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異世界召喚されたけど召喚国が信用できないので気ままに生きることにしました  作者: 火川蓮
第三章「魔法習得」編

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chapter55 説得

お風呂から出て、リビングで髪の水気を飛ばしながらくつろいでいると――上坂さんが声をあげた。


「今日は……ありがとうございました。

それで……ですね……私は、ここを出て行こうと思います」


思いもよらない言葉に、オレは思わず顔を上げる。


「なんで?」


理由を聞くと、上坂さんは少し俯きながら答えた。


「お邪魔になりそうですし……魔力の感じ方は教えてもらって、分かるようになりました。

あとは魔法に変換するだけなんですよね?

頑張れば……いけると思うので」


その言葉を聞いて、風呂に入っているときに思いついた仮説を口にする。


「上坂さんさ、魔法が使えないのって――魔力が足りないんじゃないかな?」


「え……?」


「だから、召喚魔法“は”使えなかった」


“は”の部分を少し強調する。


「召喚魔法……“は”、ですか?」


「魔法って、魔力を外に出せれば、とりあえず発動っぽいことはできるんだよ。効率は悪いし、本来の効果が出るとは限らないけど」


少し言葉を選びながら続ける。


「でも召喚魔法は別だ。たぶん、かなりの魔力と操作が必要になる。いわゆる“儀式魔法”ってやつだと思う」


そして、はっきりと言う。


「オレは邪魔だなんて思わないよ。戦力になるには時間がかかるかもしれないけど――いてくれた方が助かる」


少しの沈黙のあと――


「私も上坂ちゃんは心配だし、一緒にいていいと思うわ」


笹村さんがそう言った。


「わ、わたしも……いてくれたら助かります」


倉石さんが続く。


「僕もいてくれたら嬉しいな」


「わ、私も……」


ゆうと岡崎さんも頷いた。


「みなさん……ありがとうございます」


上坂さんはそう言って、少しだけ安堵したように微笑んだ。

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