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魔法少女物語

魔法少女物語 星降る夜の殺人

作者:
掲載日:2026/05/20

前代未聞!

完璧な密室に予想外の犯人!!

ミステリーの世界に新しい風を吹かせるのは僕だ!!!

魔法少女物語

星降る夜の殺人


作:LUNA


どうしてこんなことが起こったのだろう。

こんなこと、起こりうるはずがないのに。

しかも、これは、4人の連続殺人の幕開けに過ぎなかったことを、この時の僕は知るよしもなかった。


言葉がでなかった。

密室。

鍵は全て内側にあって、鍵も、あぁ、ドアも窓も全部にしっかりと鍵がかかっていた。

ドアには丁寧にドアガードまで付いていたらしい。

それに、様々なセキュリティをかいくぐる必要まであるらしく、、、、


ジーニアス「そんなことろに立っていると、風邪をひいてしまうぞ。」

ジーニアスさんは紅茶を入れてくれた。こんな時に紅茶なんて、と思ったが、どうやらハーブティー。心を落ち着かせる効果があるんだっけ。それにしてもジーニアスさん、落ち着ているなぁ。さすが超魔法級の天才。

「ふぅーー、、なんだか、落ち着いた気がします。ありがとうございます。」

結構いろんなことがあったから、結構時間が立っているものだと思っていたのだけれど、壁掛け時計からすると、まだ5分程度しか立っていないらしかった。

「それにしても、その、あの紙ですけど、、、」

ジーニアス「「1/4」か。順当に考えていけば、4人の連続殺人、それを企てているのかもしれないね。」

「やはり、、そうです、、よね。1人でも、、、、、それなのに、あと3人も、、、、、、一体だれがこんなことを、、、、、」

ジーニアス「おや?まだ気づいていなかったのかい?」

「え?、、気づくって何にですか?」

ジーニアス「いや、この会話の流れから察せるだろう?犯人に決まってるじゃないか。」

「え?は?あ”?あん?!!」

ジーニアス「犯人は



「異議あり!!」



ジーニアス「どうしたんだね?急に『キャプテン裁判』の決め台詞みたいなことを言って。もしかしてあの作品のファンだったりするのかい?」

「       ちょっと、メタ的な発言で申し訳ないのですが、よろしいでしょうか。」

ジーニアス「別に構わないが。」

「     まず、カメラ止めて!それとなんだか事件が起こって謎が深まってきてますよ感満載のBGMも止めて!あの!いいですか?この作品は4連続殺人の作品なんですよ?まだPDFにして1枚目で真相解明ですか?!まだ5分しか立ってない設定なんですよ?!!」

ジーニアス「作品?いや、5分もたったのに気づかないなんて遅いからまだ気づいていないのかと聞いたんじゃないか。君はこれから3人が殺されるのを黙って見てろって言うのかい?」

「いや!あの!そういう事ではなくてですね?!読者は連続密室事件のトリックを期待して読んでくれてるんだよ?!」

ジーニアス「読者?まぁ、なんにせよトリックなんて全部同じなんだから気にすることないよ。」

「ネタバレ!!!」

ジーニアス「君は推理小説は読まないのかい?」

「いいえ!ミステリーオタクです!」

ジーニアス「あぁ、だから私に先を越されるのが怖いのか。」

「違う!断じて違う!!

あんたが番狂わせにも程があるから言ってやってんだこの能天気!!」

ジーニアス「君、人類最高峰の頭脳と言われた私に対してあんただとか能天気だとか、失礼にも程があるぞ。」

「どっちがやねん!!そうですよね?!監督!」

月「いや、これはある種のドッキリだから.....」

「作者まで!!

待って!待ってください!!せめて!推理させてください!!」

ジーニアス「構わないぞ。どうせ犯人も夜にしか行動を起こせないんだし。」

「またネタバレ!!だからタイトルに夜が入ってたんかい!なにが星降る夜の殺人だよ!!無駄に綺麗な言いまわししよって!!!  ん?夜限定ってことは、、殺害方法が夜限定!夜にしか使えない魔法で殺したんだ!!ね!そうでしょ?!」

ジーニアス「いや、そんな魔法少女いなかっただろ?」

「まだキャラクター紹介もまだなんじゃい!!えっと、でも犯人が断定できるってことは、せめて魔法を使ったって事でしょ!」

ジーニアス「いや、殺害方法や密室に魔法は使われてない。魔法少女ではない人間の胸にナイフ一刺しだぞ?どこで魔法が登場するって言うんだい?」

「その描写もまだなんじゃい!!」

ジーニアス「どれだけ手抜きな作品なんだ。」

「あんたのせいやろがい!!  あ!アリバイが!」

ジーニアス「全員にないな。」

「左利きで

ジーニアス「全員右利きだな。」

「誰か反撃を

ジーニアス「喰らってないな。」

「ダイイングメッセ

ジーニアス「ないな。」

「遺体に触れてないのに死んでると

ジーニアス「言ってないな。」

「救急車を

ジーニアス「ちゃんと呼んだだろ。」

「遺書

ジーニアス「ない。」

「コンタクトレンズを

ジーニアス「魔法少女だぞ?」

「血縁関係が

ジーニアス「知らん。」

「隠し子が

ジーニアス「知らん!」

「犯人の持ち物や痕跡が

ジーニアス「残されてなかったな。」

「特殊な知識が

ジーニアス「必要じゃないな。」

「遺産相続

ジーニアス「ない。」

「国籍

ジーニアス「ない。」

「背丈

ジーニアス「ない。」

「体重や性別

ジーニアス「ない。」

「不審な言動を

ジーニアス「おぉ、いい感じだぞ。」

「おーー、ってこれじゃあローラー探偵だよ!!」

ジーニアス「それで?さすがに犯人はわかったかね?」


交代!!ジーニアス出禁で!!超魔法級の探偵を呼んできて!!」

月「いやぁ、今から役者交代は、、、

「いいですよね!!!!」

月「  は、はい。」




「それにしても、その、あの紙ですけど、、、」

ミスト「えぇ「1/4」ね。犯人が残したことを考えると、4人の連続殺人、それを企てているのと、そう捉えるのが妥当ね。少なくとも、連続殺人に見せかけようとした。」

「やはり、、そうです、、よね。1人でも、、、、、それなのに、あと3人も、、、、、、一体だれがこんなことを、、、、、」

ミスト「犯人はすでにわか

「あんたもかい!!ダメ!認めん!!推理するな!!!!!」

ミスト「え     私の 存在 いぎ なのに、、、、(ぐすん)

「あーー!!ごめん!ごめんねー。いんだよ?探偵さんだもんね?推理するのがお仕事だもんね?うん、ごめんね。僕が悪かったから、推理、聞かせてくれるかな?」

ミスト「   うん。  優しいのね、ナット。」

「、、ん?ナットって?」

ミスト「え?、、あなた、羽虫の魔法少女、ナットよね?」

ナット「僕ってそんな魔法少女だったんかい!!初耳だよ!!前代未聞じゃない?!0章で真相解明するわ主人公の名前や魔法が役者本人も知らないなんて!!」

ミスト「    ??  えっと、推理、続けていいのかしら?」

ナット「うん。どうぞどうぞ。」

ミスト「そう。」

と自分で入れた紅茶を飲んで一息つくミストさん。

ミスト「さて、今回の犯人は2つの観点から考えて一人しかいないわ。まずは犯人の持ち物よ。大きなキャリーケースを持ってきていたそうね。つまり、犯行を企てていた人ってことになるのよ。」

ナット「え?泊りがけなんですからキャリーケースくらい、、、、」

ミスト「いいえ。私たちは魔法少女。着替えなんて要らないし、こんなに立派な館があるのだからそんなに大荷物は要らないわ。実際に、犯行の後でそのキャリーケースは見つかっていない。」

ナット「(ん?、、キャリーケースを持っていたのって、、、)」

ミスト「それと、完璧な密室。これは完璧すぎるわ。外にいた誰にでもできない密室。言い換えると中にいた者にしかできない密室。そう、犯人は被害者自身よ。」

ナット「え?んっと、ちょっと待ってください。高橋さんは普通の、、魔法少女でもないんですよ?それに犯行に魔法は使われてないって、、、」

ミスト「いいえ。ジーぃい”、、、、あいつの話をよく思い出して。「殺害方法や密室に魔法は使われてない」と言っただけで、被害者が魔法を使ってないとは言ってないわ。」

ナット「?えっと、つまり、自殺ってこと?、ですか?」

ミスト「簡単に言うとそうなるわね。だから、密室にはどんなトリックも使われてないの。被害者が自分で密室にすればいいだけの話なのだから。でも、ただの被害者、ただの自殺者ではないわ。キャリーケースがまだ関係してないもの。それに、被害者はおそらく偽名で殺人犯、精神は被害者の物ではないわ。」

ナット「ん??   ん??」

ミスト「混乱する気持ちも分かるわ。だから最初から説明させて。ゆっくり話を聞いてから理解すればいいわ。質問も話の後で受け付けるわ。

まず、ポゼスと言う魔法少女がいたの。英単語で体に「取り憑く」という意味よ。その名の通り、魔法は人に取り憑くこと。でも、発動条件が死ぬこと。それも夜に。そして死ぬと、零体になって遺体に憑依して、新たな体を得ることができるの。彼女の魔法は精神に関連する物だったのね。最初に死んでしまったのは戦死だと聞いているわ。そして最初に取り憑いたのが大量殺人犯だったそうよ。そこで思いついたらしいのよ。この力を使って犯罪者を消していけるって。

ポゼスがやることは次の通りよ。まずは次に憑依する遺体を確保する。もちろん、犯罪者のね。そして自分も死ぬ。自殺するのが手っ取り早いわね。そして用意していた遺体に憑依する。こうやって犯罪者を消していくの。 えっと、なんて言ったかしら、今回の被害者。」

ナット「高橋さんです。」

ミスト「そう。では仮にポゼス高橋と呼ぶことにしましょう。そして、キャリーケースの中身は遺体でしょうね。その人にも仮に名前を付けて、Aと呼ぶことにしましょう。今回彼女がやったのは部屋を密室にしてからポゼス高橋を殺して、零体になって壁を通り抜けて、外に置いておいたAに憑依してポゼスAになり、キャリーケースもろとも逃げ去った。これが事件の真相よ。」

ナット「、、、、はぁ、、、えっと、その、なんで密室なんかにしたんでしょうか?」

ミスト「それは彼女の報復の意味を込めての行動よ。不可能犯罪にすることによって、法では裁ききれない犯罪者をポゼスが裁いたと暗喩させる手法らしいのよ。犯罪者を憎んでいる人からすると、まずはポゼスが一回殺す。そして取り憑いた後で再び殺す。不可能犯罪によってこれが明るみになれば、憎んでいた人からすると二度も殺してくれたヒーローのように映る。そして犯罪者はこれにより、どんな手を使ってでもお前を殺しに行くからなという強迫にもつながるのよ。だから犯罪の抑止力にもなっているの。

殺人が全て悪いとは言えないと思うわ。

そしてポゼスがやっているのは犯罪者殺し。

犯罪者なら殺してもいいのかという議論は置いておくとして、少なくとも、社会にとっていい影響を与えているのは、、その、、事実としてあるわ。それにポゼスは念入りに調べ上げて確実に犯罪者だと断定した相手にしか手を下していないの。だから、まぁグレーゾーンなのだけれど、黙認という形をとっているわ。それにポゼスは今や精神の状態。魂をどうやって罰するかという問題も残ってしまうのよ。」

ナット「、、、そう、ですね。、、えっと、その方法だと、確かに今回の密室も、キャリーケースも被害者も動機も、全て説明がつきますね。、、、その、、今後、ポゼスはどうなっていくのでしょうか?」

