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最強防具への道

翌朝。四人の女子会の余韻を残しながら、まだ眠たげなミナは廊下を歩いていた。ふと、昨夜のことを思い出す。戦場でどれほど衣服が裂け、焦げていたか。それでも、アマネとリュシアが纏っていた外套——暁衣と宵衣だけは、不思議なくらい傷一つついていなかったのだ。

「……やっぱり気になるよね」

ミナは小さく呟き、立ち止まる。技師としての血が騒ぐ。守るために戦うのなら、防具の存在は絶対だ。もし、この外套の仕組みを解き明かすことができれば、仲間たちをもっと守れる——そう確信していた。

「ミナ?」声をかけてきたのはアマネだった。昨夜の騒ぎもすっかり引いた顔で、真剣な表情を浮かべている。

「うん、ちょっとね……外套のこと、どうしても気になって」

「外套?」リュシアも近づいてきた。「確かに、私たちの衣は焦げていたのに、外套だけは無傷だったわ」

エリスティアも興味深そうに首を傾げる。「……特別な加護があるのかもしれませんね」

ミナは拳を握った。「うん! だから、ブリューナさんとファエリアさんに聞きに行きたいの。あの二人なら、何か知ってるかもしれない」

鍛冶師のブリューナと水晶細工師のファエリア。二人はミナにとって師匠のような存在だ。これまでも武器や装備の改良を重ねる中で、数多くの知恵を授けてくれた。

「最強の防具を作るヒント……必ず掴んでみせる!」

ミナの瞳に炎が宿る。その姿にアマネとリュシアは顔を見合わせ、同時に笑った。

「ほんと、ミナらしいね」

「ええ。技師の情熱ってやつね」

エリスティアも小さく笑みを浮かべた。「……頼もしいです」

その日の午後、四人は師匠たちの工房を訪ねることになる。最強の防具を求める旅路は、まだ始まったばかりだった。


お読みいただきありがとうございます。いけるところまで連続投稿!(不定期ですが毎日目標)。

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