正直、迷惑です(4)
いきなり腕を引っ張られて体勢を崩したリシャが思わず目を瞑る。
痛みはなく、そっと目を開くとレナタ様に抱きしめられていた。
何が起こったのかわからず顔を上げると少し照れた様子のレナタ様の顔が至近距離にあった。
(うぉあ、クソっイケメンだな。ちょっとドキッとしたじゃねーか。ちょっとな!)
そんなことを考えていると後ろからものすごい殺気を感じる。マミュウラ様だろう。
気づいているのかいないのかレナタ様はずっと抱きしめたまま動かない。
「レナタ王子様。聖女様に何をされているのですか」
冷静かつドスの利いた声でマミュウラ様が問うと
「リシャが、お前を労ったように我もリシャを労っているだけだ」
完璧な口実だ。
だが、マミュウラ様は納得いかないようでずっと殺気を送っている。
「あ、あの、ありがとうございます。もう結構ですから…」
とリシャがレナタ様の腕から抜け出すと
「そうか?喜ぶと思ったんが……」
(あれ?レナタ様ってもしかして俺に好かれたくてこんなことばっかりしてんのか??そうか。そうだよな。普通は好きな人に嫌われたくなんてないもんな)
「いえ!労ってくださって嬉しいです!」
リシャがそう答えると
「もっとしてもいいんだぞ!」
と元気よく言われたがマミュウラ様がレナタ様を斬りつけにかかる前に断った。
「リシャ!いつまでもこんな所でいてもしょうがないだろう!案内してやる!」
レナタ様はそう言って先程とは違い優しくリシャの手を引き部屋を出る。
マミュウラ様は少し不服そうにリシャのすぐ後ろをついてきた。
レナタ様に手を引かれ中庭へと向かっているとハルス様とアルライナ、その他護衛たちが何やら異様な雰囲気を醸し出していた。
この話は昨日書いてたんですけど投稿しようとしたらホームボタンに手がぶつかっちゃってデータ消えたんですよね。
くそっ!もう書かねぇよっ!って思ってたんですけど結局暇だから書きましたね。