日焼けでお風呂
日が暮れておじちゃん家に戻ると、キッチンからトントンと小気味よい包丁の音が響いてきた。
キッチンに顔を出すと、おばちゃんがちょうどお鍋に具材を入れているところだった。
「ただいま、おばちゃん」
「おかえり。ずっと外で遊んでいたから、汗びっしょりでしょう。お湯が沸いてるから、先に入っていらっしゃいな」
「うん」
「あー、でも、すっごい日焼け。こんなことなら、日焼け止めクリーム塗ってあげるんだったわ。」
「……大丈夫じゃないかな、たぶん」
おばちゃんの心配するような言葉にぼくはてきとうな相槌を打つと、お風呂場へと向かった。
お風呂場前の洗面所で洗面鏡を見ると、そこには頬が真っ赤になったぼくの顔があった。
今日はとても暑かったから、日焼けしてしまったのだ。
よく見ると、腕も直射日光を浴びたところが真っ赤になってしまっていた。
「うっわー……」
……これは痛そうだ。と、ぼくはお湯が日焼けに染みていくところを想像して震え上がった。
ガラガラガラ。
湯船の蓋を開けると、隠されていた湯気が風呂場に充満していく。
とりあえず足のつま先だけちょこんと湯船に浸かってみた。
いい塩梅。
「……ごくり」
ぼくは蛇口から出したぬるま湯でかけ湯を済ませると、意を決して足から徐々に湯船に浸かり、
そして。
一気に肩まで潜った。
「ギャーーーーーーーーーッッッッーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」