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ランプの魔神(会話劇)  作者: 葉月
風と共に去りぬ
7/24

「事件は給食費と共に」


キーンコーンカーンコーン

キーンコーンカーンコーン


「ねぇ帰りどっか寄ってく?」

「あぁー、今日も部活かぁ」

「日直誰だー?先生がチョーク忘れてってるぞー」

「疲れたー、お尻痛いー」

「ねぇーさっきの授業ちゃんと聞いてた人ー、ノート写させてー」


ざわざわザワザワ


「探っ偵っ、君!」

「……(はぁ)その呼び方、止めてよ」

「いいじゃない別に。ただのあだ名なんだから」

「……で、何?」

「この後用事ある?」

「無いけど……(やな予感がする)」

「なら私に放課後の探偵君の時間を頂戴?」

「嫌よ。またなんか疲れる事するんでしょ?付き合わされるこっちの身にもなれっての」

「まぁー!失礼しちゃうわっ。でも残念ながら今回は違うわよ?そんな事も見抜けないなんて、『探偵君』の名が泣くわね!」

「……探偵君って……男じゃないんだから」

「じゃあ探偵『ちゃん』?」

「……激しくバカにされてる気がする」

「ほら、なら探偵君しかないじゃない」

「(だから、その『探偵』っていうのがそもそも嫌なんだってば)」

「今日はね、とある小学校に付き合って欲しいの」

「小学校?」

「そう。そこで起きたとある事件を探偵君に解決して欲しいって頼まれたわけよ」

「小学校って……、高校生の私がしゃしゃり出ても大丈夫なもんなの?どんな事件なんだか知らないけど、私は管轄外なんじゃ」

「そんな事ないわよっ!これは私の妹からの依頼なんだから」

「妹って……確かキリちゃん、だっけ?」

「うん。そのキリのね、友達の友達の友達のお姉さんの妹さんのクラスで起きた事件らしいんだけど」

「……(なんか遠いなぁ)」

「ちょっと!ぼけーっとしちゃって、ちゃんと聞いてるのっ?探偵君っ」

「聞いてるわよ。キリちゃん、確か小学四年生、だっけ?」

「そうだよ。そのキリの友達の友達の友達のお姉さんの妹さん、つまり事件の真の依頼者もまた同じ学校の四年生らしいよ」

「……(じゃあそんな回りくどい説明しなくても、普通に同じ学校の生徒って説明で良いんじゃ)」

「事件は一週間前、給食を食べ終わり休み時間で教室にはあまり生徒がいない時に起こったの」

「大仰だなぁ」

「大仰にもなるわよ。これ、結構大問題になってる事件なんだからね」

「……一体何が起こったの?」

「泥棒よ」

「泥棒?」

「(こくり)給食費泥棒」


続く

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