ミスト「そうね。今はポゼスAなのよね。だから次なるターゲットBを見つけて、ポゼスBになってCになってDになって、、と繰り返していくでしょうね。」

ナット「、、、じゃあ「1/4」というのは?」

ミスト「今回の被害者は4人組で麻薬の密売から殺し屋までやっていたらしいわ。だからそのグループの報復という意味でしょうね。」

ナット「、、、あの、その、ジーニアスさんには、最初から分かっていたんですかね?」

ミスト「えぇ、おそらく。全部わかっていたわ。キャリーケースの時点で異変には気づくでしょうし、それにポゼス高橋は言わばゾンビだった。人の半分ほどの機能しか持っていないとしても、匂い、太陽光による瞳孔の開き具合、化粧で誤魔化している肌、食べていない不自然さ、ぎこちない動き、超魔法級の天才なら、これらのことよりもさらに情報を集めて結論を出せるはず。さらに、もしかしらたポゼスのプロファイリングはとっくに終えていて、喋り方や選ぶ言葉、仕草なんかがポゼスと一致することを察してポゼス高橋だと見抜いていた可能性すらあるわ。

そして、もう一度死体になって現れたときに腐敗がいくら何でも早すぎる。そして完璧すぎる密室。これらがあれば彼女なら瞬時に真相にたどり着くはずよ。」

ナット「ジーニアスさんのこと、なんだかんだ言って信頼

ミスト「あいつはね!私の事を子どもだって言うのよ!まだまだ推理力が足りないって!私、、私は魔法関係なく超魔法級の探偵なのに!!あいつは魔法で頭が良くなったからっていって!!私を見下すの!!   ま、まぁ、そもそも変身前からIQ測定不能だったらしいのだけれど、、、、それにしても!超魔法級を舐め過ぎよ!!」

バン!っと机を両手で思い切り叩くミストさん。そして痛がっている手のひら。あ、さっき泣きそうだったし、まぁ、なんとなく子どもというのも分かる気が、、、、、




こうして推理ショーは幕を閉じた。

被害者はすでに死んでいて、「人間なのに魂は魔法少女」が犯人。

トリックのない密室、0章で終わる推理劇、途中で変わる探偵役。

霊が犯人なのだけれど、決してホラーではないミステリー。

そんな前代未聞だらけのこの物語はここでおしまいです。


THE END of 『魔法少女物語 星降る夜の殺人』


あ、でも、4連続殺人に見せかけるためにはページ数が足りないとおかしいですよね?

なので以下には過去作を乗せちゃいます!かさまし、ですね!


魔法少女物語ーA

作:月



「土田の生態。

もぉおお!  おおお!!  うはぁ!   かわいい。

ゼロキルです。

ぁあ!!ーーーーーー!!!!

はいはいはい。はい、なんか起きてる。なんか起きてるあーー

うちもね、毎日かつかつでやってんのよ。そんなイチゴとかぶどうとかやってられるわけないでしょ~。そうよね。「ハイ!ソウデス!イチゴトカブドウトカチョット」、うおおおおお!!      は、

名前、土田のこ。ツチノコの生まれ変わり。

誕生日、3月22日。

年齢、秘密。ツチノコ年齢は2000才。

こいつはのこ太。誕生日は知りません。なんかついてきました。

好きなこと、食べること、何も考えずにゲームすること。

苦手なこと、ビックリすること、漢字。

やりたいこと、ゲーム、えー、えASMR歌!

ゲームはニンテンドーさんのゲームとPCのホラゲからバカゲー幅広くやりたいです。

配信日時、基本的にゲリラ配信です。

時間帯はだいたい19時から23時くらいにやってます。

ぜひチャンネル登録して配信にあそびに来てください。

じゃね!」



「はい。できるだけ引っ張ってー」

うっ、、声が出ない、、、あ、、もうげん、かい、、

紐を離した。

「はい。えーっと1.1トンですね。では次は上から降ってくる車を受け止めてください。」

、、、、、、え?

バン!

つぶしゃれた。

魔法少女になってからもう1年くらいになる。今日は身体能力テストだった。静止した物体を持ち上げるので1.1トンということらしい。現場では車を持ち上げたりしないといけないからもっと筋トレをしなきゃな。

私の名前はツチノコ、槌火の魔法少女。魔法はその名の通りツチノコで口から火が出せる、、のと不死身らしい。どうやら動物シリーズというものの一部で、私の魔法少女の体はできているらしかった。他にはタイガーとかラビットとかホークとかがいるらしいけど、そういう先輩たちの例にそって私はツチノコらしかった。この世に存在していない生物を魔法少女にするのはどうかと最初は思ったけど、今では慣れた。魔法の国で働きつつ、Vtuberとして配信をしている。魔法少女にはランクと階級がある。ランクとは最初から決められている魔法の強さみたいなもので最高がSランク、最低がFランクの7段階に決まっていて、私はBランクだった。そして階級とはどの程度優秀な魔法少女かを示す指標で0級から9級までの10段間で私は7級だった。一応言っておくと初心者は9級だからね?まぁ、これは魔法の国に従えてなければそもそも階級なんてもらえないんだけど、私は魔法の国の任務にあたりたいから従っている。7級はまだ初心者みたいなもので与えられる仕事もそう難しくない。でもお金を頂いている以上頑張らないといけない。弟のためにも。

懐かしいなー。私が本当に魔法少女になりたての頃、こんなことがあった。

私はまだ9級だった。仕事は戦場で傷を負った人を魔法の治療室まで運んでくること。治療室とは言っても戦場に急遽作られたテントみたいなもので、そこに怪我人を運ぶ。それを繰り返すだけだった。魔法少女にとって普通の銃弾は対した脅威ではないと教わったけれど、怖いものは怖い。あたったら流石に痛いし。でも死ぬというところまでは全然いかない。それが魔法少女の強さだった。だから私のような初心者にも務まる仕事というわけ。人間の重さも変身していれば軽く感じた。一度に3人が限界だったけど、重いと思ったことはない。魔法少女にとっての脅威は魔法であると教わった。たとえば魔法の弾丸がある。これは普通の人にとっての弾丸のように、魔法少女の体も貫通する、その、とってもすごい弾丸がある。だから普通の銃は怖くないけど、魔法の銃は怖い、と教わった。いや、普通の銃も普通に怖いですけど。説明によれば頭に普通の弾丸をくらっても気を失う程度で済むから安心しろと言われた。うん、どこに安心要素があるのだろう。そんなことを考えていると怪我人の移動はだいたい終わっていた。ふー、疲れた。魔法少女と言ってもまだ素人。普通に疲れる。それに銃弾も3発くらってる。痛い。うん。普通に痛い。後で治してもらおう。ここは魔法の治療室なのだから魔法少女の体も癒せる、、はずだよね?聞いてみようかな。

「あの、すみません。この傷って治りますか?」

「うん?、ああ、銃弾か。治るが、怪我人を治すのが先だから相当先になるぞ。」

「、、、そう、ですか、、」

「あ?おまえそういえば不死身なんだってな?」

「え?あ、はい。そうですけど。」

「だったら」

パン!!

撃たれた。頭を、撃たれた。魔法の銃で。魔法の弾丸で。

ー1時間後ー

「うん。死んでるな、これ。うん。死んでる死んでる。」

と自分に言い聞かせていた。いや、まぁ冗談だけど。生きている。というか、さっきまであった撃たれた箇所、頭も同じく傷が治っている。

「おお、起きたか。不死身ってのは本当だったんだな。」

ん?そうだ、この人私を撃っておきながら平然と、!

「あ!、、あの、なんで私の事撃ったんですか?」

「そりゃ不死身だからだよ。不死身の者は死んで初めて回復能力が目覚めるんだ。だから傷を治したきゃ死んだ方が早いんだよ。でも、一時間もかかってちゃだめだよ。プロは1分ですませるぜ。」

「あー、、でも、私、死んだの初めてで。」

「おう!そうだったのか!じゃあ初めて頂きました。」

なんか拝まれた。

「でも、また不死身属性が出てくるなんてな。ああ、昔にはフェニックスというものすごく強い魔法少女がいたんだよ。あとはスライムさんとかが不死身にあたるのかな?うん?スライムさんは、、まぁいっかこんな話。」

と、いうわけで私の不死身というのはこんな感じという話でした。ー完ー

じゃあ不死身の話が済んだところでもう一つの魔法、口から火が出せる、だけど、これはあんまり使える感じではなかった。なんというか、おまけみたいなものだった。いや、ちゃんと火は出せる。けど、ファイヤーさんとかに比べるとおこちゃまというか、可愛いものだった。使う場面がないな。



私には弟がいる。のこ太だ。え?ちゃんとした人間だよ?

私には、、私たちに両親はいない。だから弟を食べさせるために色々やってきた。本当に、色々。そこで魔法少女になったのは本当に救いだった。仕事ができたのだ。立派な仕事が。これで弟に安心してもらえる。

のこ太はいわゆる不登校児だった。不良ではない。むしろいい子だ。でも、小学校高学年から学校に行かなくなり、中学生の今でもほとんど家にいた。理由は、なんとなく聞かなかった。いや、聞けなかった。なんだか、関係が崩れる気がして。

問題はお金だった。魔法の国でもらえるのは魔素である。うん?なんだかややこしいな。説明すると、魔法の国では魔素がお金の代わりなのである。そして自分の魔法に使うこともできる。だから、つまり、仕事はもらえるけど、そのお金は円でも$でもないのだった。もちろん魔法の国で買ってきたり両替をすればいいけど、それだとまかなえなくなるかもしれない状況にあった。だからVtuberも始めた。始められた。魔法少女になったおかけでお給金が良くなり、あとちょっと稼ぎたいと思ったところで始めたのが配信活動だった。魔法少女が配信するというだけあって登録者は2300万人もいる。ありがたいことに。魔法少女は世界中で人気なのだった。それは魔法少女に言語変換機能がついているから。つまり言語の壁がないのだ。これは直接話したり聞いたりするのがはっきり自然と理解できるというもので、もともと言語の壁によって救えない命があってはいけないということで魔法少女に備わった基本機能だ。これを使って配信では視聴者と会話をすることをメインとしている。言語変換機能は聞いたり話したりする事でしか発動しない。まぁ、読むのだってできるからコメントの内容を理解することはできるけど、コメントを返すのが苦手なのだ。なぜなら、直接話をしないと相手は言葉を理解できないからである。私の打つコメントは日本語なので、それが相手の言語と違っていたら相手が理解できない。つまり、配信に乗る声は翻訳機能搭載の日本語。相手がコメントを翻訳機で理解してもらえればいいのだけど手間だからね、視聴者との電話がメインなのだ。電話なら直接話して聞こえる。そこに言語の壁はない。魔法少女ではこのように配信をする人はいる。私のように電話をメインにする人もいれば魔法少女を紹介するという動画をとっている人もいる。とまぁ、こんな感じで魔法少女としても活動していて、配信者としても活動しているのが現状だった。ありがたいことにお金には困っていない。むしろお金はあるほうだった。なんかいやらしいかもしれないけど、ないよりはマシなのだ。お金は大切である。

のこ太には私が魔法少女であることを伝えた。それも魔法少女になってから2か月という短い期間で出した結論だった。それもそのはず、簡単に言えばお金の調達を何処からやっているのかを聞かれた時に困るのだ。それでのこ太を逆に心配させていたら本末転倒。だから魔法少女であることを明かした。もちろん、魔法の国にも許可はもらっている。そして一緒に魔法の国に引っ越しをした。今は日本にも、アメリカにも、どこにも家は持っていない。のこ太の生活はあまり変わらずだけど、なんとなく魔法の国で暮らし始めてから表情が変わった気がする。それが良い方向であればいいのだけど。日本にいたころよりもずっといい生活ができている。私は魔法の国に呼び出されては仕事をする日々だけど、お金の心配がないだけでこんなに楽になるのかと、思った。本当についていた。開いている時間で配信もする。魔法少女の姿をそのまま映すけど、扱いとしてはVtuberになっていた。容姿が整い過ぎているからだろう。今やっている仕事は悪魔祓いである。うん、わかってる。急に悪魔なんて単語が出てきたらビックリするよね。私はビックリすることが苦手だからちゃんと説明するね。簡単に言うと、こんな関係図になっている。

