Quiet talk ルークとギルマスの会話
※番外編です
※ルーク視点です
オレが勇者と――
“銀狼の鬣”**とのやりとりを眺めていると、背後からギルドマスターが声をかけてきた。
「ルーシェイク様……少し、お伺いしたいことがあるのですが、よろしいでしょうか?」
「ん? なんだい?」
「あの少年のことですが……王宮で召喚された者ですよね?
よろしいのですか? 冒険者ギルドに登録してしまって」
まぁ、その疑問はもっともだ。
だが――あの王様に、“あの勇者”を扱いきれるとは思えない。
それに、王宮にはどうにも不穏な気配がある。
近いうちに……なにか起きる気がしてならない。
「あー……そのことだけどさ。
あの王様には、勇者くんは扱いきれないと思ったんだよ」
オレがそう言うと、ギルドマスターは眉をひそめる。
「……と、言いますと?」
「こっちまで話が伝わってるかはわからないけどね。
あの勇者くん、王様の前で――宮廷魔術長を挑発したんだよ」
「はぁぁぁぁ!?」
ギルドマスターが思わず声を上げる。
その声に、銀狼と勇者たちがちらりとこちらを見たが、すぐに会話へと戻っていった。
「な、なぜ……そんなことを?」
恐る恐る、ギルドマスターが聞いてくる。
「不敬について説いてたね」
「……不敬、ですか?」
「そうそう。
『礼儀がなってないのは、召喚した側だろ?』――だってさ。
アハハ」
思い出しても、なかなかに豪胆だった。
正直、あれにはオレも驚いたよ。
「……それで、彼は無事だったのですか?」
「王様が笑い飛ばして、事なきを得たって感じかな」
「よく……それで済みましたね……」
確かに。普通なら首が飛んでもおかしくない。
「まぁ、召喚直後だったしね。
勇者ほどの戦力を、いきなり失いたくなかったんだろう」
オレはそう言いながら、視線を勇者くんたちへ戻す。
「一応、釘は刺してたみたいだけど……
本人は、あんまり気にしてる様子はなさそうだね」
今も――
赤毛の女の子に詰め寄られて、説明を求められている。
……魔人の魔法をなぜ知っているのかは不明だけど、
敵対する存在の技を模倣しようとするあたり、実に貪欲だ。
「――お?」
どうやら話は終わったらしい。
勇者くんは銀狼の鬣との会話を切り上げ、受付嬢と話しながら裏へと向かっていく。
「……さて」
オレも、行くとしようか。
ギルドマスターとの会話を終え、
オレは勇者くんたちの後を追った。
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