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第7話
魔法使いリュウキの家出
第7話
「強い魔法には強い名前が必要じゃ、
精霊は名前に惹かれ力をかしてくれる」
リュウキの師匠の言葉だ。
リュウキはそこから寝ずに必殺魔法の名前を考えた。
とびきりのやつを。
そして、今日。。ついに
その技を使う日が来たのだ。
このDランクの大会の予選で!!
「ヘヘ、後悔させてやるぜ、俺を怒らせたことを・・・」
そんな姿を観客席からユイリンは眺めていた。
ユイリン・アーミ
代々、大神官を輩出している名家出身だ。
ユイリンも僧侶になるつもりだったが、
お年頃のころ、一つの疑問が頭をよぎっていた。
癒しの魔法で民草を救って感謝されても
満足感がないのだ。
それどころか、人々が苦しむ姿を見たい衝動が
自分の内にあることに気づき始めていた。
(みたい・・・
リュウキが子供にボコボコにされる姿を・・)