人間→悪魔 or 天使

魔法少女→(魔族 ↔ 天族)

まずは簡単なところから行こう。人間がいる。変身すると魔法少女になる。変身を解除すると人間に戻れる。私はもう8カ月も変身を解除していないけど。そして魔法の国には魔王がいる。物語でよく出てくるあの魔王である。そして魔法少女が魔王側につくと魔族に、人間が魔王側につくと悪魔になる。そして魔王の対義語になっている熾天使してんしさんがいる。魔法少女が熾天使さん側につくと天族に、人間が熾天使さん側につくと天使になる。人間は悪魔か天使になり、魔法少女は魔族か天族になる。矢印をよくみるとわかるけど、悪魔は天使になったり人間に戻ることはできない。天使も同様に悪魔になったり人間に戻ることはできない。魔法少女も同じで、魔族が魔法少女に戻ることはなく、天族が魔法少女に戻ることもない。基本原理は魔法少女と同じだから人間に戻ることもできるけど、ここが難しくて、魔族と天族はお互いに入れ替わることができる。素の魔法少女には戻れないけど、お互いになり替わることはできる。と、ざっとこんな感じである。今の私の仕事は悪魔祓い、、というか、悪魔のカウンセリングである。悪魔は暴れると厄介になる。そして悪魔になる人というのは大抵悩みを抱えている。その悩みを解決することによって未来の事件を未然に防ぐのが私の仕事である。悪魔は苦しんでいる。それをカウンセリングする。私はこの仕事を自分で選んだ。のこ太の事がなにか分かってあげられると思ったから。そう、悪魔を見るとのこ太を思い出す。そして慰める。それが私の仕事だ。

じゃあ、私の初仕事を紹介しよう。



魔法の端末を確認する。これは変身したり変身を解除できる魔法少女の道具である。1人につき一つずつ存在していて、魔法の連絡もとれる優れモノである。魔法の端末は魔法少女の命と言われている。

私はニューヨークに来ていた。魔法の国からポータルさんの魔法をつかって、いわゆる瞬間移動である。ポータルさんは魔法少女の中でもトップクラスに有名である。なぜなら彼女の魔法は2つの地点を結ぶゲートを作ることだからである。私も魔法少女になる前からポータルさんの名前を知ったくらいである。魔法少女が世界で活躍できているのはポータルさんのおかげといっても全く過言ではない。事件が起こった時に駆け付ける時間を大幅に削減できる彼女はとても有意義なのだった。

「えっと、あの塔の上で待ち合わせだよね。」

私はジャンプした。新人の魔法少女でも5mはジャンプできる。ジャンプにジャンプを重ねて塔を登る。どうやら、先に来てしまったらしい。誰もいない。今回は私の初仕事だ。なんだか緊張してきた。落ちたらどうしよう。死んじゃうかな。まぁ、わたし不死身なんですけど。

「おまたせ。」

!!ビックリした!。後ろを振り返るとそこには魔法少女がいた。全然気が付かなかった。だって足音も、、え?ってことはこの塔を一回のジャンプで乗り越えたってこと?

「初めまして。2級Aランクのリープです。」

「あ、えっと、初めまして。8級Bランクのツチノコです。」

2級、、初めて見た。2級ともなると30mのジャンプもできるということなのか?

「そんなにかしこまらなくていいよ。気楽にいこう。初仕事なんだよね?」

「はい。初めてです。」

「うん。僕は初心者の指導をしているんだ。これからなんどか一緒に任務にまわってこの仕事に慣れてもらうからね。大丈夫。怪我はさせないよ。」

彼女は、いや、彼は凄く自信満々だった。そう、彼。変身前がどの性別であろうが変身すれば魔法少女。それがルールだった。今話題の男女差別問題の一部を先取りしていたのが魔法少女だった。ループさんが彼だと知ったのはカフェでのことだった。そう、カフェ。あれ?仕事は?

「つまりね、悪魔を慰めればいいんだよ。」

「あ、あの、お仕事、しなくていいんですか?」

「ああ、その話がまだだったね。でもね、待つことも立派な仕事なんだよ。あと、悪魔がいつ現れるか分からないから待つんだよ。」

「えっと、じゃあ、魔法少女がカフェにいて大丈夫なんですか?なんか周りがにぎやかなんですけど。」

「うん、それいつもの事だね。」

いや、いつもの事だったらなんとかしなくちゃいけないのでは?

えっと、

「その腕時計高そうですね。かっこいいです。」

「ああ、これね。これは魔法の腕時計。身に着けていると文字盤を見なくても時間が分かるんだ。あ、そういえば聞いたよ。ツチノコちゃんは不死身なんだって?」

「あ、はい。そうです。」

「死んだことは?」

「2回です。」

「うん、十分だね。あー、それにしてもこのコーヒー美味しいね。お代わりとってくるね。ツチノコちゃんは?」

「あ、結構です。」

「あ、あと、変身は解除しない方が良いかな。」

うん?任務中だから変身は解除しないけど、、

うーん、これでいいのだろうか。凄く目立ってる気がする。そりゃまぁ魔法少女は見た目が可愛いから有名人と同じ扱いで騒がれるのは分かるけど、またなんで外なんだ?せめて中に、、いや、中だと緊急で動けないから外なのか。うーん、ちょっと恥ずかしい。魔法少女は奇抜な格好してるから何してもいいと思ってるんだ。まぁ、私はそこまで恥ずかしい恰好をしていないからいいけど、なかにはあんな格好やこんな格好で町を飛び回る魔法少女も、、。私が何か失敗したら、、そしてネットに拡散されて、うわぁぁぁあああー

「あの、大丈夫?緊張してる?」

「あ、はい、別の意味で緊張を。」

「ま、まぁ、何かあっても僕の責任になるし、最悪の場合は消すから大丈夫、、だよ?安心して。」

うん?消す?消すって何を?ああ、ネットのデータを、か。

「ありがとうございます。」

「うーん、それにしても現れないねー、例の悪魔」

今回の悪魔は子どもというだった。大人の悪魔は強敵になる場合が多いから子どものほうが初心者には向いているし、なにより私はのこ太の事を学びたいから任務も子どもを優先に設定した。

「もしかして暴れないタイプの悪魔なのかも。ちょっと散歩しよう。」

「あ、はい。」

たしかにこの店のコーヒーは美味しかった。

リープ先輩は私でもついてこれる程度にしか速度を出さなかったしジャンプもしなかった。とても優しい。

「あの、悪魔というのは黒っぽい恰好をしてるんですか?」

「うーん、羽が生えていたらそうかも知れないけど、いろんなタイプがいるからな。白っぽい悪魔もいるからね。とりあえずツチノコちゃんは羽が生えてる人がいたら教えてね。まぁ暴れてないみたいだから羽は生えてないだろうけど。」

「そんなものなんです、、!」

見えた。なんとなくだけど。なんだかのこ太を見ている時の心配になりそうなあの感覚に襲われた。

「先輩、あれ。」

それは私たちが集合場所に使っていた塔の上、白い人影が見えた。相手もこちらに気づいたようで羽を広げる。、、どうやら襲ってくる気配はない。

「近づいてみますか?」

「うん、そうだね。ゆっくり行こう。」

リープ先輩と徐々に元の塔に近づく。そうしたらその子は看板を掲げた。いや、あれはスケッチブックだろうか。えっと、あんまり読めないな、、というか英語だった。あ、そうか、ここはニューヨーク、英語で当たり前だった。

「どうやら1人で来てほしいみたいだね。」

「罠、ですかね?」

「それはないと思うよ。、うん、えっと、じゃあツチノコちゃんはここで見学してて。」

とリープ先輩が動こうとすると、その子は頭を横に振った。

うん?どういうことだろう?

「もしかしてツチノコちゃんが目当てなんじゃない?」

「え?でも初対面ですよ?」

「それは僕だって同じだよ。でも相手には従った方がいい。これ、鉄則ね。」

「えっと、じゃあ、私1人で行ってくる感じですか?」

「うん。頑張ってきてね!」

リープ先輩はサムズアップをしていたが、えっと、その、私でいいのだろうか。

「はい。では、行ってきます。」

そうして初めての悪魔は1人で対応することになったのである。

塔の上に上る時にも緊張はとけなかった。相手は悪魔、子どもだけどれっきとした存在。怖い。でも、怖いのは当然だ。大丈夫。

塔の上に登った。着いた。待っていたのは、、なんと可愛いらしい少女だった。白を基調とした清潔感のある服装。今は羽もしまっていた。その子はまたスケッチブックを出してこちらに見せてくる。が、英語がちょっと、、スペルミスなのか、スラングなのか、一部しか意味がわからない。

「えっと、あの、ごめんね。英語苦手なんだ。だから喋ってくれると助かる、、んだけど、、」

彼女は暗い顔をして、そっぽを向いた。そしてしばらくすると喋り出した。

「名前、教えてください。」

私は驚いた。私はこれだけで今回の仕事内容が分かってしまった。なぜなら、その声は男性のものだったからである。



「名前、教えてください。」

「、、、、ああ、名前ね。私はツチノコ、だよ。あなたは?」

「、、、、、、ごめん、言いたくない。」

「あ、そ、そうだよね。そういうこともあるよね。」

、、、、、、気まずい。

すると彼女の方から、いや、彼か?えっと、相手の方から話してくれた。

「えっとね。ここに魔法少女がいるって聞いて来たんだ。」

ああ、そうか。たまたま同じ塔にいたのではなく、私たちの目撃情報があったから近づいてきてくれたのか。

「えっと、その、ツチノコさんは魔法のカウンセリングで合ってる?」

「う、うん。そうだよ。それが私の仕事。」

初めての仕事だけど。

うん。全く敵意は感じられない。ひとまず安心して良さそうだ。

「僕ね。僕っていうのが嫌いなんだ。本当はね、私って言いたいの。可愛いものが好きなんだ。大好きなんだ。でも、男だからおかしいって笑われるんだ。それがね、悩み、なんだ。」

うん。想定はついていた。見た目は可愛らしい。だけど声は男性の物。この差異が私も最初はひっかっかった。けど、それは本人が一番気にしていた事だ。つまりLGBTの問題。性の問題。それが今回の仕事内容。えっと、どうすればいいのだろう。

「えっとね、私は男の子が可愛いもの好きでも全然おかしくないと思うな。」

「うん。皆そう言うんだけどね。でも、それはぬいぐるみとかの話でしょ?僕は、私は女の子の恰好がしたいの。、、、でも、女装ってなって、、」

少しだけその子の目は潤っていた。

「だって、女装って、女の子を装うってことなんだよ。、、私は装うんじゃなくて、本物の女の子になりたいんだ、、、、、」

沈黙が続く。なるほど。この子の悩み、そして言いたいことは分かる。でも、それは相手に受け入れてもらえないということが主な悩みらしい。つまり、この子の問題ではなく周りの問題なのだ。これはどうしたらいいのだろう。この子自身は悩んでいる。悪魔になるくらいに悩んでいる。それについて、この子は悪くない。でも、周りの反応。これはこの子にはどうしようもない事。だけど、それが問題。それが、問題の根本。つまり、この子は自分ではどうしようもできない他人の目を気にしているということだった。ここで周りの目なんて気にしないで好きな格好をすればいいよと言うのは容易かった。無責任に簡単な言葉だった。だから言わなかった。言えなかった。

とても難しい内容だった。私では、初心者の魔法少女ではどうしようもないくらいに難しい問題だった。でもこの子は暴れることだってできただろうに、私に話してくれている。だから、私も力になりたい。でも、どうすれば、、のこ太。

