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汚屋敷の兄妹  作者: 髙津 央
第三章 真穂の十二月二十五日~十二月二十六日
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052.招集

 会えなかった時間を埋めるように、あれこれお喋りしながら、楽しく箸が進む。

 ウチの食事風景とは、全然違う。

 会話なんてない。

 お祖父ちゃんかお父さんが、一方的に勝手な事言うだけで、私もお祖母ちゃんも、返事以外で喋ったら怒られる。


 今のこれこそが、家族の会話だよね、本物の。


 みんなが大体、食べ終わる頃、ツネ兄ちゃんが思い出したように言った。

 「そろそろ説明する?」

 「ん? あぁ、そうだね。あの人達どうしよう? お巡りさんに一一〇番……」

 ノリ兄ちゃんが暢気に言う。

 お兄ちゃんがすかさず待ったを掛ける。

 「あ、集合掛けますんで、ちょっと待って下さい」

 叔父さんに固定電話を借りて、お兄ちゃんが区長さんに掛けた。

 叔母さん、藍ちゃん、私で後片付けをする。

 双羽さんが手伝いを申し出てくれたけど、丁重にお断りした。


 片付けが終わって、お茶の用意をした所に、大笹(おおささ)消防団長の車が来た。四人が入って、席を移動する。

 上座のお誕生日席は叔父さん。廊下側の席は上座から、ノリ兄ちゃん、マー君、ツネ兄ちゃん、政晶(まさあき)君。

 縁側の方に区長さん、大笹さん、駐在さん、大山(おおやま)さん。

 双羽(ふたば)さんと三枝(さえぐさ)さんは、ノリ兄ちゃんの後ろに立ってる。

 叔母さんは、お茶のおかわりを淹れるから、ポットの傍。

 (あい)ちゃん、コーちゃん、お兄ちゃん、私は下座席に着いた。

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【関連  「汚屋敷の跡取り
ゆうちゃん視点の話で「汚屋敷の兄妹」と全く同じシーンがあります。

▼用語などはシリーズ共通設定のページをご参照ください。
野茨の環シリーズ 設定資料(図やイラスト、地図も掲載)
地図などは「野茨の環シリーズ 設定資料『用語解説17.日之本帝国』
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