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プロローグ
この世界には5人の巫女が存在する。
それぞれ神に選ばれ、それぞれの色を与えられ、それぞれが属する国と世界に祝福をもたらす。
木の国、ユピテルには「緑の巫女」
火の国、アレスには「赤の巫女」
土の国、クロノスには「黄の巫女」
金の国、ウェヌスには「白の巫女」
水の国、メルクリウスには「黒の巫女」
緑の巫女は薬学と治癒魔法を神に与えられた。
赤の巫女は弓術と兵法の知恵を神に与えられた。
黄の巫女は頑丈な身体と農学を神に与えられた。
白の巫女は召喚魔法と錬金術を神に与えられた。
黒の巫女は槍術と酒造の知識を神に与えられた。
巫女達は惜しみなくその加護を人々に広め、人々も子や孫へと祝福として受け継いでいった。
時が流れ、人々に知識と技術が浸透してもなお、巫女が居なくなることは無かった。
人々はやがて、巫女達を「五色の巫女」と呼んだ。