「あ、あの、学校はどうかな?どんな風に過ごしてる?」

「、、、、あまり人と関わらないようにしてる。」

「、、、そっか。」

この子の未来をつぶさないために色々考えたけど、学校に言っているのは偉いな。でも学校があるのか。いや、私はのこ太のように魔法の国に引っ越してくれば問題は無くなるかなとも思ったのだけど、学校があるならこの手は通用しない。うーん、どうしたものか。

話したところ、本人も他人の問題であることは分かっているらしかった。だからこそ悩んでいるということだった。この年にして自分の問題なのか他人の問題なのかを判断できている時点でこの子は賢いと思った。でも、だからこそ悩むのだ。

塔の上で二人きり。なんとなくお互いが体育すわりをして背中を預けて景色を眺めるといったものになっていた。正直に言おう。私はこの子にどうしてあげることもできなかった。だから、代わりに、いや、代わりにもなっていないけど、魔法の国への招待状をあげることにした。これは破ると魔法の国に連絡がいってポータルさんが魔法の国へ招待するというものだった。なにかまた嫌なことがあったら連絡してという意味も込めて招待状の裏に私の住所も書いた。これをポータルさんに見せれば私に会いに来ることができる。せめてもの情けというのだろうか。

「僕、もうそろそろ帰らなくちゃ。」

「そうなんだ。気を付けてね。」

そういうとその子は羽を広げて空へ行ってしまった。

「あの子は強いな、。」

と私はつぶやいた。

「という次第でございます。」

私は離れてくれていたリープ先輩に報告をしていた。

「うん。頑張ったね。よくやったよ。」

「はい。ですが、私は何もできませんでした。」

「うーん、そういうこともあるって言うのは簡単なんだけどね。でも、その子にとってはツチノコちゃんという味方ができたってことになるんじゃないかな?それはとっても励みになると思うよ。だからツチノコちゃんは偉いんだよ。凄いんだよ。」

「ありがとうございます。」

でも、やはり私は自分の無力さを感じられずにはいられなかった。

これが私の最初の仕事である。



リープ先輩の言っていた変身を解除しない方がいいというのは今回に限った話ではなかったらしい。というのも不死身である私はその力が必要になるかもしれないとのことで、つまりずっと変身しっぱなしにしろとの事だった。まぁのこ太には全て説明してあるし、特に困ることはないけど。因みに変身前の体の時間は進んでいないとのこと。だからお風呂に入って綺麗にしてから最後の変身をした。

最初の仕事からもあと何回か仕事があった。それぞれの内容は初回よりは簡単だった。自分の失敗を責めたり、欲しいものがありすぎて困っていたり。それらも全てリープさんがついていてくれた。どうやらリープさんは私の担当らしかった。そして話によるとリープさんが私を選んだとのこと。どうして私だったんだろう。

あ、この音は私の魔法の端末からだ。

魔法の端末には一般人には扱えないような使用がいくつも厳重に施されている。例えばこの液晶、魔法の光なので魔法少女でないと画面が真っ暗に見える。そして魔法の音も同様に一般人には聞こえない音になっている。もちろんパスワードもついているので扱えるのは私くらいだ。ほとんどスマホと変わりないけど、家の鍵になっているのはなんだか最新って感じがする。もちろんオートロックである。鍵には私の魔法端末とのこ太の指紋を登録してある。魔法少女には指紋はないのだった。

えっと、次の仕事の依頼だね。え?もう向かわなきゃいけないじゃん!

「のこ太!お姉ちゃん出かけてくるね!」

と扉を開けたらそこにポータルがあった。向こう側でポータルさんが微笑んでいる。えっと入ればいいんだよね?とポータルさんの横にいくと、リープさんもそこにいた。

「それでは現場につなげます。」

と言ってポータルさんは今私が通ってきたポータルを閉じながら別のポータルを開く。

「では、行ってらっしゃいませ。」

私とリープさんは一緒に現場にいった。

そこにはわかりやすく暴れている悪魔がいた。いや、悪魔なのだから暴れているのが当然?なのだが、今までの私の仕事相手が大人しかっただけか。ちなみに悪魔も魔法を使うことができる。人間と悪魔の違いはまず羽が生えていること。でもこれは任意に消すことができる。そして魔法の使用だ。これは本人の望みを叶える形で作用する。例えば私が最初に担当したこの魔法は髪を自在に操る能力だった。これは髪を伸ばしたい、女の子らしくなりたいという欲望を叶える形に添った魔法とのこと。衣装も本人の希望に沿ったものになるが、こちらも任意に消すことができる。つまり悪魔は普通の人間のふりをすることができる。だから探すのが大変なのだ。力は魔法少女には劣るくらい。因みに魔法には色がある。女の子らしくなりたいあの子の羽はピンクだった。でも今回のは紫の羽だった。そして町を破壊している。

「ツチノコ、あれば暴力タイプだ。」

「、見ればわかります。」

「違う、紫だからだ。紫はパワー系だから気を付けろ。」

「話は通じないってことですねっ!」

瓦礫が落ちてきたのでよける。実践訓練も受けて7級になった私は対人戦だったら行けるまでに成長していた。

「これはどうしますかね?」

「俺が行く。」

リープさんが紫の悪魔に近づく。

「おい!なんで町を破壊してるんだ!」

「あ?なんだ?ああ、魔法少女のお出ましか!」

まずい。標的にされてしまったらしい。いや、注意を私たちに向けるのが目的か。えっと、周りの避難は完了しているから、つまりここがバトルフィールドか。

「おい!話を聞け!」

「うるせぇ!誰が質問に答えるか!俺は鬱憤がたまってるからそれを消化しているだけだ」

答えてるじゃん。

「何が不満なんだ。」

「えっと、そいつは、なんでもいいだろ!邪魔すんな!」

まずい、逃げられる。そういうときは魔法、火を出す。

「まって、私たちが相手だよ。」

実は火の威力はあんまりないことは分かっている。用は目くらまし。相手が逃げないようにできればそれでいい。

「ほう、相手してくれんのか」

急下降からのキック、私はジャンプしてそれをかわす。鋭い爪、黒い恰好。これが悪魔。

私たちは戦闘を続けた。相手の攻撃をかわしつつ、相手の怒りの原因を探る。しかし、相手は目的を一向に話してはくれなかった。

うん。魔法端末に3回連続のメール。緊急連絡だ。

「リープさん!」

「はい!任せろ!」

魔法端末を開く。なんだこれ。

世界各国で今のような戦闘が勃発しているらしかった。



「ふう、こんなもんでいいか。じゃあな。」

といって紫の悪魔は逃げてしまった。

それよりなにこれ?本当なの?

つまるところ、世界で悪魔が暴れているとの事だった。それも一斉に。目撃情報も黒い恰好をした黒い翼を持つものが世界中を飛び回っているらしかった。そして、それと同時に事件を多発。人が殺される事態。まさに緊急要件だった。

「ツチノコ、本部に戻るぞ。」

そういってループはポータルさんに連絡をとりゲートを開けてもらった。ここの後片付けもせずに、私たちはポータルに入った。

「俺は会議に出る。ツチノコはこっちの救助にあたってくれ。」

「はい。」

リープさんはまたポータルを使って会議とやらに行ってしまった。格下の私ではどうしようもない案件なのだろう。リープさんは2級魔法少女なので招集がかかった。そんなところだろう。それより私も仕事だ。また別のゲートをポータルさんに出してもらってそこで救助活動をする。また最初の頃に戻ったみたいだ。

怪我人は治療室に連れていく。逃げ遅れた人は非難させる。それが私にできる仕事だった。私はまだ7級だから、それが適した仕事だった。

空には悪魔が見える。今のところ2人。飛べない私にはどうすることもできないから、飛べる魔法少女に頼むしかなかった。また無力。

かれこれ一日かかっただろうか。とりあえず非難は完了したらしい。もちろん、一か所が終わったらまた別のところに手を出して、そしてまた別の地域に顔を出すという連続した仕事だった。何回ポータルをくぐったのだろう。流石に疲れた。家に、、そうだ。のこ太は大丈夫だろうか。まぁ魔法の国にいる以上大丈夫だとは思うけど。そう。いま唯一安全なのは魔法の国だけだった。他のほとんどの国で悪魔が、いや、あれだけの力量だ。悪魔だけではなく魔族も絡んできている事だろう。

とりあえず家に、えっと、私は今どこにいるんだっけ?えっと家があるのが魔法の国の太平洋支部だから、とりあえずそこに行かなくてはならなかった。ポータルさんは今大忙しだから後になるだろうなと思いつつも連絡はした。ちなみに、ポータルさんの魔法は本来ポータルさんが自由に移動するための魔法なので、ゲートの片方は必ずポータルさんのところになるらしい。だから私たちが目的のところに運んでもらう際には一回目、ポータルさんの近くに行くためにゲートをくぐる。二回目、ポータルさんの近くから目的地に続いているポータルをくぐるという2回の作業が必要になってくる。一回目は私たちが来ているので本来の使い方ではないらしい。そして現状魔法の国に入るにはポータルさんの力を借りなければならない。まぁ、噂によるとスペースさんという空間の魔法少女もいるらしいが、、、ポータルさんは魔法の国直属なのだった。そんなことを考えていると目の前にポータルが。

「ありがとうございます。太平洋支部のここまでポータルお願いします。」

といいながら私は住所が表示された魔法端末をポータルさんに見せる。

「はい。かしこまりました。」

ポータルさんは全くつかれている様子がなかった。すごい、と思った。疲れているからだろうか、簡単な言葉しか出てこない。

ポータルさんが家までつないでくれたので家に帰ることができた。

「ふぁーー、疲れたーー」と玄関の前で伸びをする。魔法少女でも疲れるものは疲れるのだ。魔法端末をかざして玄関を開ける。

「ただいま、のこ、、、」

家の真ん中でのこ太が



「のこ太、、、、、、のこ太!!」

私は一心不乱に駆け寄る。

「大丈夫?しっかりして!」

さわった瞬間にわかってしまった。体温が低い。呼吸をしていない。

病院。死んでいることが確認された。

死因。頭を弾丸が貫いたことによる即死。

すごいなぁ。これでも正気を保てるんだもんなぁ。すごいな、魔法少女は。

私は仕事を休んだ。宿を借りてそこに泊まった。明日はのこ太の火葬がある。

のこ太の火葬。葬式。もう、なんだか気が抜けちゃって。

何日が立ったかな。やっぱり気になるよな。

のこ太の事が頭から離れない。

いや、それより、あの部屋の事だ。魔法の国で事件が起こったのがまずおかしい。そして部屋からは銃は見つかっていない。頭を一撃。どうみても他殺だった。弾丸も弾痕もまだ見つかってない。鍵はかかっていた。オートロックだし。ああ、だから、犯人は銃を持ち去るだけで良かったのか。でも、部屋の中に入る方法が現状考えられない。のこ太に魔法の国で友達がいるなんてことはない。のこ太は郵便物でさえ、いや、そんな次元じゃなくて外を怖がっていた。だから、自分から扉を開けるはずはないのだ。だから、あの部屋に侵入はできないはずで、だから、そう。簡単に言えば、密室なのだった。出ることは簡単だ。オートロックなのだから。でも入ることはできない。鍵はのこ太の指紋か私の魔法端末だけ。のこ太の指紋を採取するのは困難なはずだ。しかも小指だぞ。それにドアのデータには指紋をつかったログはなかった。窓はのこ太が外を怖がるから絶対に閉めていた。だから、他に入る方法は、ない。そう、普通に考えるのであれば。つまり、魔法だ。魔法なら常識だって覆せる。のこ太は魔法少女に殺された。そう考えるのが妥当だ。あ、いや、魔法なら魔族にだって天族にだって、悪魔にだって天使にだって可能、か。でも、魔法が絡んでいるのは事実。探さなくては。犯人を。



