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ランプの魔神(会話劇)  作者: 葉月
枯れ木に花を、咲かせましょう
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「秘密のルーツ、教えます」


「成る程。じゃあトトが悪いことをするたびにランプの汚れが強くなる、と」

「はいぃぃー……」

「昨日も私の願いを叶えた後アイツはどっかに行って……、悪さしたわけだ」

「はいぃ、多分……。ランプが汚れちゃいましたから」

「……テテはさぁ、ランプを綺麗にしなきゃ駄目なんだ?それが仕事?」

「仕事と言いますか使命と言いますか義務と言いますか試練と言いますか……。元はテテも悪かった、ですから」

「…………?」

「あのお姉さん、こうやってトトさん探しに付き合って貰ってますが大丈夫なのですか?御予定とか……」

「大丈夫だよ(泣いてる子放っておけないでしょーに)」

「うぅ……、ありがとうございますぅぅぅ」

「泣かない泣かない(それにしても、あの魔人何処に行ったんだか……)ねぇ、昨日はアイツ何処に居たの?」

「それが……昨日は自分で戻って来ましたので何処で何をしていたのか」

「分からない、か(どうしたものかな。しらみ潰しに探しててもなぁ。見付けるのは難しいぞ、これ)」

「あの、お姉さん……」

「んー?」

「テテ、どうしたら良いのでしょう。ランプを擦って綺麗にして願いを叶えても、出てきたトトさんがその度悪いことをしてしまえば元の木阿弥です……。悪さによってはランプの汚れが前より酷くなってしまう事もありますですし」

「テテ、擦って綺麗にするのと願いを叶えるのとは必ずしもセットじゃないといけないの?」

「それは絶対です!そもそも願いを叶えないとトトさんはランプの中へは戻れないですし、一度ランプに入ってしまえばランプを擦って汚れを綺麗にしないと出てこれません」

「へぇ」

「誰かがランプの汚れを綺麗にする事で、その誰かは願いを叶えて貰える資格を持ち、そしてトトさんは願いを叶える義務を背負います。だからランプの汚れを綺麗にするのと願いを叶える事は定められたルーツなのですよ」

「ふーん(ランプの魔人、だもんねぇ)……ねぇ、じゃあさ、いっぺんにランプの汚れ綺麗にしちゃえば良くない?別にちょっとずつちょっとずつ綺麗にしていかなくてもいいんでしょ?それなら誰かの一回の願いで万事解決だよ」

「そっ、それも駄目です!!綺麗にする度合いと願いの度合いは比例するのですっ。あの汚れを全てだと果てしない願いの大きさ……ですが願いは一回と定められているのです。一回ではどんな願いでも同じ度合いになどは出来ません!そうなったらトトさんは願いを叶えられません。願いを叶えられなければトトさんはランプに戻る事が出来なくなって……今よりもっと恐ろしい事が……っ!!」

「そ、そっか(難しいもんだなぁ)でもそれじゃどうしようもないんじゃ……」

「願いを叶えた後、トトさんが逃げる前に捕まえて悪さする前にランプに戻しちゃえば良いのですですが……」

「……えっ?そんな事でいいの?」


続く


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