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私の可愛いお兄ちゃん  作者: みてりつき
《カティアside》
3/26

第3話:必死なお兄ちゃん、可愛すぎる

本作は自分の考えた世界観やキャラクターをもとに、小説の文体化をChatGPTにサポートしてもらいました。物語そのものはすべて自分の手で作っています。


初めて作った作品なので、ありきたりな内容かもしれません。文章も拙くてすみません。

 ギルドでイヴァンさんが私に求婚し、サーシャお兄ちゃんに勝負を挑もうとして以来、お兄ちゃんは──冗談みたいに追い回されるようになった。


 ある日は街中で。パン屋の袋をぶら下げたお兄ちゃんが、裏路地から全力で飛び出してきた。


「はぁっ……くそ、今日もかよ……!」


 その後ろには、知らない冒険者が三人ほど追いかけてくる。逃げながら叫ぶ声と慌てた足音。……今日もまた、勝負を挑まれていた。


「逃げんなチビ! 勝負しろ! 正々堂々!」

「こっちは求婚のためなんだよッ!」

「カティアちゃんと結婚するチャンスを、俺がもらうんだぞコラァ!」

「はぁ!? どこが正々堂々だよ!! 魔法使いに剣で勝負って、おかしいだろ!!」


 私は立ち止まり、三人とお兄ちゃんのやり取りを見守る。すると、お兄ちゃんはふと足を止め、私に気づいたらしい。


「あ、カティア。ちょうどいい所に……」


 その瞬間、お兄ちゃんは慌てて私の後ろに回り込み、その勢いでパン屋の袋を落としてしまった。


「え? あれ? お兄ちゃん?」

「闇の精トゥマーン、影よ、我を包め──《闇纏い》」


 影がふわりと揺れ、スッとお兄ちゃんの姿は消えた。……あ、お兄ちゃん、詠唱噛まなかった。珍しいな。

 冒険者たちは追いついたものの、目の前に誰もいないことにきょとんとし、顔を見合わせて首をかしげる。


「……あれ? い、今ここにサーシャが来たよな?」

「カティアちゃんだけ?どこいった?」


 私はにっこりと笑い、落ちたパンの袋を拾った。


「お兄ちゃんはいないよ?」


 三人は顔を見合わせ、なんだか腑に落ちない様子でそのまま立ち去った。

 ふと、どこからともなく小さく聞こえた声──


「俺のパン……!」


 私はくすっと笑って、手に持った袋を軽く掲げた。


「ほら、もう。ちゃんと拾っといたよ」

「返して」


 次の瞬間、袋がふわりと宙に浮き、スッと私の手から消えた。……あ、取られた。


「……つぶれてない……よかった……」


 小さな声が影の中から聞こえて、思わず笑ってしまった。


 またある日は、ギルド本部の掲示板前。昼の光の中、お兄ちゃんが依頼票を眺めている。いつも通りの静かな背中……のはずなのに、周囲の空気が妙にざわついていた。


「よお、サーシャじゃねーか」


 数人の男たちが、お兄ちゃんの前に斜めに立ちはだかる。肩がぶつかりそうな距離で、体を前のめりにして囲むような形。後ろから見ている私には──なんだか妙に親密そうに見えて、え、ナンパ?って一瞬思ってしまった。


「なあ、お前に勝ったらカティアちゃんと結婚できるって噂、本当か?」

「俺と勝負してくれよ、前から狙ってたんだ」

「おいおい、俺だってずっと狙ってたんだ! 勝負は俺とだ!」


 ……やっぱり違った。ナンパどころか、勝負を挑まれてた。お兄ちゃんは目を細め、黙ったまま小さくため息をついた。


「なんだ、ビビってんのかチビ」

「おいサーシャ、黙ってないで表に出ろよ」


 壁に押し付けられるような位置に立つお兄ちゃんを見て、思わず眉をひそめる。ちょっと待って、これ壁ドンじゃん。やっぱりナンパ……? 私のお兄ちゃんなのに!

 静かに歩き出し、男たちの背後にスッと回り込む。殺気をほとばしらせ、低く──でも確実に聞こえる声で、私は言った。


「──なにしてるのかな?」


 男たちが一斉に振り返った。その瞬間、空気が凍る。目が合っただけで、彼らの顔から血の気が引いていくのが分かった。私の圧に、自然と息を飲むしかなかったのだろう。


「ひっ……!」

「いや、その……別にケンカとかじゃなくて……!」

「そうそう! 声掛けただけだよ! じゃあな、カティアちゃん!」


 男たちは勢いよく後ずさりし、そのまま逃げるようにギルドの奥へと消えた。

 私は小さく息をつき、ぽつりとこぼす。


「……お兄ちゃんがナンパされてた」


 お兄ちゃんはぐったりと頭を抱え、ため息混じりに答えた。


「どこをどう見たらそうなるんだよ……」


 その情けない顔に、つい口元が緩む。まったくもう、ほんとに放っておけない。


 そして、また別の日。

ダンジョンの奥でモンスターを倒していたとき、お兄ちゃんがふと立ち止まった。


「……来てる。三時方向、二人。動きが重い」

「魔法使いなのに、何その斥候能力?」

「毎日追い回されてると、自然と反応が鋭くなるんだよ、人間って」


 お兄ちゃんは即座に動きを読み取り、茂みや岩陰を使って遭遇を避ける。魔法や戦闘で応戦する前に、冒険者の気配を察して退く──まるで、ちょこまか動き回るリスみたいだ。ちょっとした隙間も逃さず、でも確実に身を守る。……この小さな体に、そんな鋭い感覚が詰まってるなんて。……なにそれ、かっこいい!


 そんな日々の中、特にイヴァンさんの姿を見かけるたびに、お兄ちゃんは建物の影に隠れたり、裏通りを抜けたりして、ギルドの中でも出口を常に意識するようになった。食事のときも、背後の壁を必ず取る。まるで暗殺者に狙われてるみたい。……うん、必死なところが可愛いな。


 最近では、

「イヴァンが、サーシャを捕まえたやつに金を払うって言ってたらしいぞ」

「マジかよ、それってもう懸賞金じゃん!」

「愛の懸賞金だな、ははは!」

なんて噂まで流れ始めているのだ。


「……お兄ちゃん。もし本当に懸賞金がかけられたらどうするの?」

「……この街を出て、逃げる」


 真剣な顔でそう言い切ったお兄ちゃんを見て、私は思わず息をのんだ。……この顔、まさか本気で言ってる……?

 でもまあ、それならそれでいいかもね。

『なかよし団』として、別の街を拠点にしてもいい。私たちなら、どこにいても一緒だもの。

Xにキャラクターイメージを載せています。

画力がないので顔しかありませんが、気になる方はぜひ見てください。

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