第6話 迷宮攻略
第6話です!
それではどぞ!
翌朝、目が覚めベッドに向かうと、もう未来はいなかった…。
ということは無く、未来はベッドでぐっすり眠っていた。
呆れた煌は未来を起こそうと体を揺するが
「ん〜。あと五分……」
などとベタなことを言う始末だ。
どう起こしてやろうかと考えているとノックと共にメイドさんが部屋に入ってきた。
「食事の準備が出来ましたので食堂にてお待ちしておりま………。失礼しました!」
メイドさんは走って部屋から出て行ってしまった。
「なんで突然出て行ったんだろう?」
そんなことを考えながらおかしなことがないかと周りを見渡す。そしてあることに気が付いた。
俺→未来を起こそうと体を揺する。
メイドさん→後ろから見ると覆い被さりキスしているようにも見えなくもない。
結論→勘違い。
「……。ちょっと待ったあぁぁぁぁ!!!」
急いでメイドさんを追いかけようとしたがもうそこにはメイドさんの姿は無かった。
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その後、未来を起こし朝食をとった後、迷宮に向かうため馬車に乗った。
朝食時に、煌と未来が一緒に来たため一悶着あったがそこは割愛しよう。
馬車に乗り数時間が経ち今回の目的、『オルス迷宮』に到着した。
「それでは迷宮の中に入りたいと思う!中には魔物がいると思うがお前らの実力なら問題ないと思う!しかし、油断はするな!わかったか!」
『はい!』
クラス全員で返事をし、迷宮に足を踏み入れた。
迷宮の中は暗く不気味な雰囲気が漂っていた。
「煌くん、なんか不気味だね」
未来が話しかけてきた。ちなみに俺は一番後ろで着いていっているだけである。
「あぁ、そうだな。魔物とかもうそろそろ出てきそうな感じもするが」
そんな会話をしていると煌の言ったことが当たったらしく最前列で戦闘が始まった。戦っているのは春日井とその相棒?的なポジションの槇下嵐を中心とした者たちだ。槇下の天職は拳闘家といって打撃戦を得意とする職業だ。
襲ってきた魔物は『多眼狼』と言って名前の通り多くの眼を持っている。単体では弱いが群で行動をしているためとても厄介らしい。
グロウスの指示で多眼狼を次々と倒していく前衛組。それを眺める魔法職の後衛組、と言った状態が続きフロアボスのいる10層に到着した。
道中に多眼狼以外の魔物に襲われたが前衛組が即蹴散らしたためやはり魔法職の活躍の場は無かった。
ボス部屋前にてグロウスからボスについて説明があった。
「今からこのフロアのボスを倒しに行こうと思う。道中の魔物とは格が違うため魔法職が重要になると思われる。一番初めのボスだからといって油断はするなよ!」
『はい!』
そしてボス部屋の扉が開き足を踏み入れた。
中は明かりがなく真っ暗だった。
真っ暗という環境に慣れていない煌達は不安を隠せずにいた。
少し経った後、周りに光が灯った。
そしてその先にはフロアボスだろうと思われる魔物がいた。
その姿は、頭は牛、身体は人で手には巨大な斧を持っているミノタウロスの魔物だった。体長は見た目は三メートル程で身体の色は赤黒く禍々しいオーラを纏っている。
前衛組はグロウスの指示により既に戦闘準備を完了させ待機していた。
「後衛組、戦闘準備!」
その掛け声で全員詠唱を始める。そして詠唱が終わり魔法が放たれた。その魔法は初級の弾型の属性魔法だ。
前衛組はその魔法が直撃したと同時にミノタウロスの魔物に攻撃を開始した。
賢吾は聖剣召喚を使用、嵐は魔纏という魔力を纏う魔法を使用しミノタウロスに攻撃した。
「おらぁ!!」
始めに飛び出したのは賢吾だ。
賢吾は両手で聖剣をもち上段に振り下ろした。剣は思いの外簡単にミノタウロスの腕を切断した。ミノタウロスからは赤くはないが血のような液体が切断された部分から溢れ出ていた。
次に嵐が魔纒でミノタウロスの頭を殴った。その衝撃でミノタウロスは倒れ、そこに後衛組の魔法が飛ぶ。それを数回繰り返し弱ったところに賢吾が聖剣で首を切断し戦闘は終了した。その後、ミノタウロスは青白い光となり消滅した。
とても一方的な戦いだったためグロウスは唖然としていた。
「なんか手応えねぇな」
そんな事を口にしたのは賢吾だ。
賢吾はこの世界に来てから性格が変わっていた。地球では暴力沙汰は好きではなく話し合いで解決しようとしていたがこの世界に来てからは力があるため暴力的な行動をするようなっていた。
「凄い戦いだっね」
「あぁ、そうだな。俺には出来ない戦いだ」
「戦えなくたって大丈夫よ。あたしが煌を守るから」
その言葉を聞いて煌は自分の情けなさを実感した。
フロアボスを倒した為、11層に行くための扉が開いた。
11層からの道中に多眼狼の上位種が襲ってきて苦戦をしたがそれ以外は何事もなく次のフロアボスに到着した。
「先程のボスは簡単に討伐出来たが油断するなよ!」
そしてグロウスは扉を開けた。
戦闘描写が……。
もっと勉強したいと思います!