「今日からまたよろしくお願いします。」

「お前休んでなきゃダメだろ!」

合ってループから最初に言われたのがそれだった。

「いえ、大丈夫ですので。仕事を。」

「でもな、、、」

「仕事を。」

「、、、、わかった。ただし他の新人も連れて行くぞ。」

「はい。分かりました。」

ポータルから出てきたのは小さい魔法少女だった。

「あ、あの、初めまして。あやとりと申します。ひも状のものを操ることができる魔法です。よろしくお願いいたします。」

「あ、どうも。」

あやとり。銃とは関係ない魔法だ。

それと、ポータル。あの魔法はあの部屋に入ることなんて造作もないだろう。しかし魔法の国にがっちり管理されている彼女にそれができるのか。スペースさんも然り。

「それじゃあいくぞ。」

私たち3人はポータルを通って次の現場に行く。

悪魔が2人いた。ああ、なんかめんどくさいな。別に私死なないし。

なんかループが悪魔と会話していた。そして戦闘になる。あやとりはなんかそこら辺にいた。ああ、攻撃が来る。避けるか。また攻撃だ。避ける。

悪魔か。どいつが犯人だ。

腹が立ってきたので反撃することにした。

とにかく殴った。力いっぱいに殴った。相手はもう動かないようだった。でも殴った。

「危ないです!」

なんかあやとりが言っている。

ふん、ああ、私後ろから攻撃されようとしてるんだ。速い。これは避けられないな。まいっか。死なないし。

と、そこにあやとりが立ちふさがった。そしてあやとりに一直線に飛んでくる攻撃。ああ、あやとり、別に私なんかをかばわなくてもいいのに。と思ったら。

「え?」

あやとりが声を出していた。よくわからなかったので後ろを見ると悪魔が死んでいた。なぜか。なぜか突然死んでいた。

ループにビンタされた。なんか勝手な行動をとるなとかなんとか。

「・・・・・だから俺が撃ったんだ。」

「え?今なんて!」

「あ、いや、だから俺が過去に飛ばして」

「ちょっと!ちゃんと説明してください!」

「いや、説明を聞いていなかったのはそっちの方だろ。いいか。俺の魔法はタイムリープだ。だから名前がリープになってる。この魔法の拳銃で撃たれたものは弾丸によって過去か未来に飛ばされる。」

「もっと詳しく!」

「え?ああ。えっとな。この青い弾丸が過去に行く弾丸でこっちの赤が未来に行く弾丸なんだ。といってもこれは魔法の弾丸。だから魔法少女も殺せてしまう。そして、さっきはあやとりが本来であれば殺されていたんだ。僕はその殺された未来をみた。だから悪魔に青い弾丸を撃って過去に飛ばしたんだ。それで世界線変動が起こってあやとりが死ぬ前に飛ばされた。ツチノコが見てる世界はこっちの方だな。」

「弾は。弾丸はどうなるんですか。」

「ああ、時間移動したら魔力が尽きて消えるよ。」

「えっと、じゃあ、人に向けて撃ったら?」

「、、、その人は死ぬだろうね。その前に時間が過去に行くか未来に行くかするだろうけど。僕はその世界線変動に気づける。撃った本人だからね。それか僕の魔法にそれも含まれているのかな。」

つまり、のこ太を殺せる?こいつは殺れるのか?例えば私が家にいる時間に尋ねる。そしてのこ太を撃つ。そしてのこ太は過去に飛ばされる。そして家に1人にいる時間へと移動したのこ太は銃弾も消えて、、これなら密室の謎も!

「あとな、タイムパラドックスが起こるような使い方はできないぞ。そして弾丸には限りがあってだな。、、、、、

おい!聞いてるか!」

「あ、はい!」

「どうだ。やるか?」

「、、何をですか?」

「世界を救うことだ。これはお前の世界でもあり、この世界全体って意味でもある。」

「、、、?」

「俺がお前に目を付けたのは不死身だからだ。

不死身なら、この力を最大限に使える。

そしてお前は信用に至る人物と俺が判断した。」

「えっと、なにを言って?」

「いいか。この銃の欠点は魔法の弾丸ってところだ。これなら魔法少女も死んでしまう。そうなるとタイムパラドックスが起こる可能性があって迂闊に試せなかったんだ。でも今はそれをしてもいいと思う。

ツチノコ。お前を過去に送る。でもお前なら死なないだろ?だからやり直せるんだ。この世界も、お前の弟の事も。」

のこ太を救える?

「、、、、、、、やります。

やらせてください。」

「よし!頼んだぞ、ツチノコ!」,

そして私はリープさんに頭を貫かれた。

TO BE CONTINEWD 魔法少女物語ーA ー終ー 2024 ー月


魔法少女物語ー2

作:月



う、、痛い。

なんだっけ。何してたんだっけ、、

ループ「ツチノコ。お前を過去に送る。でもお前なら死なないだろ?だからやり直せるんだ。この世界も、お前の弟の事も。」

は!

そうだ!のこ太は!魔族は!

あたりはシーンと静かだった。

つまり、空に魔族がいない。

もしかして成功してる?、、その、タイムリープ、、?

あ、そうだ、時間。今はえーっと、あ、魔法の端末!

そこには一ケ前の日付が表示されていた。

「一ケ月、、、」

と、ここでふと疑問。ここはどこ?

え?私一ケ月前何してたんだっけ?

えっと、えっと、落ち着け。

えーっと、そうだ!まずはリープさんに連絡、、いや!のこ太!

のこ太が無事か確認しなきゃ!

えっと、えーっと、、

とりあえずポータルさんに連絡しよう。それで家に帰るんだ。

そしてそれまでの空いた時間でリープさんに電話する。これが最適だ。

「あ、あの、リープさんですか!」

「おお、ツチノコ。どうした?」

「あ、あの、成功しました、タイムトラベル、、多分、ですけど、、」

「、、、、、、、、、ちょっと待て。何があった?」

ん?覚えてないのか?

「えっと、じゃああの、この後会いましょう。あ、ポータルが開いたのでじゃあまた!」

ポータルを通りポータルさんの近くに行く。それでまた別途家までのポータルを開いてもらう。

家の前にいる。今、私は家の前にいる。

よし。開けるぞ。

私は自分の端末をドアにかざして鍵を開錠する。そして中に入る。

「あ、お姉ちゃん、おかえり。」



10

リープ先輩に時間をとってもらった。

「つまり、魔族がこれから攻めて来ると?」

リープ先輩は私の話を信じてくれた。なぜなら、過去に行くための青い弾丸が消えていたから。限りある弾丸が一つ消えたというのだ。これは私が過去に来たから。それの何よりの証拠だった。

「はい。そして関係があるか分かりませんが、弟ののこ太が殺されました。」

「。。。そうか。僕はそれを覚えていないわけか。なら、記憶が残されるのは、、いや、専門家に聞きに行け。僕は色々整理したいことがある。」

結局リープ先輩とは10分程度しか話さなかった。

そして専門家であるらしい人を紹介された。名前はロック。職業は探偵らしい。

今日は帰ろう。のこ太にお土産を買って帰ろう。



11

「うーん。私が興味あるのは密室の方だね。というか、私が専門としているのは事件なのだよ。だから時間を専門とするもの、例えばタイムやif、ラプラスなんかにタイムリープは聞いた方がいいとも思うが、私がおしている専門家がもう一人いる。そいつには連絡をとって、あと30分もしないうちにここに来る。だから密室の方を詳しく説明してほしい。」

私はロックさんと対面していた。場所は魔法の国にあるロック探偵事務所。

「えっと、何から話していいのか、、ちょっと分からないんですが、、」

「ああ、大丈夫。もう犯人の目星はついてるから。」

え?はい?

「えっと、ちょっと待ってください。ロックさんにはもうわかったって言うんですか?」

「私には全部わかってるよ。でも、分かってることが多すぎてどれが正解なのか分からないんだよね。」

これが、探偵。本物の専門家。魔法探偵。しかもこの人、魔法は名前の通り鍵をかけること。ドアをロックすることがこの人の魔法。つまり、推理に魔法は使っていない。それなのにこのスピード。圧巻。それしか頭になかった。

「そんなに驚くことはないよ。知識があればこの程度は簡単なんだ。しかし、開けられない密室とは興味深い。今は7通りしか思いついていないね。」

7通りも。

「えっと、犯人は誰なんですか?」

「うーんとね、それは今は言えないかな。言うと僕の首が飛びかねない。しかしまぁ、どうせこの時間も巻き戻るから明かしてもいいと思うけどね。じゃあこうしよう。次に僕と初対面になったときはあやとりについて聞くといい。」

え?あやとり?それってあやとりさんのこと?

「それで、密室の方だが、もう一回聞いておきたい。」

「え、はい。私は任務にあたっていました。えっと、家にはいつも弟がいます。弟は外と接点を持ちたがらないので携帯電話も番号を使ってないんです。それで、ドア。ドアは弟の指紋か、私の魔法端末でしか開けることはできません。オートロックなので閉めることは簡単にできます。閉めるのに鍵もなにも要りません。でも開けることができない。それに弟は、、頭を銃で撃たれたみたいなんですよね。あ、その、みたいというのは弾丸は見つかってないので、その、検視になるんですが。窓も割れてなかったですし、壁にも弾痕はありませんでした。えっと、これくらいですかね?」

「結構。じゃあソルブ、ああ、例の時間の専門家ね。そいつが来るまで密室の謎解きとしゃれこもうか。まずは質問だ。鍵は本当にかかっていたのか?」

「はい。鍵が開く音は覚えています。」

「違う。そこじゃない。君が任務に行くと言って家を出たときだ。」

「え?、、、それは、、かかっていたんじゃないんですか?だってオートロックで、、」

「そこなんだよ。解法その1。鍵が開いていたという説。つまりだな、これは錯覚なんだよ。オートロックならわざわざ鍵がかかっているのかを確認したりしなくなるだろ?だからドアに細工して鍵がかからないようにすればいい。そうすれば犯人は自由に家に入れることになるね。だってドアは開いているんだから。」

あ、、、そうか。私はドアに鍵はかかっているものだとばかり思っていた。だから開けられない密室が生まれる。ならば、最初から開いていたならこんなおかしな話は成り立たない。

「そう。実は密室じゃなかった。これはミステリーにおいてある話だよね。ああ、ドアの細工はなんか磁石とかでいいと思うよ。鍵がかからないようにするための板でもなんでも構わない。弟君も外には行かないから鍵がかかっているか、というよりドアに慎重にはならないでしょ。だって1年近くそういう生活をしてきたんだ。確認を怠るようになるのが人間ってものだろう?自動車もそれで盗まれたりするんだし。えっと、それで犯人は弟君をやったあとにドアの細工を外して家を出ればいい。今回は本当にオートロックさせたんだろうね。なにせ君がドアを開く音を覚えている。これで解法1は終了かな。」

私は息をのむ。

「あ、解法2は君の推理で合っているよ。リープが弟君を過去に飛ばした説ね。それも一つの解法だ。じゃあ質問だ。魔法の有効範囲はわかるかい?」

「え、さ。さぁ?」

「見えていることだ。魔法はイメージを元に作られる。つまり想像できないものはできない。でも逆に言うと見えていればいいんだ。さっき言ったね、窓が割れてなかった。つまり弟君の近くには窓があった。なら、そこから弟君を見れば魔法は使える。これが解法3だ。魔法はガラスなんかは透き通るからね、だから遠隔で魔法は使える。そして次が解法4。これも窓を使ったものだ。簡単だ窓から侵入すればいい。」

「ん、いや、待ってください。窓は鍵がかけっぱなしです。それに事件後も鍵は閉まってました。」

「それも魔法でなんとかできるんだよ。例えば僕の妹はアンといって鍵を開けるのが魔法だ。妹と僕でアンロック。まぁこれは僕の妹が犯人だと言っているようなものだがね。あ、あとはコピーとか端末にも同じ魔法は使えるか。いや、ごめん。話がそれてしまったけれど、窓を使うというのはこういう意味なんだ。窓枠ごと外して中に入ればいい。以上だ。」

