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汚屋敷の兄妹  作者: 髙津 央
第五章 汚屋敷の兄妹

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116.警察-妹

 ここから真穂視点開始。

 十二月三十日。

 気がついたら、もう朝だった。

 昨日はムカついて眠れなくなるかと思ったけど、そうでもなかった。

 疲れてたせいか、すぐに寝落ち。


 大晦日の前に全部片付くとは思わなかった。みんなに大感謝。


 今日の予定は、灰をクリーンセンターへ、売る物をリサイクルショップへ、私の私物を矢田山(やだやま)市内から発送して、帰りにお祖母ちゃんに報告。

 朝ごはんの後、ノリ兄ちゃんが意外な事を言った。

 「昨日、警察呼んだから、多分、今日来ると思うよ」


 ホントにゆうちゃんを逮捕してもらう為に……?


 みんな、何も言えない。

 「知り合いの刑事さんに、床下に埋まってる死体の相談したら、ここの県警に連絡してくれたんだよ」

 「死体?」

 「多分、ゆうちゃんのお母さんだよ」


 床下に……って、行方不明じゃなくって、誰かに殺されて埋められて、私達はずっとその上で生活してたってこと?


 頭が真っ白になった。

 「現場検証とかあるけど、今日はお家でする作業はないし、いいよね?」


 いいよねも何も……えーっと……えーっと…………


 今日は、叔母さんも本家に来てくれた。

 叔父さんが、駐在さんに説明しに行く。コーちゃんと政晶(まさあき)君は分家でお留守番。

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【関連  「汚屋敷の跡取り
ゆうちゃん視点の話で「汚屋敷の兄妹」と全く同じシーンがあります。

▼用語などはシリーズ共通設定のページをご参照ください。
野茨の環シリーズ 設定資料(図やイラスト、地図も掲載)
地図などは「野茨の環シリーズ 設定資料『用語解説17.日之本帝国』
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