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初戦闘

「おっし。」


「あ。選べた?」


「おうよ!」


なんだかんだで楽しんでいるのが俺クオリティー。


「見せて見せて!」


そう言って、覗き込んでくるカナこと佳奈恵。

ホロウィンドウは正面に展開される。

したがって、カナの色々なものがあったってたり、あたってなかったり。

うん。

髪と目の色以外は佳奈恵そのものだ。

アバターとはいえ妹に劣情を催すことはない。


そのカナが、突然硬直した。


「え・・・・?」


「??どうしたんだカナ?」


「フォース構成が・・・・変。」


「変!?」


変って何!?すごく気になる!


「ええとね・・・。まず、魔法職と近接職を一緒に取得しようとする人はいないの。」


あ、そこからですか。


「だいたい、同時に魔法と近接を使うには距離感的な問題が出来るんだよね。」


おおぅ・・・・・・。

なんか悲惨だな・・・。


「次に・・・。」


「まだあるの!?」


「近接職の問題からだけど・・・。」


えぇ・・・。


「なんで、正確な職を指定しなかったの?」


「はい?」


「ショートソード使うんじゃないの?」


「いやいや。バスタードソードか・・・それより幅広の超重量大剣かな?」


「は?」


「フォース構成的には問題ないはずだけど?」


「まあ確かに・・・。」


勝ったッ!!


「じゃあ魔法職についてね・・・。属性の指定しなきゃ全然成長しないよ?」


それはオワタ。

まぁ、そのうちどうにかできるでしょ・・・?


「まぁ、バランスが悪いって事だね。」


「・・・・・。」


どうしようかね・・・。


「しばらくはレベル上げだし、一緒に行動する?」


「いや。カナには他のパーティメンバーがいるだろうし、一人で自由にやってみるよ。」


カナの提案は正直ありがたいが、慣れるためにも一人でやりたいしな。


「んー・・・。わかった。でも、何かあったら協力するから連絡頂戴ね?」


「おう!」



とりあえず初心者武器だと、ダメージが通らないし、目下一番の問題は武器かな?


「あ、そうだ。」


カナがふと思い出したように声を上げる。


「これ、βテストのときの所持金。これで初期装備強化してからレベル上げに行って。」


「いいのか?」


「うん!どうせ上級オブジェクトは全部資金化されてるし、今渡した金額だって三分の一以下だから大丈夫。」


え?だって1500000リルって書いてあるよ?

これで三分の一以下とか・・・。

単純計算で5000000リル以上持ってるって事?

すごいね、カナちゃん。

もう廃人レベルだね。


何はともあれ助かった。



「太っ腹だな。」


「だってお姉ちゃん可愛いんだもん!」


理由としてそれはどうなんだ妹よ・・・。



「それじゃ、頑張ってね?」


「おう!」



カナは去っていった。





ちなみに俺のアバターのステータスは基本“STR-AGI”型。

魔法戦ともなると無駄に運が良くて、もらえたスロットにある、“INT”が役に立つだろう。


まぁなんにせよ、武器を買わなきゃな。

まずはグレートソードとまでは行かなくても重めの剣がほしいところだ。




というわけで、武器商店。


ここには少なくとも(・・・・・)初期の武器(・・・・・)よりは性能(・・・・・)がいい程度(・・・・・)の武器が売られている。


俺はその中からツーハンデッドソードと呼ばれるであろう剣を購入した。



今から町を出ようと思うが、ここで一度俺のアバターの容姿を確認だ。


性別は女。

名前はKikyo。

武器はツーハンデッドソード《鉄壊》。

髪は銀色で腰に届くほど長い。

全体的に端正な顔立ちである。

中でも眼は琥珀色で二重でパッチリ。

ボディライン的は全体的に簡単に折れそうなほど華奢で線は細い。

胸だけは身長相応にある・・・身長低いから大した大きさでもないけど。


自分で言うのもアレだが、どこの美少女だって感じだ・・・。



とりあえず外にでた。


俺は犬・・・?のようなモンスターと戦ってみることにした。


まずは一閃。


「てぃやぁぁぁぁぁあああ!!」


スカッ


はい、空振りました。


そこで、“スキル”というものを使ってみることにする。

スキルとは、特定の動きをすることで、特定の行動につながり、決められただけの比率でダメージを与えることが出来る技能だ。


俺は腰溜めに剣を構える。

剣道的には“脇構え”とでも言うところか?

その構えのまま対象に向かって全力で走るのみ。

姿勢は前傾となり、スピードに乗る。

スキル自体は剣に関係ない純粋にスピードを上げるためのスキルだ。



するとスキルの発動を知らせるフラッシュエフェクトが発生し、俺の身体を突き動かした。


まずは敵の横を通り過ぎる際に一閃。

胴を浅く薙いだ。

そしてシステムアシストにより、淀みなく反転。

そしてダッシュ、再び胴を一閃。

後はこれを合計五回繰り返す。


このスキルは“ジェットステップ”。

前述の通りダッシュスピードが跳ね上がるスキルだ。

連続しての使用が三秒までのため使いどころが鍵となる。


そういう点から考えれば、今の使い方はうまいものだったと思う。


ポーンッ


メッセージ取得?

いったい誰からだろうか?


“ゲームアカウントコントロール”


GAC?なんで?


“初戦闘を達成したので、ランダムにフォースを一つ差し上げます。”


おー。

なんかそんなのあった気がする。


ちなみに、カナと分かれてから一時間少々。


“経験値7倍を譲渡いたします。それではお楽しみください。”




おー・・・。

またなんかえらいことになっぞ・・・。










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