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汚屋敷の兄妹  作者: 髙津 央
第四章 賢治の十二月二十六日~十二月二十八日
99/130

099.貯金

 コーちゃんと政晶君が、軽トラに寄付品を積む所までやってくれた。

 真穂と藍ちゃんは、マー君の車に乗せてもらって本家へ。売る物を積んで、リサイクルショップに行って、その金も足して、ジャヌコで買物。

 俺とツネ兄ちゃんも、郵便局の用が済んだら、ジャヌコで合流する予定。

 近在の郵便局に行って、知り合いに会うと何か言われそうだから、矢田山(やだやま)市内の大きい局へ持ちこんだ。

 俺は貯金窓口、ツネ兄ちゃんは郵便窓口。年末で割と混んでて、他の客に申し訳ない。

 小銭は重量の割に大した額はなかった。


 ジジイ共に取り上げられないようにしないと。


 俺と真穂の通帳は、どちらもまだ使えた。記帳してもらったら、満期が通常貯金に振り替えられていた。それ以外にも毎年、それぞれの誕生日かその前日に、十万円ずつ振り込まれていた。


 きっと、母さんだ。


 ジャヌコの駐車場に着いた時には、買出しもほぼ終わっていた。五人で手分けして、マー君の車と軽トラに荷物を積む。

 駐車場を出ると、電機屋さんの車が後ろにぴったりついて来た。

 冷蔵庫の設置は、プロが二人掛かりでしてくれた。

 マー君が「今すぐ設置できないんなら、要らない」ってムチャ振りして、係の人を連れて来たからだ。

 設置後、マー君は「無理言ってゴメンね」と爽やかに笑って、二人のポケットに万札を捻じ込んでいた。


 これは見習っちゃダメな大人だ。


 家電類は箱から出して、物置部屋へ。取り説と保証書もまとめて置いた。

 テーブルの上には、ラップが掛かった親子丼とおでんと味噌汁が一人分。

 ゆうちゃんはまだ寝てるらしい。

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【関連  「汚屋敷の跡取り
ゆうちゃん視点の話で「汚屋敷の兄妹」と全く同じシーンがあります。

▼用語などはシリーズ共通設定のページをご参照ください。
野茨の環シリーズ 設定資料(図やイラスト、地図も掲載)
地図などは「野茨の環シリーズ 設定資料『用語解説17.日之本帝国』
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