第7話:これ、本当に大丈夫かな……?
本作は自分の考えた世界観やキャラクターをもとに、小説の文体化をChatGPTにサポートしてもらいました。物語そのものはすべて自分の手で作っています。
戦場の熱気と混乱は止まらない。その中で、アーマーゴーレムがついに動き出した。
ドゴォンッ!!
腕を振り下ろすその衝撃で、イヴァンさんが真横に吹っ飛ばされる。
「イヴァンさんっ!!」
思わず叫ぶ。目の前で、彼が大きく弧を描き、石床に叩きつけられた。
「く……っ!」
イヴァンさんがなんとか立ち上がろうとするが、すぐさまスケルトンやアンデッドアーマー兵の群れに取り囲まれ、逃げ場がまったくない。戦闘態勢は完全に乱れ、味方の連携もバラバラになってしまった。防戦一方で、押されている。もう時間の問題だ──。
ああ、これ、詰んだ。完全に詰んでるよね?……私が弱音なんて吐いてたから……。こんなの、お父さんとお母さんが知ったら、めっちゃ怒られるやつ……。
どうしよう……冷や汗が出てきた……。もう、この手しかない……けど……出来れば使いたくない……。う、うーん、私もタダじゃ済まないし……今よりもっと疲れちゃうし……。でも、死ぬことは……ない…………。
「……うん。決めた! この手だけは使いたくなかったけど……」
私は意を決して、自分のベルトポーチに手を突っ込む。
「……し、仕方ないよ、カティア。……みんなで生き残るためだよ。だ、大丈夫……うん、大丈夫、きっと大丈夫……。あはっ」
必死で自分に言い聞かせる。……周りから見たら、きっと少し不気味に映ってるんだろうけど、そんなことを考えている余裕はない。
ベルトポーチから、明らかに収納不可能な剣の柄が、ズズズズッと出てくる。
「カティアちゃん、もしかしてそれ、マジックバッグなのか?」
冒険者のひとりが声をかけてきた。
「あ、うん。これ、おじいちゃんのおじいちゃんからもらったの♪」
「え? ……おじいちゃんのおじいちゃん?」
私がそう答えながらも、ズズズズッと引き出したのは、刃も真っ黒で、私が持つには大きすぎる大剣だった。皆の視線が、私の異様な大剣に集中するのが分かる。
「カティア嬢……、その大剣は……一体……」
何とか立ち上がったイヴァンさんが、声を震わせながら尋ねてくる。
「イヴァンさん。私、決めたの! これから生き残るために奥の手を使うね! でも、この手を使ったらきっと、私もイヴァンさんも大変になっちゃうと思うの! だから……」
私は迷わず、イヴァンさんの手を強く握った。
「一緒に頑張ろうね! イヴァンさんだけが頼りだから!」
「それは、結婚を──」
「ちがうよ♪」
万遍の笑顔を作ると、イヴァンさんはガッカリした顔で目を伏せる。私は気にせず、大剣の柄を握り直す。
「よし……いくよ!」
身体を軸にしてぶんぶん振り回す。回す。回す。
「うう、重たいー!」
「カティア嬢、何を……」
「これを、こうして──!」
勢いに任せて手を離す。
「こうするっ!」
大剣が、私の力ごと空を切る。
「お兄ちゃーーーん!」
その声に、遠くで「え?!」とお兄ちゃんが反応しているのがわかった。
──ドカーンっ!!
お兄ちゃんに向かって飛んで行った大剣が、モンスターたちを巻き込み、まるでお兄ちゃんにぶつかったかのように見えた。
ふー……ひと仕事終えた、って感じ……。
「……は?」
一瞬、全員の時が止まったみたい。
──次の瞬間、ものすごい爆音と衝撃が戦場を揺るがした。粉塵が舞い上がり、石床が砕ける音が響く。衝撃で床の破片や、砕けたモンスターの破片が飛んできた。思わず身をかがめる。
みんな目をぱちくりさせて、足を止めている。モンスターまで、まるで時が止まったみたいに見つめている。
イヴァンさんが、震える声で呟く。
「な、何が起きてるんだ……」
目の前に巻き上がる中から、砕けた骨や鎧の破片、飛び散る石の破片が勢いよく飛び交い、戦場全体が一気に崩壊しているかのようだった。地鳴りのような衝撃音と共に、倒れたアンデッドたちのうめき声や砕け散る音が乱れ飛び、揺らめく影や、飛び散る破片が次々に視界から消え、また現れては、モンスターの群れが瞬く間に崩れ落ちていく様子が伝わってくる。その衝撃に動揺し、震えるモンスターたちの姿がかろうじて見えた。
……そして、音と揺れがピタリと止まった。
辺りは視界が悪く、何が起きたのか全く分からない。私は息を呑み、剣を握り直す。その時、向こうから笑い声が響く。
「ふふ……ふっふっ……ふっ……ふっ……はっはっ……はっはっは……はっはっはっはっ……あははははははっ!!」
思わず息を飲む。あまりに異様で、不気味で、でも確かにお兄ちゃんの声だと分かる。周りの冒険者たちは動きを止め、みんな固まっている。私は額の汗を拭いながら、心の中で軽くため息をついた。
粉塵の向こうから、少しずつ輪郭が見えてきた。お兄ちゃんだ──笑いを終え、片手で額を覆い、ゆっくりと呼吸を整えている。目を閉じ、何かを反芻するように恍惚とした吐息を漏らしているのまで、はっきり分かる。
「……ああ、この感触……これだよ……」
小柄な体に不釣り合いな大剣を片手で軽々と持つその姿は、ただ立っているだけで重苦しい気配を放つ。空気ごと汚染していくような、得体の知れない不安が辺りを包み込む。
「父さんと母さんは、魔法の方が格好いいって言ってたけど……やっぱり、剣の方が最高に格好いいし……斬ったときの感触が、最高に気持ちいいよな……」
ゆっくり振り返ったお兄ちゃんの目には理性の光はなく、研ぎ澄まされた刃のように鋭く、冷たい狂気が宿っている。その視線を受けた者たちは、皆、背筋を凍らせる。
「なあ、カティア」
その声に、私は冷や汗を流しながらも笑顔を作る。
「う、うん……そーだね♡」(棒読み)
内心では軽く乾いた笑いを浮かべながら、思う。
——あー……お兄ちゃん、完全に“イッちゃってる”じゃん。あははっ。
Xにキャラクターイメージを載せています。
画力がないので顔しかありませんが、気になる方はぜひ見てください。




