表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ランプの魔神(会話劇)  作者: 葉月
小さな白い鳥
19/24

「あるいはナニモノにもなりたがらない子供達」


『祈りの魔人はねぇ、無償なのよ。ただよタダ』

「祈り……は必ずしも叶えられる……ものじゃないから……」

『願いの魔人であるトトは神様の力を使って願いを叶えるけどぉ、私達祈りの魔人は願いを叶える力は持ってない。だから直接神様に願いを伝えて神様に叶えて貰うってわけ』

「だから……願いが百パーセント叶う訳じゃなくて……それは……神様、しだい……なの」

『ほぼほぼ叶えては下さるけどねぇ』

「そうなんだ」

「……(ランプの魔人にも色んな魔人がいるのかな)他にもいるの?ランプの魔人って」

『んー、まぁ私達は言わば隠れキャラだからぁ。存在自体知るのは稀なのよね』

「……叶うのが……不確定……そんなのよりは……百パーセント叶う方が……いい。そんな人……ばかり……だから」

「勿体ないね。歌も踊りもとても素敵なのに」

『…………!!』

「…………!!」

「……(二人が生徒会長の言葉に衝撃を受けている……)」

『……(い、今の言葉はカストロのソレじゃない……!!顔はアントニオなのに、中身はカストロだなんて……!!)』

「……(リアルカストロの言葉……ぽっ)」

「あ、あの大丈夫?」

「大丈夫だと思いますよ会長。ただちょっと現実とバーチャルの狭間をふらふらしてるだけかと」

「そ、そうなんだ……(どういう意味だろ)」

『あ、あのっ……カストロ様!』

「……(カストロ様っ?だ、誰?)」

『カストロ様の祈りなのですが、もしかしたらその……叶う可能性が、低いかもしれません』

「…………」

「……難しいって事?」

『その辺りは深くは……ただ神様との話の中で……その……神様が少しだけいつもとは違う反応を見せられたので……あるいは』

「……リリ……踊りが……途中……おかしかった」

『うん。ちょっと動揺しちゃったの。ごめん……。なのでカストロ様、トトに……願いの魔人であるトトに頼みませんか?弟さんの事』

「…………」

「……そしたら……弟さん……すぐ、治る」

「トトさんは、多分……叶えない気がしますのですよ」

「テテ?」

『叶えないって……まさか私が一度祈ったからとか言うんじゃないでしょうねぇ』

「……きっと大丈夫ですよ。会長さんのソレは叶いますです。もう少しだけ、時間がかかったとしても……叶うですよ」

『…………(何なのよぉ)』

「…………?」

「……そうだね。うん。きっと……もう少しだけ」

「……(願いと祈りの違い、か……)」



The third act fall of the curtain


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