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異世界召喚されたけど召喚国が信用できないので気ままに生きることにしました  作者: 火川蓮
第二章 「高ランク冒険者邂逅」編

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Quiet talk 銀狼の鬣

※ウォルア視点です

僕たち――銀狼のメンバーは、勇者くんと別れ、冒険者ギルドを後にした。


「ふふ……あの勇者くん、面白いね。

敵対勢力の技術を模倣するなんて……なかなか貪欲だ」


そう言って笑うと、フィリンが不思議そうにこちらを見てきた。


「ねえ、どうして“パーティ名”を名乗らなかったの?

銀狼シルバーウルフって異名は、ウォルア……あなたの二つ名でしょう?」


「ああ、そのことかい。

“この国では”名乗りたくなかったんだよ。

それに……この国では僕個人は有名みたいだけど、パーティのことは、あまり知られていないみたいだからね」


このパーティがAランクなのは事実だ。

僕自身は“ソロでもAランク”だが、そこで自分の限界を感じ、仲間を集めることにした。


僕の異名も、パーティ名も、どちらも“銀狼”に由来している。

パーティ名は――銀狼ぎんろうたてがみ


メンバーを勧誘し、最初に集まってくれた今の三人と相談して決めた名前だ。

そして一番実力のある僕が、リーダーを務めることになった。


■ ■ ■


パーティメンバーは――


狼人族ウルフの僕、ウォルア。

名の通り獣人だ。


能力スキル《獣人化》によって、獣型・人型・獣人型へと姿を変えることができる。

銀色の狼――それが僕の本来の姿だ。

だから“銀狼シルバーウルフ”と呼ばれている。


もっとも、最初の頃はスキルレベルが低く、人型にまともに変身できなかったんだけどね。

今では部分変化も可能だし、人間と見分けがつかないほどの変身もできるようになった。


■ ■ ■


フィリン。

赤毛の人間の女の子で、職業ジョブは魔法使い。

ソロランクはDランク。


褐色肌に短髪、活気のある性格だ。


■ ■ ■


ヴェルクス。

大剣を扱う大男で、職業ジョブは重剣士。

ソロランクはCランク。


黒髪短髪の強面だが、性格は意外と気さくだ。


■ ■ ■


レナ。

金髪の女の子で、職業ジョブは僧侶。

ソロランクはDランク。


このパーティの回復担当で、回復魔法のほかにも火・風・光魔法を扱える。

“美女”と評されるのも納得の見た目をしている。


■ ■ ■


「それで、次はどこへ行くんだ?」


考え事をしていると、ヴェルクスが声をかけてきた。


「レヴァスト大国に向かおうと思う。

このディルティーナ王国は亜人族に差別的だし、あまり長居したくないんだ」


指名依頼だったから仕方なく来たが――正直、居心地はよくない。


「それに……どうもこの王国、きな臭くなってきてる。

早めに国境を越えた方がいいかもしれない」


「例の儀式が関係しているのかしら?」


レナがそう問いかけてくる。


「おそらくね。

だからこそ“あの勇者くん”がいるんだろう」


僕は続けた。


「王族に利用される前に引き抜きたかったけど……断られてしまった。

でも、王様の前で神官にケンカを売ったらしいから、この国が“危ない”ってことには気づいているかもしれないね」


「レヴァストに行って、何をするの?」


フィリンが首を傾げる。


「あの国、迷宮ダンジョンは多いけど、高ランクには旨味が少ないでしょ?」


「確かにな。

Cランクの俺みたいなのが行くならともかく、Aランクのお前が行っても依頼は少ないだろ」


ヴェルクスも同意する。


「ダンジョンには入れるだろうけどな」


「みんなの“ソロでの実力”を底上げしたいんだ」


ヴェルクスが言った後に僕はそう答えた。


「連携はだいぶ形になってきたけど、冒険者は個人の力も重要だからね。

僕自身も、腕が鈍らないようにしておきたい」


「確かに……

今はCランク魔獣相手なら、俺が前衛で、ウォルが翻弄しつつ追撃。

レナとフィリンが魔法でトドメ……って形だけど」


ヴェルクスは言葉を続ける。


「Bランク以上になると、前衛はウォル任せになる。

俺たち三人は、どうしても追撃役だ」


「パーティでAランクに上がれたのも、ウォルアのおかげだもの」


レナがそう言うと、


「……自分の力不足は、感じてる」


フィリンが少し俯きながら呟いた。


「パーティなら助け合える。

でも、ソロは自分しか頼れない。

ペース配分も、判断力も、全部自分次第だ」


だからこそ――。


「レヴァストは、みんなにとってちょうどいい場所だと思う。

自分の実力を確かめるにはね」


「場数を踏むのは大事だな」


ヴェルクスがそう言って笑う。


こうして僕たちは馬車に乗り、国境を越え、

レヴァスト大国へと向かうのだった。

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