表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/50

これ以上は結構です(3)

「友達……ですか」

リシャが恐る恐る尋ねる。

「なによ!いやとでも言うつもり?」

「い、いや!とても嬉しいです!」

「そう、ならこれで戦争は終わりね」



戦争はあまりにもあっさり終わりを迎えた。



「ハルスくんには気の毒だが仕方ないねー」

作戦基地への帰り道、レイオス様が笑いだした。

「え?どういうことですか?」

リシャが不思議に思い訪ねてみると

「あれ?リシャちゃんは気づいてなかったの?」

「……?はい…なんのことでしょうか」

「ナタカラ国の聖女様ね。ハルスくんに近づきやすい最短ルートの道を見つけたんだ。」

遠回しすぎてリシャには何のことか分からない。

「もっと分かりやすく言ってくださ…」

「リシャ殿!無事ですか!」

ハルス様の声が聞こえた。

あぁ、いつの間にか作戦基地に着いていたようだ。

「はい。大丈夫です。マミュウラ様とレイオス様が護衛を引き受けてくださいましたから」

リシャが微笑むとハルス様はホッとしたようだった。


「本当に戦争を終えるとナタカラ国の聖女様はおっしゃったのですか!?」

「はい」

ナタカラ国の聖女と友好関係を結び戦争を終結させたと話すと兵士たちは口々に歓喜の声を上げた。


「でも、どうやって説得したんだ?」

ハルス様はリシャに尋ねる

「あー……それは……」

(言ってもいいのか……ダメな気がする……)

リシャが返答に悩んでいると

「簡単に言えば、ハルスくんのせいで、ハルスくんのおかげって感じかなー」

またレイオス様が分かりにくい言い方をする。

「ん?どういうことですか」

ハルス様にも伝わらない。まぁ伝わったら伝わったで怖いけど。

「ないしょー」

レイオス様に誤魔化されハルス様は腑に落ちないようだったがそれ以上は聞いてこなかった。

きっと嫌な予感がしたんだろう。




1週間後、

早くもアルライナから手紙が届いた。

謝罪の意味も込めてリシャたちを城に招待したいと。もちろんハルス様も連れてこいと書いていた。

ハルス様になんて言えばいいのやら。

リシャは頭を抱えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