建物の中に入ると、黒い鉄の板が置いてあった

「何をする物だろう?こんな大きいので…」


見た事もない物に想像が膨らんだ、さらに中に入ると、皿などが割れていてごちゃごちゃになっていた


「凄いな…ん?何か光った…」


割れた皿をどかすと、銀色に光る物を見つけた!

「何だろう?ナイフとも包丁とも違う…」


後でタツヤとタイガに聞けばわかると思い、僕はそれを持っておく事にした

建物を出ようとすると、雨が降ってきた


「雨だ、ビンを持ってくれば良かったな…」


雨は貴重な飲み水になる、貯めれば体を洗う事も出来て、大切な物であった

もう少し歩いて見つからなかったら、帰ろうと思い歩いていたら…


後ろの方に気配と足音を感じた!

ゆっくり振り返ると…そこには


犬が牙を出し僕を見ていた…

犬と目が合うと吠えながら僕に向かってきた!

僕は全力で走ったが、追いつかれ左足に噛みつかれてしまった

地面に倒れ込み

「うゎああぁ!やめろっ!やめろ!」


僕は痛みと恐怖でおもいきり、犬を蹴り飛ばした!

一瞬怯み噛むのをやめたが!まだ僕に牙を向け吠えている…

恐い恐い恐い…


恐怖で地面から立ち上がれず…どうする事も出来ない…


そして犬がまた僕に向かって来た!!


「うゎーーー!」

僕は叫び、とっさに手元あった石を掴み!向かって来た犬に降り下ろした…

犬は叫びを上げ…

僕は何度も何度も石を降り下ろす…


気がついた時、犬の顔はグチャグチャになり…倒れていた


「はぁ、はぁ、はぁ…僕がやったのか…」


無我夢中で何も覚えていなかったが、僕の手は血だらけになっていた…

その場で呆然としていると


「ゴン…そんな…」


僕の後ろに二人の男女が立っていた


「てめぇか!!ゴンをこんなにしたのは!」


僕の恐怖はまだ終わらない…

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