彼の好意
「好き?女の子として?」
「うん」
「私を?」
「うん」
フェリーク様に頷かれて、私はだばっと滝のような涙を流した。
「え!?リーシュ、どうしたの!?そんなに嫌だった!?」
「にゃーん!?」
「ちがっ…そうじゃなくて…うぅうううう!!!」
「わかったわかった!大丈夫だから!」
ぎゅっと抱きしめてくれるフェリーク様。
私はしばらくの間、フェリーク様の腕の中でわんわん泣いた。
「…落ち着いた?」
「落ち着きました」
「にゃーん…?」
「うん。大丈夫だよ、ありがとう」
フェリーク様にあやされて、ミネットちゃんがくれた清潔な濡れタオルで酷いことになった顔を綺麗にした。
「それで、そんなに嫌だった?おれに女の子として好かれてるの」
「だから嫌じゃないですって!!!むしろその逆というか…」
「え?」
「う、嬉しくて…」
「…あんなに泣くほど嬉しかったの?」
こくりと頷けば、フェリーク様は私を抱きしめる。
「それってそういうことだよね?」
「は、はい…フェリーク様を男の人として見てます。好きです…好きみたいです」
「嬉しい!」
フェリーク様は幸せそうに笑う。
私も、それを見ると嬉しくなる。
ああ、というか…。
「私たち、これで両思いですね」
「そうだね」
「晴れておしどり夫婦ですね」
「うん!」
「にゃーん!」
ミネットちゃんがお祝いしてくれる。
こうして私とフェリーク様は、夫婦として新たな一歩を踏み出した。
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