姉妹の十一月十一日事情
十一月十一日。ポッキー&プリッツの日らしいので、ポッキーネタのショートショートを……あれどうしてこうなった。
会話文のみ千字のSS。あなたはこの話をどう解釈しますか?
「おねーちゃん、これ食べようよ。ほら、今日十一月十一日だしぃ」
「嫌よ。私がダイエット中なのはあんたも知ってるでしょう」
「そう言わずにさぁ。ほらほら、こーんなに買ってきちゃったから、あたし一人じゃ食べきれないよ」
「十箱!? ……バッカじゃないの。買いすぎたあんたが悪い。一人で食いな」
「えーやだよー。あたしおねーちゃんと一緒に食べたいから、こんなに買ってきたんだよ?」
「知らないわよそんなこと」
「……おねーちゃんの意地悪。けち。性悪」
「おい今なんつった」
「なーんにもっ」
「おい私の耳は誤魔化せないぞ。ほらこっち見なさい……むぐっ?」
「ふへへーひっははっは(うへへー引っ掛かった)。ほいひーへひょ?(美味しーでしょ?)」
「んーっ……ふう。ったく、なんて食べさせ方をするんだよ」
「ゴクッ……こういうの好きでしょ、おねーちゃん」
「すっ!? 違うわっ。それじゃまるで私が変態みたいじゃないか」
「……?」
「いやいやいや、違うの? っていう目で見るな。第一あんたの方がよっぽど変態じゃないか」
「おねーちゃんと一緒だね。嬉しいっ」
「ちっがーうむぐぐっ」
「そんなに言うなら、今度は手でやってあげる」
「んー! んーっ!」
「なぁに? こっちの方が気持ちいいの?」
「んー!」
「もーう。とんだ変態さんだね、おねーちゃん。でもあたしはそんなおねーちゃんが好きだよ」
「んー!?」
「顔真っ赤にして照れちゃって。可愛い」
「んっ……ぷはあ。もう本当なんなのさ、あんたって子は!」
「そんなニヤニヤしながら怒られても説得力ないよー?」
「ニヤニ……っ。そ、そんなわけないだろう。私は今ものすごく怒ってーー」
「嬉しかったんだ?」
「それはそうだけど……って違うわー!」
「素直じゃないなあおねーちゃん。そんなおねーちゃんにはお仕置き」
「ま、またそれか。やめっ……んー!」
「おねーちゃん口の周りにドロドロしたのが付いちゃったね。でも一本食べきるまでは頑張ってねっ」
「んんー!」
「ほら、ちゃんと口動かして。あっその舌の動きいい。うんうん、さすがあたしのおねーちゃんだね」
「んむー!」
「もう少しで終わりだよー。頑張れーおねーちゃん」
「む、むう……ふうぅ。本当何するんだよー」
「おねーちゃんへの愛情表現、かな」
「それなら……うん。許す」
「本当に!? 嬉しかった? ねえ嬉しかったっ?」
「……そーだな」
「よかったあ。やっと素直になってくれた。そんなに嬉しいなら……次は本格的にやろっ?」
「本格? って結局そうなるのかよおおおむぐぐっ」
「えへへ。おねーちゃん。おねーちゃん」
「……」
「おねーちゃんが涙目で見上げてくるなんて。興奮してきた」
「やああああっ」
はーいここまで読んでくださった方、ありがとうございます。前回の短編に引き続き暴走が過ぎましたね。もう作者の遊び心しか詰まってないですね。




