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魔法教育開始します(4)

いやーマジびびるわ。

え?だって召喚魔法って異世界もので言うとすげーベタじゃね?

そんな凄い扱いの魔法だったとか知らねーんだけど?

てか、俺、召喚魔法使えますって言っちゃったようなもんじゃん。どーすんの。




「と、まぁ、召喚魔法についてはこんなもんかな」

レイオス様の説明が終わった。

「それで、リシャ殿はなぜ召喚魔法を?」

ハルス様がリシャに尋ねた。

(きたーー!やばい質問!)

「あの……私は………召喚魔法を知っていたわけではありません。」

(ほんとに言ってもいいのか…?)

リシャは悩んだが今更引き返せない。

「私は天使を召喚できる訳ではありません。ただ………」

リシャが言い淀むと

『ただ?』3人が食いついてきた。

「よ……呼んだら………………神様が来ます。」

リシャが意を決して神様のこと告げると

どうやら3人が固まったようだ。

微動だにしない。

最初に口を開いたのはレイオス様だった。

「神様………神様が召喚出来るということか…?」

「召喚……と言うより、遊びに来てくださると言った感じでしょうか………召喚魔法などと紛らわしい言い方をしてしまい申し訳ありません。」

リシャが謝罪すると、

「それより、本当に呼んだら来て下さるのですか?」

マミュウラ様がリシャに問いかけた。

「おそらく……」

神様はリシャの雑談相手だ。

確信はないが呼んで来なかったことなど1度もない。

ハルス様が遠慮がちに口を開いた。

「………今、呼べたりする?」

リシャはいつも通り、いや、いつもより控えめにボソッと「神様」と、呼んでみた。


するといきなり部屋が眩い光に包まれた。

(こんなことこれまで1度もなかったのに……)

みんなが眩さで目を閉じ、開いた時にはいつもの気の抜けた美女ではなく、バッチリお化粧の神々しい美女が、降り立っていた。右上にあった神様って表示も消えている。


3人が驚き固まってしまった。

「え………なんか………………いつもと違いません?」

リシャが、どうしても気になり神様に尋ねると

「そんなことありませんよ」

神様からお上品な返事が返ってきた。

すると固まっていた3人がハッとしたようにその場に跪いた。

「そんなに畏まらないでよろしいですよ」

神様がそう3人に声をかけると3人は一礼し、立ち上がった。

(え、なになにそんなやばい感じなの??え、どうしたらいいの?)

リシャが困惑すると、

「本日は何用なのかしら?」

とリシャに神様が問いかける。

(どうせ分かってるくせに)と内心思いながらも

「私がこうやって神様を呼び出せるのは何故なのでしょうか?召喚魔法とは違うものなのでしょうか?」

と尋ねると、

「ええ、召喚魔法とは少し違いますね。私は私の意思でここに来ているのです。」

と神様が答えるとずっと黙っていたレイオス様が尋ねた。

「…………違うとはどういうことでしょうか」

「召喚魔法は神、天使、精霊、悪魔、魔物など色々な種族の者達を強制的に引き寄せる魔法です。制御が上手く出来ないと望んだ相手とは違う相手が出てくることが多いのです。」

(なるほどだから成功率が50%なのか……)

「一方、リシャちゃんがやっているのは願い事に近いですね。強制的に引き寄せるのではなく、私たちに声をかけているのです。リシャちゃんの声は他の人間の声よりも大きく聞き取りやすいため私たちは無視できない声なのです。」

「お答え頂き感謝致します。」

レイオス様が感謝を述べると神様はそろそろ用事があると言って帰って行った。

その後、レイオス様が少し考えたいことがあると言って自室に戻ったためそのままお開きになった。




結局、あれじゃん。

俺の魔法の件、何も解決してないじゃん。

サブタイトルめっちゃ裏切ってんじゃん。

神様呼んでただけで魔法でもなんでもないのかよ。

じゃあどうやったら魔法が使えるのか神様に聞けばよかったじゃん!

神様ー!もう1回来てくれーー!!

………ん?なんか紙が落ちてきた。

「今日はもう疲れたから行かない」

マジかよ………


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