5.エピローグ
これで最後になります。
小さな墓地。
村から随分離れた場所だが日当たりは良く、あちらこちらに緑が見える。
その中にはまだ新しい墓が一つ。
慕われていたのだろうか、花が絶えることなく供えられていた。
そんな墓を、ある日、随分使い込まれた竹刀を持った女性が訪れた。
その女性は黙祷を捧げたあと、竹刀を墓に立てかけ、こう呟いたという。
「長い間お預かりしたままですみませんでした」
えっ?大丈夫ですよ。
と、女性はまるで誰かと話しているように笑った。
「私は幸せです。今も昔も変わらず。毎日元気です。だからどうか―――」
―――総司さんもお元気で
反省・感想(言い訳)
この小説を書き終えたとき、
すごく悲しくなりました。
自分で書いたにもかかわらずに・・・
自分より先に死ぬ運命である人を好きになってしまったときの苦しさ。
その人において行かれたときの悲しさ。
いくら想っても報われることのないつらさ。
それでも、彼と暮らした日々を宝物に、また同じ季節を今年は一人で辿りながら。
時折、夢に見ては枕を濡らし。
でも、それでも人は生きていく。
人は悲しさや苦しさでは死なない。
死ねないのだから。
彼は私の幸せを願ってくれている。
だから、毎日笑っていよう。
そんなことを考えつつも、
それを文章で表現できない悔しさ…。
才能不足です。はい。
基本的、HAPPY END主義なんですが、時にはこんな話しにもchallengeしたかったのです。
最後に、
ぐだぐだになりましたが、どうもありがとうございました。