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汚屋敷の兄妹  作者: 髙津 央
第三章 真穂の十二月二十五日~十二月二十六日
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064.廊下

 物を除けて、わかった事がある。


 お祖父ちゃん達の部屋と台所の間には、廊下がある。

 台所は南北に細長くて、北半分は居間に面している。台所の入口は、玄関からまっすぐ伸びた廊下の突き当り。

 どう考えても、南が余る。

 お祖父ちゃん達の部屋の隣は、壁だと思ってた。よく見たら、立派な箪笥(たんす)の裏側だった。廊下は、台所の手前で曲がり角になっていた。

 生まれて十八年、ずっと住んでたのに、知らなかった。

 クロエさんに手伝ってもらって、箪笥とか、廊下を塞いでいる物を庭に出す。

 今日は昨日のメンバーに、最初から叔父さんとマー君も居るから、更に早い。

 「何でこんな、隠し通路みてーになってんだよ。知らねーぞ。こんなの」

 お兄ちゃんも知らなかった。


 二十年以上埋まってたって事は、要らないって事だよね。


 立派な着物とか入ってたとしても、どうせ昨日みたいに虫の餌になってそうだし。中身を見ないでゴミ焼き円にどんどん持って行く。


 埃、蜘蛛の巣、虫、鼠の糞。

 もういい加減にして欲しい。


 野菜の大プラ籠を持って来て、朽ちた行李(こうり)とか段ボールとかを入れて運ぶ。みんなで何往復もして、廊下の突き当りまで空にした。

 双羽(ふたば)さんに魔法で洗い流してもらう。

 廊下の突き当たりで、引戸を発見。やっぱり台所の南隣にも部屋があった。

 突き当りの戸は、何か引っかかってて開かなかった。台所の隣は、戸が少し開いている。お兄ちゃんが戸を開けて、双羽さんが魔法の灯を点した。

 山端家の間取図-水回り完了 そして、南の廊下へ。

 挿絵(By みてみん)

 水周り(風呂・トイレ・台所)の清掃完了。

 ※茶色=収納家具やガラクタや、ゴミ等の堆積エリア。

 ※黒色=部屋の存在すらよくわからない不明なエリア。

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【関連  「汚屋敷の跡取り
ゆうちゃん視点の話で「汚屋敷の兄妹」と全く同じシーンがあります。

▼用語などはシリーズ共通設定のページをご参照ください。
野茨の環シリーズ 設定資料(図やイラスト、地図も掲載)
地図などは「野茨の環シリーズ 設定資料『用語解説17.日之本帝国』
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