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私の可愛いお兄ちゃん  作者: みてりつき
《カティアside》
9/26

第9話:こ、これからが危ないのーーーっ!

本作は自分の考えた世界観やキャラクターをもとに、小説の文体化をChatGPTにサポートしてもらいました。物語そのものはすべて自分の手で作っています。

 もう、明らかにモンスターたちが恐怖で震えてる。中には腰を抜かしてるのまでいる。うん、そうなるよね……。

 待って……アーマーゴーレム、泣いてない? 気の所為かな……。「もうやめてー!」って言ってるみたいなんだけど。

 その時、お兄ちゃんの斬撃がパタリと止まった。その場が、一気に静まり返る。しばらくの沈黙のあと、お兄ちゃんはダラっと腕を下ろして、ため息をついた。


「ああ……飽きた」……え? 飽きたって何? ちょ、なんでそんな急に……。


 アーマーゴーレムが様子を伺って、少し動いてみる。お兄ちゃんは反応しない。

 今がチャンス!って思ったのか、アーマーゴーレムはばっと両腕を上げた。散乱していたモンスターの破片がみるみる吸い込まれて、アーマーゴーレムが再生していく。……なんか、ちょっと大きくなってる。

 そして禍々しいオーラを放ち、渾身の魔力砲をお兄ちゃんに向けて放った。

 でも──お兄ちゃんは魔法剣になったアダマンタイトの大剣で、それを軽く弾いちゃった。そんなこともできるの!? なんて思ってたら……え、うそ、こっちに飛んできてない!? 魔力砲、こっちに来てる!! お兄ちゃんが「あ……」って顔してる!! え、これ、死ぬやつ!?

 でも、お兄ちゃんが手をこっちに向けた瞬間、息もできないくらいの突風が巻き起こって、魔力砲の軌道がぐにゃっと変わった。助かった……さすがお兄ちゃん!

 近くにいた魔法使いの人が、口をぱくぱくさせてる。耳をそばに寄せたら、かすかに「……む、無詠唱……」ってつぶやいて、そのまま意識を失った。

 あ、そうか!


「やだ、お兄ちゃん! 詠唱忘れてるよ♡」


 もー、ほんとうっかり屋さんなんだから。


「あ……そんな時もある」


 何か誤魔化すように言うお兄ちゃん。その向こうでアーマーゴーレムが、額に手を当てて上を向いているのが見えた。え、まさか、今度は本当に泣いてるの……? 私も思わず目を丸くする。


「なんかもう、いいや、これ……」


 お兄ちゃんがぽそっとつぶやくと、腕をゆっくりと振り上げた。その瞬間、強烈な衝撃音──腕を大きく振り下ろすと、アーマーゴーレムが真っ二つに割れた。胴が裂け、崩れ落ちる。粉塵が舞い、振動が私の体にまで響く。粉塵の中で、機械じみた破片や骨の破片がばらまかれ、巻き込まれたモンスターが次々と潰されていく──あまりにカオスすぎて、誰かがぽつりと呟いた。


「なにこれ……」


 その時、お兄ちゃんの声が戦場に響き始めた。


「炎の精オゴニよ、我が手に灼熱の刃を刻め。太陽の火よ、焔獄の魂よ、紅蓮の烈焔よ、灼熱の業火よ。大地を裂き、天空を焦がし、星々をも灼かんとするその炎を、今ここに宿せ。焦がせ、焼き尽くせ、燃え盛れ──……」


 詠唱の終盤、近くの魔法使いさんたちの口から「……あ」と、声にならない声が漏れた。みんな、悟ったような目でお兄ちゃんを……いや、遠くを見ている。やっぱりこれは、とんでもない魔法なんだ……。


 お兄ちゃんが片手を前に突き出す。私は息を飲んだ。最後の言葉が放たれる。


「──全ての炎よ、今こそ解き放たれよ、《灼熱天翔》」


 その途端、炎が押し寄せて、目の前の景色が熱と光で霞んだ。アーマーゴーレムの残骸も、周囲のアンデッドも、まとめて飲み込まれていく。肌がじりじりと焼けるようで、視界も白くなってくる。な、なんでお兄ちゃんはあんな至近で平気なの!? 本気でそう思った。

 全員、ぽかんと口を開けて固まってる。皆、魂が抜けたみたいな顔だ。戻ってきて……!って、心の中で必死に叫んだ瞬間、はっと気づく。やばい、そうじゃない! これは危ない! 身体が自然に反応する。


「違う! 違う! 違う! 本当に戻ってきてーっ!!!」


 咄嗟に、イヴァンさんの腕をバシッと叩いた。


「いたっ、いたっ、いたっ! どうしたんだ、カティア嬢」


「アーマーゴーレムが倒されちゃったよ!」


 イヴァンさんはすでに感心顔で、「ああ、俺たちは助かったんだ……、サーシャは凄いな……」なんて呟いちゃってる。ちがう、そーじゃない!


「違うってばーーーーっ!! 危険なのはここからなのーーーっ!」


 次の瞬間、視界の端に、イヴァンさん目掛けて振り上げられる剣の軌道が飛び込んでくる。条件反射で剣を構えて受け止めようとするけど、衝撃で体ごと弾かれ、吹き飛ばされる。


「カティア嬢っ!!」


 イヴァンさんの叫びが聞こえた瞬間、地面に叩きつけられる──と思ったら、ふわっと風が私を包んで、床にそっと置かれた。抱きしめられたみたいに優しい置き方だ。

 見上げたら、お兄ちゃんの冷たい視線がビシッと刺さって、ひえっ! と思わず声が出そうになった。


「危ないじゃないかカティア……。なんで邪魔をした……」

「え、えー……、だってぇ……」


 何て言えばいいのか分からず、私はもじもじしてしまう。本当のことなんて言えない。だって、お父さんとお母さんに「サーシャに剣を持たせるな」って何度も言われてたのに、渡しちゃったんだもの。でも、それが原因で人を斬ろうとしたんだもん……止めるしかなかったよ──しくしく。

 そんな私の顔を見て、お兄ちゃんがふと狂気じみた笑みを零した。


「そこで見てろ……。くだらない理由で俺に勝負を挑んできた奴らを、今から全員刻み尽くして、骨だけにしてやるんだ」


 う、うわぁ。知ってたけど、やっぱり怖い……。

Xにキャラクターイメージを載せています。

画力がないので顔しかありませんが、気になる方はぜひ見てください。

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