「窓枠ごと?、、つまり、窓は開けてないってことですか?」

「そう。窓の鍵なんてものは今回関係ないんだ。窓枠ごと外せば、そこには壁に突如として穴が開いたようなもの。そこからなら侵入も簡単だ。閉じるのも簡単だ。窓枠ごと移動させればいい。」

そんな。そんな大胆なことが。

「さて、君は窓枠について調べたかな?」

「、、、、いいえ。そんなこと、思いもしませんでした。」

「だろうね。まぁ、これじゃあドア枠ごとなんて推理もまかり通るけれど。、、、、じゃあ次は解法5。これは犯人は1人しかいなんだけれど。サイズって奴は知ってるかな?自分自身の体の大きさを自由に変えられる魔法少女だ。これならどんなに小さな隙間でももぐりこめる。、、、、。。解法6は簡単だ。弟君が誰かを自ら家に入れさえすればいい。」

「弟は、のこ太は誰も家に入れたりしません。」

「それは思い込みだね。今まで誰一人として家に入れなかったからと言って今回も家に入れなかったとは限らないだろう。ならこうしよう。印象操作できる魔法を使って弟君に鍵を開けさせた。いや、いっそのこと相手を自由に操る魔法でもいい。とにかく弟君がドアを開けた。これが解法6だ。解法7。これはもうなんでも良いんだ。君の勘違いによるものだと思ってくれ。」

「勘違い、、?」

「そう。例えば実は弟君は死んでいなかった、とかね。遺体は弟君のじゃなかったとか。これは記憶操作の類だね。あとはそうだな、君が家に入る時、実は誰かと一緒だったとかなんとか。もちろん犯人だね。そして弟君をやっつけた。そして記憶を操作されて忘れているだの、家に入ったのは透明になる魔法少女で一緒に家に入って弟君がやられたのだの犯人が天上にいたなどなど。魔法を使えばなんでもできる。まぁ、それが魔法なわけだけれど。とにかく君が家に入るまでに事件は起こってなかった。そして家に入ると同時に事件は起こった。魔法とかなんとやらで。これが解法7だ。」



12

ソルブさんが来た。ロックさんのお墨付き、時間の専門家だった。

ツチノコ「(正直、もう頭が疲れたよ。)」

「それで、タイムリープについて聞かせてもらってもいい?」

「はい。えーっと、リープさんの拳銃で撃たれて、でも私は不死身なので死ななくて、この一ケ月まで飛ばされました。」

「、、以上?」

「え、あ、はい、、」

「ちょっと確認させてもらうよ。えーっと、リープもこのことを覚えてなかったんだよね?」

「はい。」

「つまり特異点は君なのか?君が特異点であることは分かってる?」

「??えっと、すみません。特異点ってなんですか?」

「あーごめん。えーっとね、この場合は、簡単に言うとこの世界ではない記憶を持っている人のことだよ。ほら、ツチノコは今でいうところの未来を知ってることになるだろ?だから特異点なんだ。でも特異点が一つとは限らないからね。弾丸の持ち主であるリープも特異点だと思ったんだが違ったみたいだ。

そうだな、未来を変えたいならできるだけ未来の話はしない方がいい。ややこしくなるしタイムパラドックスが起きたら大変だから。」

「タイムパラドックスが起こるとどうなるんですか?」

「、、、、、分からない。それが答えだよ。そうだな、あとはリープの拳銃のデータが欲しい。君が行っているのは、、待て、この時間に別のツチノコがいたりしないか?つまりタイムリープなのかタイムトラベルなのかって話になるわけだが。」

「それはない、、と思います。」

「うーん、じゃあタイムリープなのか、あ、いや、リープが行うのだからタイムリープでいいのか?あとは世界線変動だな。いや、この場合は世界線移動になるのかもしれないが、、、」

なにやらソルブさんは1人でつぶやいているらしかった。

「つまり、結論としては二つほど考えられる。つまり、リープが撃ったものの情報が時を超えるパターン。これはタキオンに関係することで、つまり因果関係が逆になるものなのだが、、、。えっと、つまり、撃たれたものが時を超えるって考えだ。それともう一つは世界線の変動。君が実は別の世界線の者だと考えるのだとすれば時間が戻ったのではなく世界そのものが変わったということになるがこれには膨大な、いや、時空をこえて、いや、でもリープでも因果関係が逆転しているのだから次元を超えているのか。」

ツチノコ「(正直に言おう。何言ってるかさっぱりわからない!)」

・・・・・・・・・・

「なんにせよ、特異点が君だけというのなら君だけがタイムリーパーとして考えていいだろう。世界そのものを変えたいのであればタイムさんに頼むことだ。それとメモリーさんなら記憶を他人にも共有できるから疑似ループはできるぞ。」

ツチノコ「うwwくぁ!」

「お前、寝てただろ。」

「す、すみません、、、」

「まぁ、いいか。さて、君はこれからどうするつもりだ?」

「、、、、のこ太を絶対に守ります。」

「そうか。くれぐれもタイムパラドックスは起こさないようにな。じゃあ、俺はこれで、あ、ロックに話があるんだった。」

「はい。ありがとうございました。」

「あぁ、そうだ。ツチノコ。魔族を止めておくれよ。」

ロックさんがそう言った。何かの本を読みながら。

私は家に帰った。

「ロック、今回は何パターン話したんだ?」

「7つだね」

「お前、もしかして、、」

「いや、一番ひどいのは言って無いよ。だから本当は8パターンあるんだよ。」

「ならいいか。でも、それが真実なのか?」

「、、まだ分からないさ。魔法が絡むなら可能性は限りなく無限に近い有限だろうからね。」



13

私は考えていた。ロックさんが言っていたこと。

「しかしまぁ、どうせこの時間も巻き戻るから明かしてもいいと思うけどね。」

どういうことだろう。

「あぁ、そうだ。ツチノコ。魔族を止めておくれよ。」

これもどういうことだ?ロックさんには全部わかっているらしかった。

でも、私もそこは気がかりだった。魔族が攻めてきた。そして事件は起こった。とても無関係とは思えなかった。

やっぱり何か関連があるのか?

それも、ロックさんには分かっているのだろうか?

よし。大丈夫。のこ太は私が守る。事件は4週間後だ。それまでに何か手を打っておこう。やれることはやっておきたい。そう。この時間が巻き戻ったとしても私の記憶は残る。大丈夫。何とかして見せる。

ー魔法情報センターにてー

人間→悪魔 or 天使

魔法少女→(魔族 ↔ 天族)

うーん、やっぱりこれだよなー。魔族の王が魔王、天族の王が熾天使してんしさん。

どうしたらいいのやら。

私はどうしたらいいのか分からなかった。よし!こういうときは偉い人に聞くに限る!

安直かな?でも、魔族を倒すなら、、、

「あの、すみません。」

「はい!コンタクトと申します!なんでしょうか!」

テンション高いな。

「あの、天族や天使の偉い方にお会いできませんか?」

「えーっと、熾天使さんでよろしかったですか!」

「え?!会えるんですか?」

「はい!魔法少女ですからね!それに先ほど調べてたらしかったので一番偉い方にお会いした方が話が速いかなと思いました!」

すごい。全部お見通し。これが連絡をとることで有名なコンタクトさんの仕事っぷり。

「えっと、ではなるべく早めにお願いします。」

「はい!」

そういって彼女は目を閉じる。どうやら色々連絡をとっているらしかった。どうやらこれが彼女の魔法らしい。

「はい!では今日の15時でどうでしょう!」

「え?あと30分じゃないですか。」

「はい!なるべく早くということだったので!映画の撮影の合間にしました!こちらチケットになります!ありがとうございました!」

え、私ほとんど何も喋ってないんだけど、なんか決まってしまったらしい。えっと、あ、このチケットはポータルさんのところで使えるものだ。あ、そうだよな。あと30分でポータルなしに撮影現場行けって方が無理だよな。あと、そうか。私は見たことなかったが、そういえば魔族対戦という映画があるらしい。ほとんどが魔法の国で撮影され、ヒーロー映画として人気が高い映画。そういえばあったなそんなの。

うーん、あと20分は余裕がある。本人に会うのに何にも情報がないのも変だよな。

私は映画の雑誌に手を伸ばした。へー、意外と魔族対戦は人気らしかった。今は続編の5を撮影しているとのこと。結構続いてるな。CGを一切使わない撮影らしい。まぁ、魔法でCGなんて簡単に超えれるもんなぁ。えーっと、イリュージョンさんという魔法少女がいわゆるCG担当、それにメイクさんが化粧をして、えーっと、なんやかんやで完成するらしい。興行収入ランキング1位をとったこともあるのか。全然見てなかった。最近やりたいことが多すぎて困ってたもんなぁ。

ああ!じゃあこの一ケ月の配信はなかったことになるのか!え、あのゲームクリアするのに時間かかったのに、、

あ、時間だ。私は撮影現場へと向かう。



14

えーっと、ここが熾天使さんの控え室。ここで待たせてもらおう。そういえば撮影現場なんて初めて来たな。白い壁に鏡、椅子にメイク道具。想像していた控え室という感じだった。

コンコン

「おはようございます。熾天使入りまーす。」

「はい。熾天使さん入りましたー」

あ、来たみたい。けどピンクの魔法少女だった。

「あ、こんにちは。」

「おはようございます。熾天使と申します。」

ん?えーーーー!!ちょっとまって!熾天使さんて白い魔法少女じゃないの?だって雑誌でも白い恰好で、、、いや、あれは衣装なのか!メイクも違うし、全然分からなかった、、、

「あ!はい!宜しくお願いいたします!」

「えーっと、新しいスタッフさん?」

「いえ、私は熾天使さんに用事があるツチノコと申します。」

「ああ、あなたが。失礼しました。コンタクトさんから話は聞いています。要件とはなんでしょう?」

「魔族対戦の話ですか?」

「違うんです。本当に魔族が攻めて来たんです。本当の話です。」

「うーん、でも魔族はそんなこと一度も、、えーっと、それで私に止めてほしいって事ですか?」

「そうです。なんとかできませんか?」

「うーん、そうですね。やっぱり魔王さんに直接聞いてみるのがいいと思います。楽屋は隣ですし。」

「はぁ、となり、、」

え?ちょっと待って!

「今となりに魔王がいるって言いました?!」

「え?えぇ、なにせ魔族対戦の撮影ですからね。魔王さんなら隣にいますよ?もう入られているかと思いますけれど、、」

え゛。

「えーっと、あの一緒に行きましょうか?」

ちょっと休ませてほしい。けど、のこ太を守るために必要なら!

「お願いします。」

コンコン

「し、失礼しまーす。」

「おはようございます。魔王さん、こちらツチノコさん。お話があるそうです。」

「あ、はい。おはようございます。魔王と申します。」

うっ、こっちも意外な見た目。真っ白いセーラー服とハートのフリル付き。あの黒い恰好は撮影用ね。うん。よし。そして角もないし。うん、あの映画はフィクションね。

(よし。最悪またリープしよう。)

「あの、一ケ月後に攻めようとしてますよね?」

正面突破。今の私にできるのはせめて情報を仕入れる事。

「魔族対戦の話ですか?」

「違うんです。本当に魔族が攻めて来たんです。本当の話です。」

「え、で、でも私たちはそんなことしませんし、みんないい子ですよ?」

えっ、どうしよう。この子可愛い。いや、見た目に騙されちゃだめだ!

「えっと!魔法を教えてもらおうか!」

なんだか変な日本語になってしまった。

「えっと、絶望を力に変えるものです。」

ほらきた!魔王っぽいところ!

