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正直、迷惑です(5)

「ハルス様!探していたのですよ!どこいっていらしたの??」

アルライナは相変わらずグイグイ言いよっていく。

「あーいや、はは、ちょっと外の空気をすいたくて中庭に……」

「そうだったんですね!仰ってくだされば案内致しましたのに〜」

「いや、少し1人になりたかったので……」

「そうなんですね!ではこれからはどう致しましょうか?また2人でお話など……」

「申し訳ございません」

アルライナの言葉をハルス様の護衛が遮った。

「ハルス王子様は異国の地で少々おつかれのように見えますのでお話はまた今度にしてくださいませんか」

ハルス様と2人きりになりたかったアルライナは当然怪訝な顔をした。

「え〜本当ですか〜?」

アルライナがイライラしていると

「ハルスと、アルライナか。」

レナタ様とリシャと護衛のマミュウラ様がやってきた。

「こんな所でなにをしているんだ?」

レナタ様はこの異様な空気に気づいているのかいないのか声をかけた。

「いえ、つい先程たまたま会って立ち話をしていただけです」

ハルス様がそう答えるとアルライナは「そうです」といいながら不満そうにしていた。

「リシャとレナタ様は手を繋いでどこへ行かれるのですか〜?」

アルライナはここぞとばかりにリシャとレナタ様の手元を見て質問した。

その言葉を聞いてハルス様は少し動揺していた。

「リシャに城内を案内してやろうと思ってな!」

レナタ様は胸を張って答える。

「あ、あの!!!」

急にハルス様が大きい声を出した。

「俺も…あ、私も一緒に行ってもよろしいでしょうか!!」

さっきまであれほど疲れた顔をしていたのに急について行くと言い出したハルス様を見てアルライナはリシャを睨んだ。

(ひえぇ〜なんでそんなに睨むんだよ〜こえ〜よ〜)

「あまり出歩かないタイプだと思っていたが…珍しいこともあるものだな」

レナタ様は少し驚いたようだった。

嫌味も混ざっているように聞こえるが…。

「ハルス様が行かれるのでしたら私も行きますわ」

とアルライナがリシャを睨みながら言った。



気づいたら大人数で城内を案内してもらっていた。

案内と言ってもある程度知っているのでどういう部屋かなど。あとは雑談。


「リシャが聖女という立場のゆえ、この国に来ることができないと言うならば、我が無理にでも連れ去ってやろう」

レナタ様が唐突リシャの耳元で囁いた。

どうやら魔法を込めたようでリシャにしか聞こえなかったが魔力を感じたマミュウラ様とハルス様の護衛が身構える。

「なんだ、そう身構えるな。我とリシャの秘密の話だ」

そういうレナタ様をアルライナは驚いた顔で見つめていた。

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