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僕とタツヤと…

「やめて…殺さないで…」

ミクに銃が向けられ…


「…………死刑!」

銃声が鳴りミクが頭を撃ち抜かれ倒れた…



「ミクー!!」

タツヤが叫び目を覚ます


「なんや?なんや?けったいな声だして!」


目を覚ましたタツヤの前には、色黒の帽子を被った知らない男が座っていた


「誰だ…お前は…?」


「命の恩人にお前はアカンで!まぁ名前知らんしな、ワイは…」


男が帽子を取り名前を言おうとした時


「タツヤ…良かった!目が覚めたんだ、本当に良かった」


「あぁ…生きてる…」


「ヤマトー…!せっかくワイがかっこええ自己紹介しようとしとったのに、ブチ壊しや」


男はふて腐れたように話す


「ヤマト…こいつは一体?危険じゃないのか…?」


起き上がれないタツヤは警戒しながら僕に話しかけた


「大丈夫、この人は命の恩人なんだよ」


「どういう事だ…?」


僕は詳しく説明した


ミクを助けようと車を追いかけ銃に撃たれた後、何も出来ない僕をを助けてくれて、タツヤを家まで運び治療をしてくれた事を


「そうだったのか…すまない」


「まぁええわ、ほな改めてワイは!タイガや!大阪から遥々東京に来たっちゅうわけや」


タイガは大阪から来て、偶然困っていた僕見て助けてくれたらしい、理由は困った奴はほっとけないと理由で


「大阪か…遠いな…俺は何日寝てた!?」


タツヤが思い出したかのように聞いてきた


「えっ、3日だよ…」


「3日も寝てたのか!くそっ!早く助けに澁谷に行かないと…」

「寝てないとダメだよ!」


タツヤは起き上がろと体を起こそうとした


「アカンアカン、病人は寝てな、後一週間は安静や」


「俺が寝てる間にミク達が殺されたらどうするんだ!ヤマト手を貸せ…」


僕がどうしたらいいか焦っていると

タイガはタツヤの傷を軽くだか指で突いた!


「うゎあああぁあ!!」

痛みに声を上げ、倒れるタツヤ


「こんな傷でどうやって動いたり戦ったりするん?一週間は安静や」


痛みに耐えながらタツヤは…

「おっ…お前に何がわかる!今すぐ行かないと王様に殺されるかもしれないだ…」


…タイガはため息を吐き言った


「王様っちゅうやつは絶対に女を殺さんから安心したらええ!」


僕とタツヤは意味がわからなかった…


「どういう事?」


「ワイはこっちに来て聞いた噂かもしれへん…王様は女好きで特に可愛い女や気に入った女は大切にしとるみたいで、ヤマトに聞いた通りミクっちゅう女がほんまにええ女やったら大丈夫や」


「そんなの噂でしかないだろ!こうしてる間にも殺されようとしてるかもしれない…」

怒りと落ち込みどちらにも取れる口調でタツヤは話した



「噂かもしれんな!けどな?その傷でどうやって助けるん?どうやって澁谷に入ったり女を助けるん?計画もなしに行ったら犬死にやで?」


タイガの言ってる事は正しかった…タツヤは何も言えずに黙り込む


「取りあえずタツヤは安静にして傷を治そう…タイガの聞いた噂は本当かもしれない…」


「…………」

タツヤは何も言わず天井を見ていた


「あー!もう耐えられへん!ワイも助けるの協力したる、せやからこないな空気は終わりや終わり!」


僕達は何を言ってるのか一瞬わからなかったがすぐにわかり


「本当にタイガ?でもタイガには…」


「お前には関係ないだろ!これは俺たち家族の問題だ…」


…嬉しかったが助けてもらってまた助けてもらうなんて、しかも命の危険もある


「王様の噂聞いて腹立ってん!一発シバかんと納得出来へんからな」


タツヤは何も言わず…布団を被った


「無視すんなや、寂しいなー」


「タイガ本当に手伝ってくれるの?嬉しいけど…死んじゃうかもしれない…」


「ワイには後少ししか時間がない、悔いが残らん生き方したいんや…」


名前は聞いたが歳は聞いてなかった…


「なら尚更少しでも長生きしなきゃ…」


「もう決めた事や!ワイ強情やからもぅ聞かへんでー」


タイガは満面の笑みで僕に笑ってきた

僕はその笑顔を見たら…


「ありがとう…」


しか言えなかった

そしてタイガは


「かまへんかまへん!」

そして僕も笑った


夕方になり、瓦礫の所でタイガが何かを作っていると

「ヤマトに聞いたが…時間ないからって俺らに協力されても邪魔なんだよ…」


タイガは作業を止め振り向く


「まーだそんな事言っとるん?ワイが決めた事や勝手に協力するで」


「勝手な事言いやがって!何が協力だ…」

涙を流し、タイガに力なく拳を握り殴ろうとする


「安静や言うとるやん!それに殴る相手間違ってるんちゃうか?」


それを聞いたタツヤは膝を地面につき…


「わかってる…!けど悔しいんだ何も出来なかった自分が…」


タイガは微笑みタツヤを優しく抱き締めた


「そんなんわかっとる!悔しかったんやな!お前はほんま頑張ったで…」


タツヤは声を出さず泣いた、涙が枯れるくらいに

泣き止むまで待つとタイガが


「スッキリやろ?辛い時は我慢したらアカンで!後な思っとたんけど、お前はタツヤで、俺はタイガ、偶然かも知れんけど龍虎やねん」


タツヤは意味がわからなかったが


そうしているとタイガが地面に【龍】と【虎】の字を書いた


「どや二人の名前を漢字にすると、龍と虎で龍虎や!凄ないか?」


「何て書いてあるかわからない、意味も…」

僕らは生きるのに必死で勉強などしてなくて…字もあまり読めず意味がわからなかったが

タイガはわかりやす説明をした


「龍と虎は強大な力を持ってて、実力がごっつ凄い二人の英雄やライバルっちゅう意味や!つまり俺らがいれば誰にも負けへん!王様にもな」


タツヤは何か悟ったかのように


「色々と悪かった…!頼む……タイガ」

タイガも笑いながら


「かまへん!俺も頼むわタツヤ」


そして二人は太陽が沈むのを黙って眺めていた

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