言挙げせぬ国
神がこの世にあるならば、こんな乱れた世にはせぬ筈ぞと申す者 沢山あるが、神には人のいふ善も悪もないものぞ。
よく心に考へて見よ、何もかも分りて来るぞ。
表の裏は裏、裏の表は表ぞと申してあろうが、一枚の紙にも裏表、ちと誤まれば分らんことになるぞ、神心になれば何もかもハッキリ映りて来るのざ、
そこの道理分らずに理屈ばかり申してゐるが、理屈のない世に、神の世にして見せるぞ。
言挙げせぬ国とはその事ぞ、
理屈は外国のやり方、神の臣民言挙げずに、理屈なくして何もかも分かるぞ、
それが神の真の民ぞ。