表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
汚屋敷の兄妹  作者: 髙津 央
第一章 真穂の十二月
22/130

022.保留

 お風呂場にも土足で入って、シャンプーとかの空ボトルをゴミ袋に詰めた。

 物が多くて風通し悪くて、掃除し難いから、お風呂場は黴だらけ。床はこすってもこすってもぬめぬめ。洗面器と椅子は色が変わってるし、石鹸入れには、古石鹸の地層ができている。

 風呂場と洗濯機周辺のゴミを庭に出して、深呼吸。

 ゴミの山は、朝の三倍くらいになっていた。

 再び、洗面台と向き合う。下段の両開きの棚は、洗剤やシャンプーとかのボトルと、入浴剤と石鹸の箱がぎっしり。


 ここのは全部中身が入ってるみたい。保留。

 上の棚も、手が届かないから、保留。

 過剰在庫の段ボール壁も保留。


 考えるのが面倒になってきた。

 トイレと戦っているお兄ちゃんに声を掛ける。

 「お兄ちゃん、そっち、どう?」

 「んー……ぼちぼち……どうしたもんだろうな?」

 トイレの手洗い場も収納付きで、お兄ちゃんは手が届くから、上の棚も開けていた。でも、新品の在庫ばかりで、移動はしていない。

 床の空容器やトイレットペーパーの芯、ドアのカレンダーはなくなっていた。

 洋式トイレの床マットも全部捨ててある。

 「新品の事は、後で考えよう。今はとにかく、ゴミを捨てよう。ねっ」

 「そうだな」

 まだ汚いけど、トイレにも杖を突いて行けるようになった。

 二人でゴミ袋を庭に出す。

 山端家の間取図-間取-風呂&トイレ清掃中

 挿絵(By みてみん)

 間違い探しレベルの進捗。

 ※茶色=収納家具やガラクタや、ゴミ等の堆積エリア。

 ※黒色=部屋の存在すらよくわからない不明なエリア。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【関連  「汚屋敷の跡取り
ゆうちゃん視点の話で「汚屋敷の兄妹」と全く同じシーンがあります。

▼用語などはシリーズ共通設定のページをご参照ください。
野茨の環シリーズ 設定資料(図やイラスト、地図も掲載)
地図などは「野茨の環シリーズ 設定資料『用語解説17.日之本帝国』
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