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ランプの魔神(会話劇)  作者: 葉月
風と共に去りぬ
9/24

「手段は切り札と共に」


「先生や!!なんや知らんけどこそこそと自分の机でなんかしとりましたで!!」

「その時給食費は?」

「えっと、給食費は……あー、残念ながらちゃんとありましたわ。先生が教室出た後も」

「……先生は机で何をしていたのか分かる?」

「んー、よう見とらんかったしなぁ」

「先生様が何をしていたのか、分かりますよ」

「キリちゃん?」

「先生様は餌を取りに来たのです」

「餌?」

「猫の餌です。先生様は最近学校に住み着いている猫に餌をあげているのですよ」

「その猫の餌が教室の机にしまってあったってわけ?」

「はいです。職員室の机だと猫に餌をあげているのがバレてしまう恐れがあるので、先生様は教室の机に隠しておりましたのですよ」

「そうなん?うち知らんかったー」

「ごく一部の人間しか知らないのです、ミカエル様」

「……(ミカエル様……)んー、有力な手がかりは無し、か。教室は誰でも入れるレベルのセキュリティだし、そもそもこの教室一階だから窓から侵入も可能だし……」

「探偵君でもこの事件は解決出来ないのね」

「そうだねぇ……、給食費はどんなものに入ってたの?封筒?袋?」

「給食袋みたいなやつです。真ん中に猫の絵がでかでかと描いてありますねん」

「巾着タイプの袋か……。給食費はその巾着袋ごと無くなっていたの?」

「(ビシリッ!)」

「(……敬礼だわ……)この教室に防犯カメラでも付いてたら良かったわよねー探偵君」

「(……敬礼……)小学校の教室に防犯カメラって……、さすがに教育長が許さないんじゃ……。一発で解決出来る策ならあるにはあるんだけど」

「そんなのあるの?」

「うん。まぁ……最終手段、かな。ミカエルちゃん、他のクラスメイトは誰か不審な人見かけてないのかな?」

「誰もなんも言わん。だからこそうちが疑われてしもうたっちゅう話なんです」

「目撃者も手がかりも無いんじゃこれ以上どうする事も出来ない、か」

「うち、万事休す。警察につき出されますのん?」

「いや流石に無いけど……。皆で探したっていってたけど、それはこの教室の中だけ?」

「はい。持ち物点検なんかはしよりませんでしたけどね」

「そっか(本当に最終手段に出るしかないかもしれないな……)先生の話も聞いてみたい所だけど、ミカエルちゃんの疑いを晴らす方が先だもんね」

「どうするの?探偵君」

「最終手段に出る」

「最終手段?」

「(にっこり)ランプの魔人に願いを叶えて貰うことにするよ」


続く


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