第6話 教会の日常
朝は4時半起床、5時には掃除6時にご飯を食べて、7時から大司教のお話、9時からお祈り、昼ご飯を食べて、自由時間を過ごし、聖書を読む。
そして、2時から昼のお祈りをし、聖書を読んで、また祈る。基本的には8時には眠れるようになっている。
というのも子供は10時間ほど眠らせようというのが大司教の考えだ。
スミレは住み始めて一週間でこの生活に慣れていった。そして、時間を見つけては祈るようになっていた。さらに、自由時間では使える魔法の復習や、送ってもらっていた参考書を読み漁り、図書館にも入り浸っていた。
どんなものを読んでいたかというと、最上級魔法理論や、薬草学基礎論、回復魔法理論など、人を助けるための本を読みこんでいた。その上に言語を復習していた。
さらには魔王城への手紙で、大量の本をリクエストした。教会の図書館の本はたくさんあったが、国内以外の本も読みたかったのだ。こうして、スミレは国内外の歴史や文化、魔法に詳しくなっていった。それから6年後、スミレのそんな努力が実ったのか、女神が夢枕に立った。
「敬虔なるレッドローズ教の信徒よ。今こそ私の加護を与えます。さぁ、聖女としてこの世界を救いなさい。」
白く澄んだきれいな声が言った。
「はい。わたしは世界中の人々を救うことを誓います。また、しっかりと祈りを捧げます。」
スミレがそう宣言した。
「私の名はタテーシャ。名前で呼ぶことを許可します。」
白く澄んだ声の主女神タテーシャが言った。この女神はレッドローズ教の神である。故にスミレは不安がった。
「大司教様に怒られませんか?これは夢ですか?」
「夢であり、現実です。朝起きると神聖魔法と神級回復魔法が使えるようになっているはずです。そして、明日訪ねてくる人を教会に、入れて差し上げなさい。」
タテーシャがそういうと、女神タテーシャは白い世界へと吸い込まれて行った。
「わかりました。ありがとうこざいます」
スミレは起きて言った。