021.不要
ひょっとして、全部要らないんじゃない?
何年も開けなくても、特に困らなかった。
ずっと使わなくて平気なら、無いも同然。
引出しの一番上の段を外した。
一応、中を見て、錆びていない剃刀二本と、パッケージが変色していない歯ブラシ五本、錆びていない爪切りと梳き鋏だけ残す。
引出しにゴミ袋を被せて逆さに振って、底をトントン叩く。
タオル掛けの雑巾みたいなタオルを外して、引出しの中を拭いた。タオルが真っ黒になったので、これもゴミ袋へ。
代わりに、マシなタオルを掛けた。
引出し四段、全部そうしたところで、ゴミ袋を置く場所がなくなった。
ゴミ袋を持って庭に出る。
既にゴミ山ができていた。
お兄ちゃんも頑張ってる。私も頑張ろう。
ゴミ袋を全部出して床が開くと、やっぱり汚れが気になった。
タオルを水で濡らし、足で踏んでゴシゴシこする。手でするよりキレイになった。
水拭きして、空拭きして、仕上げ。まだ汚いけど、さっきより大分マシになった。
お中元の箱は、置場がないから取敢えず、カラーボックスがあった場所に戻した。
洗面台が脱衣所の間仕切りになっていて、裏側には同じくらいのスペースがある。
壁際に洗濯機と乾燥機がある。でも、奥の乾燥機の前には、カラーボックスと段ボールが積んである。
私は、乾燥機を使っているのを見た事がない。
洗濯機の周囲には、お祖父ちゃんとお父さんが脱ぎ散らかした服や、使用済みタオルが散らばっている。
洗濯機の隣には、洗剤の段ボールが天井まで積んである。これのせいでバスマットが交換できない。
何かムカつくから、脱ぎ散らかされた服は、全部ゴミ袋に入れた。
大事にしないって事は、別に要らないんでしょ。