本当の気持ち
あれから数日経って、歩はよく私に話しかけてくるようになった。
大層なことではないけれど、毎日挨拶はするし、気にかけている様子もあった。しかし、その言動は俺はまだ諦めてないよと言っているようにも思えた。
歩は相当気を遣ってくれたいたのか、私に話しかけるのはいつも人目のつかないところでだけだったが、全くいないというわけでもないので2人でよく話しているという噂は匠の元にすぐ入ったのだった。
匠からすれば、メールの返信すらしていなかった私が歩と急に話し始めたら不安に思うことくらい私にだって分かるけれど仲直りしたわけでもないし、説明の仕方がわからなかったので私からは何も言わなかった。
しかし、匠は気が気じゃなかったのだろう。すぐに連絡が入ったので匠と話すことになった。
「梨花、この間はごめん。かなり言いすぎた。自分がまだ幼くて不安で仕方がなかった。」
「うん。私も少し気をつけるようにするね。」
「後、確認したいことがある。」
「何かな?」
「正直に答えてほしい。
俺は梨花が好きだよ。でも、梨花は俺のことは好きじゃない。その前提で始まった付き合いだから、梨花が俺を好きじゃなくても文句は言わない。でも、やっぱり歩のことが好きなら歩のところへ行くべきだ。自分から付き合ってくれなんて言っておいて何を言ってるんだかって思うかもしれない。でも、好きなんだろ。見てればわかる。」
「匠、ありがとう。でも、私匠が好きだよ。」
「今更嘘つくのか?俺にも、自分にも」
「嘘なんかついてない。匠とのクリスマスとても楽しかった。匠が私のこと信じてくれて悲しかった。匠とずっと一緒にいたいって思ってるよ。」
匠のことそんなに追い詰めてるだなんて思ってなかった。私、つくづく最低だ。
「それなら俺にキスして。今ここで。」
「わかった。」
匠の顔をじっと見ながら顔を近づけた。




