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婚約破棄された怪力ぽちゃ令嬢は、それでも婚活を諦めない  作者: からふるろく
二章 怪力ぽちゃ令嬢、さっそく【暗黒騎士】に狙われる
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7話 令嬢さまと戦闘メイドのラストショッピング

 屋敷を出た二人は王都に来ていた。


 貴族学園に通い、模範として親しまれていたアンバー・ブレッドスターの姿はもうない。冒険者用の店で目をキラキラさせながら保存食を眺めているのは、もうただの怪力なおでぶガールだ。


「モモ、わたくし気づかなかったけれど干し肉って美味しそうね。旅のお供って感じもするし!」

「お嬢さま、おでぶキャラが板につきすぎです」

「これ、いっぱいくださいな」

「さすがお嬢さま、金だけはありますもんね!」


 うるさいメイドのことは気にしないでおく。


 アンは店の主人がえっほえっほと干し肉を袋に詰めている間、店の中をきょろきょろ見渡していた。


 店で剣や槍を眺めて財布と相談しているのは、冒険者と呼ばれる職業の主に男たちで、それぞれ簡易な服装に武器を腰から下げている。中にはステッキを持った魔法職の者もいるようだ。その中でふんわりとしたワンピースを着た少女とメイド服の少女は、異質な存在感を放っている。


 ジロジロと大柄な男に見られ、アンは「なんですの」と小さくつぶやいた。


「やっぱりわたくし、噂になってるのかしら……アンバー・ブレッドスター、婚約破棄されたってよって」

「噂になってたとしても、今のお嬢さまを見ても誰も気づきませんよ。鏡出しますか?」

「あなた一々傷つけないと買い物もできないのかしら」


 呆れたアンに、モモは「んなことないです」とふんぞり帰った。


「私も本業はお嬢さまの護衛ですので、いろいろと旅の準備を整えました。購入した武器やら暗器やらは口の中に突っ込みましたから」

「……さすがね、トンデモメイドロボめ」

「ふふ、お嬢さまったら口がうまいんだから」


 アンはお店の人から受け取った、ほとんど中身が食べ物な袋を手渡した。それもモモは謎技術ですっぽり自分の中にしまい込む。これで準備はオーケーだ。


 お店を出たモモは、「お嬢さま、グレートな提案があります」と囁く。


「どうせ最後です。最後にパーッと遊んでいきましょう」


 モモの指さす先には――まだ日が昇っているのいうのに、にぎやかな声が外まで聞こえてくる大衆酒場。


「たおやかな令嬢だった頃はできなかった遊び、最後にしちゃいません?」

「モモ、あなたって悪い子ね」


 おでぶなまなざしが、きらりと輝いた。


「乗り込みましょう、暴れましょう! 今のわたくしは、やけっぱちのアンバーよ!」

「さすがですお嬢さま」


 モモは球体みたいな主人が、弾むみたいに酒場に歩いていくのを眺めて「……よし」と呟いた。



「王都を離れる前に調査しておくか。()()()()()()()()のはどこのどいつだ」

読んでくださってありがとうこざいます、カラフルロックです!

これからは、18時更新に決めます!頑張って書くので宜しくお願いします✩°。 ⸜(* ॑ ॑* )⸝


面白かったら、下からブクマ評価よろしくおねがいします!感想もおまちしてます!

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