「え?ツチノコちゃん、映画見てくれてないの?」

熾天使さんからの質問が痛い。

「えっと、それはすみません。」

そうだよね。現場に殴りこみに行っているようなもんなのに映画見たことないって失礼だよね。すみませんでした。もう一回こころの中で謝っておこう。

「いや、違うんだよ。責めてるわけじゃなくて、単純に知らないのかなって思って、、あ、私の魔法は希望を力に変えることだよ。」

あ、天使っぽい魔法で良かった。

熾天使「あのね、ツチノコちゃん。それはシャドウって言う組織じゃないかな?」

魔王「はい。私もそう思いました。」

色々3人で話し合った結果、魔族側でそんな動きは見られないし、それをやるとしたらシャドウという組織らしいという結論になった。

熾天使「あのね、シャドウって言うのは魔法少女も殺すほどの力を持ってる集団なの。今のところ目立った動きはないけど、、」

いや、魔法少女を殺す組織ってだけで結構目立ってると思うけど、、

熾天使「でも翼を持っていたんだよね?」

ツチノコ「はい。みんな黒い翼で、、」

熾天使「黒色なの?珍しいね。」

魔王「多分色を染めてるんだね。羽は魔法に合った色でカラフルなのが普通だから。」

色で染めてる?なんの為に?

魔王「もしかして、それって立体映像なんじゃ?

え?いや、イリュージョンさんを責めているわけじゃないですよ!黒い翼なんてそうそうないから本物じゃないのかなって思っただけで!」

あ、そうか。ロックさんの推理にもあった。私の勘違い。その可能性があるか。

熾天使「なんだかツチノコちゃんをはめようとしてるみたいだね。」

え?、、、、、確かに。のこ太の死と魔族の攻撃。これがあったから私は時を超えたんだ。でも、その二つとも偽物の可能性がある。

魔法端末に3回連続の通知。

魔王「緊急連絡!!」

待って。それって、、、

世界はまた黒い翼に包まれた。



15

「行かなくちゃ。私、行かなくちゃ!」

家に!のこ太に!

ポータルをくぐり家の前まで来る。まて、鍵がかかっているかの確認だ。

ガタン

大丈夫。鍵はかかってる。魔法の端末で開錠する。

「のこ太!!!」

そんな、、

部屋は異常に寒かった。のこ太は異常に冷たかった。当然だ。全身が凍っているのだから。

「くそっ!!」

ポータルをくぐりリープに会う。

「だめでした。またやり直させてください。」

「だめだ。依存するぞ。」

「構いません。撃ってください。」

「、、、いや!二回同じやつに撃ったことなんてない!どうなるか分からないんだぞ!!」

「撃てって言ってるだろ!!」

撃ってくれないなら自分から引き金を引くまで。拳銃を奪いに殴りにかかる。

パシッ!

止められた。片手で止められた。そうだった。こいつは2級だった。それなら!

足を使い蹴りにいく。

「うわっ!!」

なにをされた?飛ばされた。

「でも、奪いましたよ、これ。」

私はリープの拳銃を手に持っていた。どうやらリボルバー式らしい。6発入るのか、、

「素直に渡すと思うか?」

くそっ!弾がない!!6発とも空だった。

「お前、本気か?本気でこの状況を止められると思っているのか。」

「やれるかではありません。私にはやるしかないんです!」

・・・・・・

「そうか。分かったよ。」

そういうとリープは青い弾をこちらに投げてきた。

「あと4発だ!失敗するなよ。」

私はうなずき、弾を拳銃に詰める。

ガチャリ

後は撃つだけだ。

「ふーーーーー。」

冷静になれ。

右手で拳銃を握る。

左手で頭を支える。

逃げるな。

今は逃げてる場合じゃないだろ。

何が正しいのか。

何が答えなのか。

右手の拳銃をゆっくり額に押し付ける。

「ふーーーーーーーーーーーー」

引き金を、引いた。

TO BE CONTINEWD 魔法少女物語ー2

ー終ー 2024 ー月


魔法少女物語ー3

作:月



16

世界は虚無である。

万物は毒であり薬である。

光は陰になり、逆もしかりである。

+と-が一体となって存在している。

世界に保障というものはどこにもない。

僕の人生に何の意味もないように。

結局、僕なんて広大な宇宙の一部である銀河系の一部である太陽系の一部であるひとつの星の一部である国の一部である魔法少女の一部でしかないのだ。

何のために生きているのかと言われれば、僕は念のためだと答えるだろう。

人間なんてその程度のものだし、世界はなるようにしかならないんだし、なるようにならなかったとしても、それでもそれは別にいいのだった。

ああ、なんでこんなことしなくちゃしなくちゃいけないんだろう。

世界にはハッピーエンドもバッドエンドも存在しない。

結果だけが全てである。

「全てが結果なのだと、私は思うけれどね。」

・・・・・・・・・・・・まあいいや。

僕が感傷に浸っているというのに口を出さないでほしい。

いっそのこと植物人間にしてやろうか。

いや、それもめんどくさいや。

とりあえずリビングにいたのがそもそもの間違いであると気づく僕。

だから自室にこもることにした。

いいや、別にどうだって。

・・・・と、突然究極について考える僕。

何でもできるというのは素晴らしいと思っていた時期が僕にもあった。

そんな推理小説における名探偵、怪獣映画の怪獣ってところに惹かれた経験は誰にだってあるだろう。けれど、そんなもの、どうでもいいのである。上には上があるが、頂点には下しかない。そういうことだった。

僕は上からの眺めは絶景なのだとばかり思っていた。

でも、上からの景色なんて滑稽で高くて怖いだけだ。、だけだった。

だから僕は何かに答えることを辞めた。

常識なんて通用しない世界。

周りからは凄いと褒められる幼少期。

そして研究者として名をはせた過去を持つ僕。

つまり、端的に言ってしまえば、これは自分でいう事ではないのだということは承知の上で言わせてもらえるのならば、というかこれは自分の頭の中なのだからどんなことを思ったところでいいのだとして、僕はそう。天才なのだった。

天才とはなにか。天才は異端から生まれる。異端が全て天才であるとは限らないが。

僕は異端だった。異端児なのだった。幼少期のころからパズルは得意だった。ジグソーパズルも裏面から場所を当てられたし、スライドパズルもお手の物。そんなのは誰にでもできることだと思っていた。けれどそうじゃないらしいことを後に知ることとなる。

学校での授業はつまらなかった。なんで回りくどい教え方をするのだろうと思った。それには後に関わってくる何か重要な事があるのだと思った。だけれど、結果を言ってしまえば、誰にでもわかりやすくするためにあんなに際どいことをしていたのだと結論を付けた。周りの人たちはこの程度も理解できないのかと、飽きれた。幼少期の頃の僕は飽きれていた。大人も大したことはなかった。普通だった。普通にバカだった。

もっと大人は凄いことをしているのかと思った。けれどそれは間違いで、特にすごいことをしているようには思えなかったし、今も思っていない。

例えば絵がある。自分で描く方の絵だ。けれど絵が下手な人がいる。別にそれはいい。足が速い人もいれば遅い人がいるのと同様に、それは相対的なものでしかないのだった。とにかく、美術は成績トップだった。運動は苦手だけれど、絵ならかけた。

例えば勉強がある。覚えるのは単純だ。理解するのは単純だ。

例えば歴史。あれは覚えるだけであって、覚える以外の何物でもないのだった。どっかの誰かさんは歴史は繰り返されるものであって、そこから学ばなくてはいけないとのこと。けれど、歴史が繰り返されるという前提があるのなら、それは人類が学ばない証拠だった。ただ覚えているだけ。多数の人間が学習しないのであれば、歴史も意味を成さない。特に国のお偉いさんが学ばなくてはどうしようもできない。有象無象に何を教えたってどうしようもないのと同じだった。

例えば算数。あれも簡単だ。ルービックキューブに比べたら本当に飽きれるくらいに明快だった。知恵の輪とは比べ物にならないほどに簡単だった。

でも、例えば理科。ここでは物理の事を指すのだが、これは意外だった。これは以外だった。僕は当時、重いものの方が早くに落ちると思っていた。けれど、それは関係のない事だった。僕は驚いた。大した人がいるものだと思った。たしかニュートリノとかいう人が発見したらしい、万有引力。それには定数も存在し、式で表すことができる。これには驚いた。この僕が、驚いた。思えばあの瞬間が歴史を変える瞬間だったのだ。ちなみに、ここでいう歴史とは僕の中にある価値観が変わったという比喩ではなく、本当に物理学の世界が変わった瞬間であった。何を隠そう、魔素を発見したのは僕である。

まぁ、万有引力がある以上、重い方の鉄球の方から発する引力も考慮すると軽い鉄球よりは早く地面に到達することになるから強ち間違ってはいなかったのだけれど。

学ばない者を、僕は人間とは呼ばない。

普通の者はただそこに存在しているだけである。生きてはいるのだろうが、それと当時に死んでいるに近しい存在だった。

普通よりはマシな者がいる。思考する者だ。だけれど、そのお粗末な考え方、思考力、スピードでは話にはならない。

僕が認めている人間がその上に存在する。人間は学ぶ。失敗を成功に変えるのは大前提。色々な価値観から物事を見つめ、自分の仕事と他人の仕事を区別し、自分の才能を区別する。差別と区別にはなんの差異もない。だから才能を差別していたところでなんら影響はない。差別主義者はここでは一切関係ない。

そしてその上には研究者がいる。ようやく話ができる生物になってきた。研究者は才能を活かす。自分にできることを精いっぱいやって、できないものは他のできる人に託す。自分では簡単だと思ったことは助手にやらせればよい。そうやって効率よく学習、研究をしていく。

僕は思う。ここまできてやっと大人になれると。まさか、ただただ生きているだけで、歳をとっただけで大人になれるとは思っていないだろうな?そんな人がいるのならそいつは大人ではない。人間ではあるのかもしれないがな。有意義な時間を沢山過ごして、そして他人を助けることの重要さを理解し、責任をとることができて、そしてそれを行動に移せるもの。それを、大人と呼ぶんじゃねぇのか。

要するに世の中は子どもだらけだ。今はネット社会だかなんだか知らないけど、それで自殺する人がいるらしいな。実にくだらない。他人の意見にそこまで左右されてどうするよ。そんな人間はネットを離れるべきなんだ。誰だって熱いやかんがあったら触るのを放置する。それをずっと触り続けているから火傷になるんだ。全く。どいつもこいつも子どもばっか。バカだらけの世の中だった。

と、ここで少々アドバイスをやろう。生きることを怠っている人に向けてのアドバイス。なに、僕は確かに物理学者であるけれど、それを専門にしているけれど、だからってそれ以外ができないとまでは言って無い。僕にはそんな境界線なんて関係ない。人間は何かレッテルを張らないと気が済まないようだな。でも天才なんてものは言葉だけではくくれないものばっかりだ。例えば料理人がいるだろ?じゃあそいつは料理しかできないのか?そんなわけあるか。他にいくらでもできることがあって然るべきなんだ。一つの事しかできないなんてそれは凡人の象徴、無能の証明だよ。ただ、無能でも凡人でもそれが悪い事じゃないってことは理解してな。うん、ちょっと話がそれてしまったけれど、アドバイスだ。心理学者にもなれる僕からのアドバイス。他人の言う事なんて気にするな。いいか、相手は人間だぞ。まぁ、もしかしたら人間ではなく生物なのかもしれないがな。とにかく相手は子どもの可能性が非常に高い。世の中には80億とかの人類がいるそうだけれども、79億は子どもだね。いや、1億の人間がいるだけでもそれは凄い事なんだぜ。まぁ、実際にはもっと人間は少なくて研究者も少なくて天才も少ないのだろうがな。これは一例だ。そう。一例でしかないんだよ。例えばネットで傷つけられたとする。けれどそれは80億人いるうちのひとりからのいじめでしかなくて、それ以外の何物でもないのだよ。それで命を断つ?

