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目をつむってる時だけ時間を止める能力

作者:だるぉ

 ある日の夢の中に天使が出てきて、

「時間を止める能力を差し上げましょう」

 と言ってきたので、もちろん僕は即答した。

「お願いします」

 だって考えてみてほしい。
 時を止める能力だぜ?
 そんなチート能力を習得してしまえば、もはや現実無双は夢じゃない。

 まずテストではカンニングし放題になるし、学校に遅刻することだって絶対にない。
 それどころか体育の時間なんかは一躍ヒーロになってしまうだろう。
 こんなことなら、明日にでも陸上部に入っていっちょ世界記録でも更新しちゃうか?

 僕がそんなことを思ってると、天使は今の会話に付け加えた。

「この能力には制限があります。それは目をつむってる時しか発動しないことです。それでもいいですか?」

 むう。
 さすがにそれなりの発動条件があるのか。
 それだと出来ることも結構限られてくるな──いや、それだけでも十分だろう。

 「全然オッケーです! むしろありがたいくらい!」

 僕はそんなハイテンションで言うと、天使はニコッと笑ってから『目をつむってる時だけ時間を止める能力』を授けてくれた。

 そして夢から目覚めた僕は、今の天使とのやりとりが本当だったかどうかを確かめるために目をつむってみた。

 するとどうだろうか。
 驚いたことに、本当に目をつむってる時だけ時間が止まったのだ。
 もちろん世界は停止するが、僕だけは自由に動き回れるのである!

 早速、僕は二度寝した。
 学校の時間が迫っていたけれど、眠っている間は能力のおかげで自動的に時が止まるので、どれだけ寝ても寝過ごすなんてことはないのだ。

 それからの僕はというと、能力が最大限利用できるようにいろんな工夫を凝らして、気づけば30歳になる頃には世界一の成功者となっていた。

 マジすげえ。
 時止め万歳。

 そんなある日、事件は起こった。
 僕の莫大な資産を狙った者によって、鉄砲で撃たれてしまったのだ。
 弾丸が僕の胸を貫通する。
 痛い。

 けれども僕は慌てなかった。

 なぜなら周りには優秀なSPがいるからその犯人はすぐに捕らえられたし、僕の財力をもってすれば、これくらいの怪我など専属に医師によってちょちょいのちょいだからである。

 だから僕は安心していた。
 薄れかけの意識の中で。
 きっと次に目がさめる頃には、治療も済んだ病院のベッドの上だろうと思ったから。

 しかし。
 僕がこの日以来、目を覚ますことはなかった。

 いや、世界が動き出すことはなかったと言った方が正しいか。

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