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反省7:安請け合いしちゃいました。

帝国編の序章的な?

「——やっちゃった」

 今回はいつもと違って殺っちゃったわけじゃなくて、わかりやすい意味の失敗をしてしまった。いつもみたいに殺っちゃったらそれはそれで問題だけど……言い訳をさせてもらうならあそこまでわかりやすい軽い神輿を見たことがなかったからとさせてほしい。


 軍人さんのおかげで船長は解放してもらえたというのに、あとは私が無事に解放されれば万事解決。ついでに皇帝に気に入ってもらって宝探しを手伝ってもらおう計画が台無しだよ!


「こいつ、恐れ多くも皇帝陛下に向かってなんたる口のききようだ!」

「下賤な女風情が! このような女、貢ぎ物にしておけるものか!」

「即刻処刑すべきだ!」

 一人が騒ぎ出せば他も騒ぐ。あんたらは籠にギュウギュウ詰めにされた虫なのって聞きたくなる。ただ、処刑コールが始まっているのでそんな場合じゃない。


 ここは少しでも穏便に事が収まるように下手に出るべきか?


「よさんか。これはすでに朕のモノぞ。お主らが処分してよいものでははない!」


「「「はっ!! 申し訳ございませんでした!!」」」


「それでは後程籠に入れて運んでおけ。聖女を連れてきた奴には褒美を与える。用がないならこれで謁見は終わりじゃ」


「そうじゃった。そうじゃった。将軍よ国の安全確認ご苦労だった」

「ありがたき幸せ~!!」

 うわっ、いい年のおっさんがガチ泣きだよ!


「あ~あ、これからどうなるんだろう?」

 別に抵抗しようと思えばできたんだよ?

 だけどさ、抵抗してもすぐに出られるわけじゃないし探し物だってあるし。久々に綺麗な服を着たかったし、籠の中の生活も狭い避暑地だと思えば案外快適なものよ。処刑寸前からいろいろとあり過ぎて正直なところそろそろお休みも欲しかったし。

 ちょっと休暇をいただきます。


「——頼む。朕を帝国を助けてくれ」

 おい、ふざけるな。


「……この窮地に聖女が我が国を訪れてくれたのは天の采配よ。そなたには朕と一緒に戦ってほしい。帝国の世直しをするのじゃ!」

「嫌だっつーの」

 というか馬鹿?

 なんで初対面の相手にそんなことを言っちゃうの?

 私、ここでの身分なんて奴隷かよくて皇帝のペットよ? ペットに愚痴るのは勝手だけど、ペットに一緒に戦ってくれは言わないでしょう?


「聖女とはいえ、私はここでは何の力もないただの小娘に過ぎません。国のことは陛下の責任で解決してください。というかしなさい」

「ううっ、朕にそこまで正面切って意見の言えるものなどおらん。やはりそなたは我が国の救世主にふさわしい」

「だから嫌ですって」


「ほら、見てくださいよ。今の私を籠に入れられて綺麗な衣装を着せられた哀れな囚われの身ですよ? 何かできると思いますか?」

「だが、報告にあった魔法道具は身に着けているのだろう?」

 まあね。なぜかこのギロチンは私を本当の主と認めたかのように外されるのを拒否したからね。


「それに、囚われの身とそなたは主張しているがその籠の鍵は朕が持っている」

 ですねー。皇帝が戯れに表に出して危害を加えられるという危機感はどこに行ったのか。そんなことだから反乱を起こされるんだ。


「それとも協力したくない理由でもあるのか」

 理由があり過ぎて困ります。

 そもそも大国の事情に巻き込まないでください。


「だが、ほらそなたなら助けてくれるという証言もあるんだぞ?」

「誰がそんな根も葉もないことを」


「よっ、嬢ちゃん意外と遅かったな!」

「……船長さん、捕まってたんじゃ?」

 裏切者め!


「いや~どういうわけかお前を味方にしたいってことでお前の知り合いの俺もご招待ってわけ。で、嬢ちゃんの方の事情は伝えておいた。協力をしてくれたら国中、それこそ支配国をひっくり返してでも探すのに協力してくれるってさ」

「だから、協力するなんて」


「あと、実は黙っていたことなんだが……」

 なんですかその嫌な予感しかしないフリは。

「あんたを乗せる時に教主から手紙を預かっててな? あんたがサボろうとしたらすぐさま手紙を書いて送れって言われてたんだよ」


「わかりました。やらせていただきましょう!!」

 ふざけんな! あの人が来るかもしれないなら内乱を収める方がよっぽどマシよ!

サクサク投稿しようとしていたのですが、暑さと忙しさで筆が進まず。

さて、皇帝は情けない存在でしたが、殺られるボスは一体誰なのか!?という煽りをいれてみたり。

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