これ以上は結構です(6)
「いらっしゃいませ!!ハルス様!!どうぞこちらにいらして!!」
到着そうそうアルライナは困った様子のハルス様の腕を引っ張り強引に部屋へ連れていく。
(おいおい、まずは国王に挨拶だろ)
リシャが呆れていると怪訝な顔をしたマミュウラ様がいきなりリシャの前に飛び出した。
「え?マミュウラ様??」
リシャがマミュウラ様が睨む方向を見ると
「うわっ…最悪………」
こちらに一直線に歩いてくるレナタ王子の姿があった。
(一直線に歩いてくるということはもう認知されたか……仕方ない先手必勝だ)
「ご無沙汰しております。レナタ王子様。またお会いできてとても嬉しく思いますが、国王様への挨拶がまだ出来ておりませんので失礼致します。」
と社交辞令とお辞儀をして有無を言わさず転移魔法を使ってマミュウラ様と逃げた。
ナタカラ国王城内の構造を予め聞いておいてよかった。玉座の間の扉前に転移できた。
扉前にいた騎士たちはとても驚いていたが名乗ると急いで取次をして中に入れてくれた。
国王様はとても普通の人って感じだった。ただ、親バカ臭がする気のせいだろうか……。
「こちらがお部屋になります。」
女官さんに案内され部屋につくと同時に
「リシャ」
またレナタ王子が現れた。
マミュウラ様が静かに睨む。
「この部屋は我が父上に頼みリシャのために用意させたものだ。どうだ、気に入ったか。」
(ほほう。どうりでこのだだっ広い部屋だけが真っピンクなわけだ。)
「お気遣いとてもありがたく思います。」
リシャが笑ってみせると
「そうか!気に入ったか!この部屋はお前のものだ!好きにするがいい!欲しいものがあるならなんでも用意させよう!それと、我ほどではないがそれなりに顔のいいもの達をリシャの話し相手に見繕ってきた。」
と言いレナタ王子が指を鳴らすと、10人ほどのイケメンたちが壁際に並んだ。
リシャは青ざめた。マミュウラ様は呆れているようだ。
イケメンたちはモテモテ効果が発揮したためだろう、リシャを見つめる瞳が皆一様に輝いている。
「もう……………もうこれ以上は結構です……」
リシャは頭を抱えた。
最近ほとんど休みなくて書けてませんでした…
学園祭が終わればいっぱい書きます!多分!