116.警察-妹
ここから真穂視点開始。
十二月三十日。
気がついたら、もう朝だった。
昨日はムカついて眠れなくなるかと思ったけど、そうでもなかった。
疲れてたせいか、すぐに寝落ち。
大晦日の前に全部片付くとは思わなかった。みんなに大感謝。
今日の予定は、灰をクリーンセンターへ、売る物をリサイクルショップへ、私の私物を矢田山市内から発送して、帰りにお祖母ちゃんに報告。
朝ごはんの後、ノリ兄ちゃんが意外な事を言った。
「昨日、警察呼んだから、多分、今日来ると思うよ」
ホントにゆうちゃんを逮捕してもらう為に……?
みんな、何も言えない。
「知り合いの刑事さんに、床下に埋まってる死体の相談したら、ここの県警に連絡してくれたんだよ」
「死体?」
「多分、ゆうちゃんのお母さんだよ」
床下に……って、行方不明じゃなくって、誰かに殺されて埋められて、私達はずっとその上で生活してたってこと?
頭が真っ白になった。
「現場検証とかあるけど、今日はお家でする作業はないし、いいよね?」
いいよねも何も……えーっと……えーっと…………
今日は、叔母さんも本家に来てくれた。
叔父さんが、駐在さんに説明しに行く。コーちゃんと政晶君は分家でお留守番。




