059.人手
「お、頑張ってるなぁ。五万とガソリン代実費で、期間中の運転手。日当五万追加で、大掃除の手伝いしたげるけど、どう?」
マー君と米治叔父さんが来てくれた。マー君は叔父さんの軽トラから、超笑顔で降りて来た。叔父さんは、苦笑いしながら運転席から降りた。
高いのか安いのかわからないけど、人手は多い程助かる。
お兄ちゃんと相談して、発掘したお金を数えた。玄関、廊下、台所で合計二十三万円ちょっとあった。
これでお願いしたら、快く引き受けてくれた。
他のみんなにもお礼しないと。
こんな特殊清掃、タダ働きなんてさせられない。
「これ、こんなにあってどうすんの? 双羽さんに箱、洗ってもらって、リサイクルショップに売った方がよくない?」
目から鱗。その発想はなかった。
中はキレイな新品をそのまま捨てるのは、気が引けてた。でも、置いてても使い切れる訳ないから、どうしようかって、ちょっと悩んでた。
マー君凄い。
「ネットオークションは時間掛かるからやめとこうな」
「近くのお店、検索してくる!」
私は部屋に戻って、ノートパソコンを起ち上げた。
隣の矢田山市内のリサイクルショップが一番近い。ネット査定もしてる。
庭に出て、在庫の山の品名と数をメモして、メールを送った。
庭に戻ったら、叔父さんとマー君が灰の袋を軽トラに積んでいた。
双羽さんに箱の洗浄をお願いして、私はガレージの物出しに取り掛かった。
取敢えず、ここが一番、物が少ない。後で家に戻す物の仮置き場にする。
マー君、クロエさんも手伝ってくれて、すぐに空っぽになった。
双羽さんが、排ガスと埃でドロドロのガレージをキレイさっぱり、洗い流してくれた。