chapter31 初めての戦闘
オレとゆうは知識である程度分かっていたが、笹村さん、岡崎さん、倉石さんは知らなかったらしく、興味深そうに目を輝かせていた。
ルークさんが低く声をかける。
「恐らく、ゴブリンは複数いると思う。いけるか?」
オレは覚悟を決めて答える。
「オレが行って数を減らします。みんなは、ゴブリンに連れ拐われないように気をつけて」
笹村さんが小声で聞いてくる。
「拐われると、どうなるの? 食べられるの?」
オレは一瞬言葉を詰まらせる。
「男なら殺されて食料に……女性の場合は……」
笹村さんはさらに詰め寄る。
「女性の場合は?」
オレは気まずそうに答えた。
「苗床にされて、妊娠できなくなったら食料にされる」
ルークさんが少し驚いた顔をする。
「勇者さん、そこまで知ってるのか。あとで、どこまで知ってるか聞いてもいいか?」
「ゴブリンについてですか?」
オレは答える。
ルークさんはうなずく。
「一言でゴブリンと言っても、色々いるのは知ってるんだろ?」
「上位種や進化の種類、進化段階もいくつかあるらしいことくらいしか…」
ルークさんは少し怖い表情を見せ、戦闘前の緊張を口にする。
「なるほど……。でも、まずは目の前のゴブリンを始末することが先だな」
オレは深く息を吸い、前に出る。
「では、行ってきます」
足元で『ガシャン』『ガシャン』と音が響き、隠れていた仲間の場所がばれそうになる。
オレは瞬時に魔力を集中させ、空間魔法――テレポートを発動。
「テレポート」
移動と同時に『ガシャン』と音が鳴り、崩れそうな体勢をなんとかバランスを保つ。
左右からゴブリンがオレ目がけて走ってきた。
「ギギ!?」
「ギギギ!!」
目の前には5匹。右に3匹、左に2匹。左は5メートル、右は10メートルの距離だ。
まず左の2匹に狙いを定め、魔力弾を放つ。
「マジックバレット、マジックバレット」
直径12mmほどの魔力の弾丸が加速し、2匹のゴブリンの額を撃ち抜いた。
彼らはその場に倒れ、オレはすかさず右の3匹にも魔力の弾丸を放つ。
――戦闘の幕が上がった。
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