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私の可愛いお兄ちゃん  作者: みてりつき
《カティアside》
12/26

第12話:お兄ちゃんの弱点

本作は自分の考えた世界観やキャラクターをもとに、小説の文体化をChatGPTにサポートしてもらいました。物語そのものはすべて自分の手で作っています。


突然ですが、話数を調整しました。

急に飛んだように見えても、内容は抜けていないのでご安心ください。

 お兄ちゃんがふらふらして、足元がおぼつかなくなる。かすかに口を動かして──


「……この……体力バ……」


 言い終わらないうちに、ばたっとそのまま倒れた。私は息を整えながら歩み寄り、そっと肩を突つく。けど、ピクリともしない。


「……ぐすん」


 涙も少し落ち着いてきた。


「……カティア嬢」


 振り向くと、イヴァンさんが立っている。後ろにはみんなもいて、斬られた人たちはみんな無事に元通りになったみたい。


「血が付いてて申し訳ないが、これを使ってくれ」イヴァンさんがハンカチを差し出す。


 手に取って涙を拭き、鼻をすする。血の匂いはするけど、なんだかちょっといい匂いもする。


「サーシャの弱点、わかったよ」

「え?!  お兄ちゃん、弱点あるの?!」


 思わず声に出しちゃった。そしたらみんな笑い始めて……え、どういうこと?


「あいつの弱点、どう見てもカティアちゃんだろ」

「考えてみたら、カティアちゃんに危ないことはしてないもんな」

「カティアちゃんの剣だって、剣で受け止めればいいのに、避けてたもんね」


 えーーー、私が……弱点……?! そんなこと、全然気づかなかった。


「それに、勝負挑んだ者だけ斬ったのも、結婚が理由なのが許せなかったんだろう」


 その言葉を聞いたら、胸の奥がちょっとくすぐったくなった。


「え、ええ。そうかなあ……」

「しかし……これで分かったよ……。君が、結婚するならサーシャより強い者を求める理由が……」

「えへへっ。そうなの。お兄ちゃんがこうなった時に、お兄ちゃんより強くないと殺されちゃうかもでしょ?  私、ずーーっとお兄ちゃんと一緒にいたいからっ♪」


 あ、言っちゃった……。でも本当にそう思ってるんだもん。


「そ、そうだな……」イヴァンさんがぎこちなく目を逸らす。


 ん? なんか……みんな変な顔して笑ってる。私、何かおかしいこと言った?

 ……まあ、いっか。

 よくわかんないけど、私はお兄ちゃんの大剣を拾い上げてポシェットにしまった。お父さんとお母さんにバレませんようにって、心の中でお祈りする。

 お兄ちゃんを見ると、まるで遊び疲れて眠っちゃった子供みたいな顔をしてた。うん、やっぱりお兄ちゃんは可愛い。ずるいくらいに、可愛い。


「こいつ、どうするんだ?」


 みんなが、すやすや眠るお兄ちゃんを見てる。うーん……お兄ちゃん、こうなったら暫く起きないんだよね。


「私が背負って連れて帰るよー」


 そう言ったら、イヴァンさんが私の肩に手を置いた。


「いや、俺が背負って行こう」

「え? リーダー、大丈夫なのか?」

「ようだよ! もし途中でサーシャが目覚めたら殺されるかもしれないよ?!」


 『蒼銀の翼』のみんなが一斉にイヴァンさんを心配して声をかける。……イヴァンさんって、本当に仲間に信頼されてるんだなぁって思った。


「大丈夫! お兄ちゃんは剣を持ってなければ、今まで通りのお兄ちゃんだし!」


 みんなを安心させるように言う。そう、お兄ちゃんは剣さえ持たなければ、安心安全のいつものお兄ちゃん。それに──


「それに、お兄ちゃん、剣持ってた時のこと忘れちゃうから!!」


「え?」

「え?」

「え?」


 全員、同時に変な声出した。


「ど、どういうことだ? カティア嬢。忘れちゃうって……」イヴァンさんが目を丸くして聞いてくる。


「なんかね、お兄ちゃんは剣を持つと心が限界まで高ぶっちゃうんだって。すっごく嬉しくて、幸せすぎて、頭が耐えられなくなるみたい。だから、剣が手から離れると、全部忘れちゃうらしいって……お父さんが言ってた」


 みんな、一瞬言葉を失ってた。うん、そりゃびっくりするよね。私だって最初は、『なんで覚えてないのー!?』って叫んだもん。


「忘れる? 全部? ……この惨劇を……?」


 みんなが辺りを見渡す。床はボコボコで、骨と石が散乱してる。お兄ちゃんの《灼熱天翔》がまだ燃え残ってて、アーマーゴーレムの残骸が赤く照らされてた。血の匂い、焦げた匂い……。ああ、これ、全部お兄ちゃんがやったんだ。

 ……うん。なんか、ごめんなさい。


「あ、あは、あはははははっ……」


 私は笑ってごまかした。



 騒動のあと、私たちは無事にダンジョンを出た。ボロボロで血まみれだったせいで、すごい騒ぎになったけど、イヴァンさんが『蒼銀の翼』の代表としてギルドに報告してくれた。──“真の最下層”の存在と、討伐のことを。

 お兄ちゃんは丸一日寝っぱなし。もー、何しても起きないから、体を拭いたり着替えさせたり、ぜーんぶ私がやった。本当、子供みたいに世話がかかるんだから。でも……ちょっと楽しかったかも。ついでにリボンつけてあげたら、起きたときすっごい怒られた。

 イヴァンさんはちゃんと、お兄ちゃんがアーマーゴーレムを倒したって報告したらしい。でもお兄ちゃんは──


「はあ? 何言ってんの? 俺がアーマーゴーレムを倒せるわけないだろ」

「しかし! 本当に君が倒したんだぞ?! その報酬と名誉は君が受けるべきだ!」

「いや、受け取るわけないだろ! 倒してないんだから! なんなんだよ、これ! 新手の嫌がらせか?!」


 完全に混乱して、イヴァンさんから逃げ回ってた。

 でも、それからお兄ちゃんは誰にも勝負を挑まれなくなった。

「なんか知らんけど、だいぶ平和になった!」って、すごく嬉しそうに笑ってた。

 こうして、やっと元の生活に戻った。お父さんとお母さんにもバレなかったし、ほんとよかった……! バレたら絶対、家に連れ戻されてたもん。

 だから、これからもお兄ちゃんと一緒に冒険できる。『なかよし団』の旅は、まだまだ続くんだ♪

Xにキャラクターイメージを載せています。

画力がないので顔しかありませんが、気になる方はぜひ見てください。

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