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正直、迷惑です(2)

ハルス様は中庭の中央に咲く白薔薇の前に座りこみ、レナタ王子との会話を思い出していた。

ついムッとしてしまいリシャの事を知ったように話してしまった事に恥ずかしさを感じながらも、マミュウラ様やレイオス様に比べてリシャとの距離が離れている気がして落ち込んだ。

「リシャ……俺はどうしたら君に近づけるんだろう」

そんな事を呟いていると

「ハルス様!!」

自分を呼ぶ声に驚き勢いよく振り返ると顔見知りの護衛たちだった。

「あぁ、お前たちか」

「あぁ、ではありません!出歩かれるのであれば1人くらいは護衛を付けてくださいとあれほど言ったではありませんか!!」

皇族にここまで口を利けるのは昔から護衛をしている特権だ。

「すまない。本当に」

ハルス様が言葉と共に視線を落とすのを見て護衛たちがアワアワしていた。

「なっ、何かあったのですか!?まるで昔のハルス様を見ているようです…」

「俺は変わったようで存外変わっていないのかもしれないな……」

墓穴を掘ってしまったことに護衛たちがまた一層アワアワしだした。

「た、体調が悪いのでしたらお部屋へご案内致しますが……?」

「あぁ、しばらくはここで」

「し、承知致しました……。」


護衛たちはふとハルス様の目の前にある白薔薇に目が止まった。

「綺麗な白薔薇ですね。少し…凛とした白が聖女様を彷彿としますね」

ハルス様の肩が少しだけ飛び跳ねたのを長年付き従ってきた護衛たちは見逃さなかった。

そっと護衛たちがハルス様の顔を覗き込むと目の前の白薔薇と対照的にハルス様は真っ赤に顔を染めていた。

私たちの主は何故こんなにも分かりやすいのだと少し呆れた気持ちになる護衛たちをよそにハルス様は無意識にリシャに似た花の前に足を運んでしまったことに動揺していた。


「そろそろ…部屋に行くよ……」

ハルス様は気持ちを落ち着けようと勢いよく立った。

「かしこまりました」

護衛たちと部屋へ行く途中、

「ハルス様!!!」

女の声が聞こえた。恐る恐る振り返ると案の定、アルライナだった。

「あ、アルライナ殿………」

ハルス様だけでなくハルス様の護衛たちまでげっそりした顔をアルライナに向けた。

誤字報告ありがとうございます!!

沢山報告くださってとても助かってます!!

頼る気満々で申し訳ないですが、これからも報告よろしくお願いします!

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