王様と兵隊
あの夜の事があって3日が経っていた
気持ちが追いつかず何をするにも身が入らない
「おぃ!ヤマト…ヤマト聞いてるのか?」
「あっ、ごめん何?」
タツヤが何かを言っていたのにきづかなかった
「そこ、崩れやすいから気を付けろって言ってんだよ!怪我をしたらどうするんだ」
「わかったよ…」
心配をしてくれてるのはわかるが…タツヤとミクは…二人を見てるとそれしか頭に浮かばない
考えないようにしてるけどダメだった
「練馬から帰ってきてから変だぞ!何かあったなら話せよ、俺たち家族だろ?」
家族?家族ってあんな事するの?
じゃ僕はミクと家族だから同じ事を出来るの?!
「…あのね僕タツヤとミクが…この前………せっ…せっ…せいこ…うい…!」
突然タツヤが僕に向かって襲いかかってきた
僕が知ったから殺すんだ僕の事を…
やっぱりいけない事だったんだアレは!
「静かにしろ!今向こうに誰かいた」
!?僕を殺そうとしたんじゃなかったのか…
タツヤが僕を守ってくれたのか
「ありがとう、誰がいたの?」
「わからないが…二人は見えた、取りあえず隠れてろ俺が見てくる」
…タツヤとミクはもう繋がってしまった…けど二人は変わらず僕の事を考えてくれている
嫉妬と嫌悪感があったけど今は何もなかったと考えるしかないんだ…僕が黙っていればまた家族でいれれるんだ
そう思っているとタツヤが静かに戻ってきた…
けど顔は真っ青で震えていた!
「兵隊だ…」
!!兵隊ってあの、…
「兵隊って王様の兵隊…!?何で北にいるの?タツヤ何で!?」
「黙れ!俺が知るかよ!」
いつものタツヤじゃない…
けれどそれは当たり前だった
兵隊は王様の手下で、笑っているように見える仮面を被っていて、殺人 強姦 人拐い 人食 何でもする奴ら…兵隊は一人一人が銃を持っていて
絶対に敵いっこない…子供達は兵隊に見つからず暮らすしかない
そして……王様はその兵隊に命令して、 澁谷を拠点に新宿 港 目黒 世田谷 中野を支配している、それを総称して王国と呼ばれ。
だから決っして王様には逆らってはいけない…
「見つからず逃げるしかない…」
しかし周りには隠れれる場所もない、足音と話し声が近くなってくる
もう終わりだ…
その時離れた場所から銃声が聞こえて来た!
「銃声だ行くぞ」
足音が僕達から離れていく
僕達は緊張と恐怖でそこからしばらく動けないでいた
「良かったねタツヤ助かったよ」
…タツヤがさっきよりも真っ青な顔をしていた
「向こうって家の方じゃないか…?」
「えっ!確かに聞こえて来たのは家の方だけど!」
一瞬にして頭が真っ白になった…ミク!ヒナ
「クソが…!」
タツヤは家の方に走って行った
僕はどうしていいか分からず…走って行ったタツヤを追いかける
ミク ヒナ…無事でいて!