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汚屋敷の兄妹  作者: 髙津 央
第四章 賢治の十二月二十六日~十二月二十八日
73/130

073.朝食

 十二月二十七日。


 朝食後、さて、行くかって時に、近所の人が酒持ってやって来た。ノリ兄ちゃんが王子様だと知って、ゴマすりに来たらしい。

 ノリ兄ちゃんは、「僕、お酒飲めないんです」って素で断った。それでも強引に勧めて来るのを、マー君と叔父さんが引き受けてくれた。

 俺達はその隙に本家へ向かった。


 リフォームしたかと思うくらい、キレイになった台所で、クロエさんに簡単な朝食を作ってもらう。

 食材は分家のを少し分けてもらった。

 食器は、箱に入ったままだったキレイな物。

 フライパンは新品同様の粗品一個。

 鍋も、手付かずの粗品で、片手鍋と両手鍋、土鍋が一個ずつ。

 それ以外、何もない。

 ちゃんと換気扇も回る。

 昨日の蟲地獄が嘘のようだ。


 土鍋で米を炊いて、お歳暮の出汁を使って出汁巻き卵を焼く。

 美味そうな匂いで起きて来るかと思ったけど、ニートは動かなかった。


 「今日は、お父さんの部屋と、居間の隣の部屋を集中してやります。今日からは、オマケみたいなものだから、気楽にお願いします」

 真穂がぺこりと頭を下げ、俺もそれに倣った。


 ノリ兄ちゃんの命令で、クロエさんが朝食をお盆に乗せて、二階に上がる。

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【関連  「汚屋敷の跡取り
ゆうちゃん視点の話で「汚屋敷の兄妹」と全く同じシーンがあります。

▼用語などはシリーズ共通設定のページをご参照ください。
野茨の環シリーズ 設定資料(図やイラスト、地図も掲載)
地図などは「野茨の環シリーズ 設定資料『用語解説17.日之本帝国』
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