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AZURE  作者: Knight Circle
6/21

#:4

・・・頭と腹が痛い。病気とかじゃない。何かが腹にぶつかった。鳥とかだったらまだよかったけど、

・・・人だった。そのあと、後ろに倒れて頭を打ちつけた。そして、しばらく気絶していたらしい。・・・落ちてきた人は無事だった。

・・・目を覚ますと、まだ『その少年』は気を失ったままだった。そいつは、俺の従兄弟の(しろがね)と同じぐらいの身長だ。

日本人か、中国辺りだと思われる。髪の色は金色に近い白。色素欠乏症(アルビノ)だろうか? たぶん年齢は同じか、もう少し低めだろう。

その少年はうっすらと目を開けた。ようやく気づいたようだ。

「・・・ここ・・・天国かな・・・・・・」

「天国じゃないぜ、まだ逝くには早すぎる」

はっと身を翻して少年は立ち退いた。

「く、来るなッ・・・!」

「待って、私たちは何もしないわよ。だから怯えないで・・・」

「そ、そんなの信じられないよッ、僕の友達を消しておいて・・・!! 許せない・・・なんで・・・どうして・・・!!!」

「な、何を勘違いしてんだよッ!! 俺は誰も、何も殺してなんかいない!!」

こいつ、混乱してるのか? それとも・・・。

「・・・じゃあ、ここはどこ? ・・・説明してよ!!」

「えっと、東京だ」

「東京・・・? そんな所、僕たちの国にはないよ・・・?」

「なんていう国に住んでるんだよ?」

「・・・ホーリーエデン」

ホーリーエデン・・・? 何だよ、・・・聞いたこともねぇ地名だな・・・。

「ホーリーエデンの?」

「イヴガーデンって所だよ。分かるよね?」

「し、知らないわよ、そんな国も、地名も」

「知らない・・・?」

・・・少年はブツブツと何かつぶやいているが、聞こえない。

「・・・本当に、知らないんだよね・・・」

「ああ、知らねぇよ・・・」

・・・安心したらしく、ため息を軽くついた。

「・・・少し経緯を教えてくれないか? えぇと・・・」

「あ、うん。僕は方舟(アーク)っていうんだ」

「アーク? いい名前ね」

「・・・よく変わった名前って言われるんだ。・・・言われたのは初めてだよ」

少し照れくさそうにしている。そして、経緯について話し始めた。


・・・僕の名前はアーク。

親のねーみんぐ何とかとかそういうことを聞くけど、よく分からない。

年は8才。難しい歳の字との違いもよく分からない。

生まれた場所はホーリーエデンのイヴガーデン。

村の中央にとても大きな木が生えているから、よく登って遊んだ。

近くには川が流れていて、友達がよく釣りをしていた。

僕は、待つのがきらいだからしない。でも川の中でザリガニをとったりしたっけ。

たまにドッと雨が降って、洞窟で雨宿りしたりする。

その洞窟は、父さんには入っちゃいけないといわれているけど、よく中で遊んでた。

・・・今日も、いつものように遊んでた。たしか、かくれんぼだったと思う。

僕は洞窟の中に隠れた。・・・しばらく待ったけど、探しに来なかった。

だから、みんな帰っちゃたんじゃないかと思って出てみた。


・・・・・・・・・ここ・・・どこ・・・・・・・・?

あの大きな木は 燃えていた 川の水は 赤く濁っていた

赤くなっていたのは 炎の光じゃない ・・・血だ

みんな倒れていた 寝ているんじゃない みんな息をしていない

友達も 父さんも 母さんも 妹も みんなみんな 息をしていない

みんなの中に 『何か』がいた こっちを向くと 追いかけてきた

逃げた 洞窟の中に 逃げ込んだ 『何か』がくる 自分は逃げる

神に祈った でも届かなかった そこは行き止まり もう逃げ場はない

後ずさりしたら 穴が開いてた で、・・・落ちてった そして・・・


「ここに着いた、・・・と?」

「うん。・・・自分でも何が起きたか分からないよ」

「『何か』って、どんな奴なのよ?」

「目が100個あって、鼻が8個あって、耳が59個あって・・・」

「デタラメ言うな」

コツンとゲンコツで『アーク』の頭をたたいた。

「あぅ」

「茂、乱暴しちゃダメでしょ?」

「だってよぉ・・・」

ピンポーン 「でもどうしてこんな場所に来ちまったんだよ?」

ピンポンピンポン 「分からないよ、・・・なんでかな・・・」

ドンッガンッダンッガンッ!! 「とにかくお前はここにいろよ」

「えッ? いつまで?」

「・・・どうだろうな――――――」

「はよ出んかい馬鹿やろおおおぉおぉぉぉおおおぉおおぉッッッッッ!!!!!」

ダッカーーーン!! ・・・勢いよくドアを突き破って(!?)『彼女』は部屋に入ってきた。

・・・その時、俺は後悔した。待たせるべきではなかったと。『彼女』は、とても怒っている。警戒レベルCだ。

・・・・・・俺には『不可能』だ。


・・・・・・・・・『姉御』を止めることは・・・。



To be continued...

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