「は!実にくだらないね!」

一つの事象から全てを分かった気になってんじゃねぇよこのバカが!まぁ分からないからバカなのかもしれないがな。一応言っておくとこれは精神に異常をきたしていない人向けのアドバイスだからな。だから何か依存症とかになってるやつには響かない言葉だろうけどよ。まぁ依存症になってる時点でそいつは病院を頼るべきなんだよ。それをしていないのはそいつ自身の問題であって、それ以外の何物でもないのだよ。

さてと、そんな例外君はおいておいて、それで、つまり僕が言いたいのは人から受けるものはインスピレーションだけで構わない。誹謗中傷なんて当てにするな。人間を信じるな。ネットを信じるな。いいか、例えば偶像崇拝、もといアイドルがいるだろ?そのファンもいる。ファンをやってるときには褒めるが、その偶像がスキャンダルを出してみろ。褒めていたファンは誹謗中傷に走るだろうよ。ほらな、人間の感想なんて、感情、勘定なんてその程度のものでしかないんだよ。その程度の者でしかないんだよ。だーかーら、ネットで自殺?そんなのは小説にもならないくだらない感性でしかない。

うん?何かな?君は、ああ、この僕のこころを読んでいる君は僕に不満があるようだね。何なのかな?自称天才のところかな?それとも心理学の方かな?それともこの後に思う量子力学についてなのかな?まぁ、どっちでもいいけどね。つまりだな、人間のいう事に左右されてんじゃねぇぞって言ってるのに、もしかしてもうこの僕、自称天才のこの僕のこころに影響を得て考え方を変えようとしている君に言いたいんだ。僕のこころも所詮人類の1人でしかないんだよ。いいか。たしかに人類は80億いるさ。でもそれは生きてる人間の話だろ?今まで生きてきた人間とはほとんどかかわりのない、「今」生きている人間のたった一人の意見でしかなく、それ以外の何物でもない僕のこころ。それに左右されているようじゃまだまだアマチュアだ。

人間の悩みは対人関係であるとかなんとかって抜かしている心理学者がいるようだね。まぁ間違っちゃいないが、そうそうあってるものでもねぇ。しかし、今更人間に固執するようなことはしないだろう。(この言葉の意味が分からないのならもう一度僕のこころを読み直すんだな。)あとはなんだ?金か?環境か?まぁお金が全てって考えがある以上確かにそうなんだろうよ。お金は大切だ。でも覚えておけ。お金は全てじゃねぇ、ほとんどだ。

あとは環境か?でもな、環境も自分で選んでることがほとんどだ。誰かに苔のように使われているのだとしてもそれは自分で選んでいる可能性が高い。違うって?僕に反論するなんていい度胸だな。しかしな、世界には保証はないんだよ。例えば、アルバイトでお金がもらえるだろ?だけどどうしてそんな事がわかるよ。労働契約を結んだからか?そんなの法律を無視すればいいだけの話さ。法律違反がだめ?でも、法律違反なんてものは世の中にあふれているよ。じゃあお前は信号が青だったら絶対に車が来ないと思うのかい?それは違うね。信号無視をすれば信号の色なんてものは関係なしに車は来る。つまりはそういうこった。例えばアルバイトの店長がいるとする。だけれど、それがどうして店長だと断言できるよ?お前は自称店長だから店長だと楽観的な事を考えるんだろうな。名刺に店長と書いてあれば店長なのか?違うだろ。真実はそいつが店長だと言い張ってるだけだ。そいつが本当に店長なのかは事実ではない。お前は観測した物以上の事を推測で思い込んでいるだけだ。例えば作家がいるだろ?誰でもいいよ。僕でもいい。だけれど、本当にこの文章は僕が書いたのか?いや、違うな。そいつはわからねぇよな。お前に判断が着くわけがねぇ。だってネットだぜ?どんなこともできる場所を無心に信じてんじゃねぇよ。例えばよ、自分は作家なんですという人が現れたら本当にそれを信じるのか?例えば画家だっていったらそれを信じるのか?文章を書いているところを、絵を描いているところを見たわけでもねぇのに勝手に決めつけてるだろ。それは偏見ってもんだ!だから世界には保証なんてどこにもないんだよ。もしかしたら法律だってないのかもしれない。六法全書に書いてあるからと言って本当に実在するかの証明ができないのと同じでな。うん?弁護士がそういったから法律はある?じゃあそいつは本当に弁護士なのか?ネットで弁護士登録されていたらそいつは弁護士になれるのか?それだったら僕は今から法律の専門家として生きていくことだって容易い。そんなことはしないけれど。

何が本当で何が嘘なのか。

誰からが本当で誰からが嘘なのか。

どこからが天才でどこからが天才でないのか。

つまりだな。アルバイトにしたって飛ぶって発想はできるわけだ。つまりはバックレる。そういうこった。それをしないのはお金が欲しいからだとか正義心とかだろうが、それはてめぇで決めた事だろ?ほらな?環境なんてものは自分から作り出してるんだよ。それなのに誰かのせいにしたがる。それが人間ってものだ。本当に辛いなら逃げちまえ。海外逃亡でもなんでもしてしまえ。もちろん責任は僕にはないよ。それを行った君自身の責任。僕のこころに従った君の責任だからね。

うーん、そうだな。心理学ができるってことはもういいとして、あとは精神の方に話を進めようか。精神ってのは要するに脳科学だな。薬学とも通じてる。簡単に説明すると、食って寝て散歩しろ。以上って話になるな。脳の中で重要なホルモンはセロトニンとオキシトシンとドーパミンだ。セロトニンは幸せを感じるものでこれがないのが鬱状態。つまりセロトニンは本当に重要で精神の基礎ってわけ。次にオキシトシン。これは動物と触れ合ったりすることによって生まれるつながりの安心感。最後はドーパミンだ。これは有名だが、パチンコで興奮するのがこれだな。いいか、重要なのはセロトニン>オキシトシン>ドーパミンだ。第一にセロトニン。これは基礎だからな。地盤が固まってないとどうしようもない。次にオキシトシン。人間との繋がりでも何でもいい。ペットを飼うのが手っ取り早いな。そして、セロトニンとオキシトシンを両方十分な両手に入れてようやく接種していいのがドーパミン。ドーパミン中毒はセロトニンとオキシトシンが足りないやつがなるんだよ。つまりは依存症だな。だからセロトニンとオキシトシンを先に接種しろ。なんども言うぞ。セロトニンとオキシトシンだ!そしてセロトニンを出すには重要なことが何個かあるが、散歩が一番いい。目に太陽光を入れるのが手っ取り早いからだ。だからサングラスなんてするなよ。眼球に太陽光を入れるのが大事なんだ。ちなみに、太陽光なのは単純に明るいからだ。スマホでは全く意味を成さない。ほら、太陽の下だとスマホが見づらいだろ。あれは単純に太陽が明るいから比較的くらいスマホの光は見えにくいと、そういうこった。だがな、脳を起こさないとしても眠らせないようにするくらいの光はスマホにはある。だから寝る前はスマホを辞めましょうと言われてブルーライトカットメガネなんてものが存在するんだ。そして散歩はリズム運動だ。このリズム運動もセロトニンを出させる。つまり散歩は最高なんだ。あとは咀嚼、つまり歯のかみ合わせだな。食事をとる時にはよく噛みましょう、なんてみたことはあるだろ?あれはそういうセロトニンを出させるって意味でもあるんだ。だからサプリメントに頼るな。これでだいたいセロトニンを出させる方法は伝授したな。あとはオキシトシンだが、これは動物の可愛い動画でも見とけ。それで十分だ。本来ならセロトニンが出てる時点で精神は十分なんだよ。比喩すると、セロトニンは脳の指揮者なんだよ。指揮者がいないと音楽は成り立たない。つまり、セロトニンがないと指揮者が居なくて脳が何をやっていいのかがわからなくなる。それでメンタルが落ちるんだ。だから、セロトニンだ。精神が悪いならセロトニンを出しやすくする薬、ようは抗鬱薬だな。それを処方してもらえ。あとはやっぱり睡眠だよな。しっかりと寝る。精神が不安定なら8時間や9時間寝ろ。もっと寝てもいい。メンタルが落ち込んだ時には寝るのが一番だ。もちろん食事もとらなきゃいけないがな、やっぱり睡眠に勝るものはないよ。食事で言うならやっぱりトリプトファン、ビタミンB6、炭水化物だな。炭水化物は簡単だろ?つまりは糖類って話になるが。トリプトファンは納豆とか大豆に多いから大豆をとるようにするんだ。ビタミンB6はテキトーな野菜とか卵とか食べればそれで十分だ。おススメは納豆卵がけご飯だな。最高だろ?ああ、卵の白身にはアビジンっている納豆の良い栄養の吸収を阻害するものが入ってるから黄身だけで食べることをおススメするよ。じゃあ、精神医学はこれくらいかな。

「幼少期ねー、、、、」

そういえばそんな時期もあった。とても過去の事だったので忘れかけてはいたが、そういえばそんな時期もあるにはあった。例えば覚えていない小学校。6年生は不登校だったのでなんとも言えないけれど、その、変な言い方に聞こえるかもしれないけど、退屈だった。例えばほとんど覚えていない中学校。もしかして周りの人の成長によって話が会う人が見つかるかもしれないと思ったり、したこともあったっけ?けれどそれも夢物語ってことになるのかな?高校。特記すべきことなし。大学。物理を学ぶ。大学院。物理を学ぶ。そこからは研究者。物理学者と呼ばれる地位になった。専門は量子力学だった。初頭物理なんてものはもう研究しつくされていると思った。まぁ多少の誤差はあれどある程度は使えるものにはなっているので今更僕が研究に乗り出す必要はないように思えた。

では問題です!

なぜ小学校と中学校では記憶がないのでしょう?

これは言い換えると、なんで過去編では口調が違うのかって事にも繋がってくるわけだけど。

正解は、、ちょっと考えてみよう。人間がいる。人間には記憶力がある。けれどそれがない。さぁなぜか。人間の口調はそう変わらないものである。でも変わっている。さぁなぜか。なんで小学校と中学校なのか。さぁなぜか。

1人の人間がいる。普通は記憶も口調も一つである。でも記憶はないし口調も違う。ならば一人の人間ではないんだろう。だけれど体はひとつだ。答えは目の前にある。

多重人格だから。そもそも僕が精神医学に詳しいのはそういうわけなのである。境界性パーソナリティー障害。ボーダー。ボーダーライン。僕の心は最初女の子だった。だけれど小学生の高学年は第一成長期だ。だから本物の女の子は胸が大きくなる。そして本物の男の子である僕の胸は変わらない。だから嫌になった。だから逃げた。でも学校に通わなくちゃいけない。さて、どうするか。精神は学校が嫌いだ。でも肉体は学校にいなくてはいけない。ならば、精神を増やせばいい。そういう話なのだった。中学校は本当に覚えていないね。だって制服が違うんだもんね。男女の区別が、差別がされているところに僕のこころは耐えられなかったんだろうね。だから分離した。実にわかりやすいね。女の子のこころは小学生のまま成長が止まっている。僕は一応男の子認識の精神である。じゃないと精神が入れ替わった意味がないからね。そしてもう一人、知識と思考力の化け物である姉的存在がいる。生まれた理由は不明のまま。だから二重人格ではなく多重人格というわけである。事実、僕に思考力はそこまでない。僕にあるのは学校を生き抜くために必要であった社会性だけである。だから知恵の輪もルービックキューブも姉的存在の言いなりになっているだけであって解いているのは別人といっても過言ではないのだった。ただの操り人形。

まさか、絵もかけてお勉強もできて小説もかけて護身術までこなし、趣味は将棋とチェス、大学は理系で好きな分野は量子力学で知恵の輪も解けてルービックキューブまでそろえられるのに、なんにも代償が、なんも苦労が、精神異常がないなんてまさか、思ってないよな?

まぁ、そんなわけで僕である。以上。自己紹介終わり。

ああ、名前?

それは忘れていた。だってそんな固有名詞を言われても僕を、私を表現するなんてできっこないからである。

僕の、私の名前は、、

魔法少女としての名前は虚無。

Sランク、、だと思う。

無に変える魔法を持つ。

熾天使と魔王とは同期にあたる。

つまり、彼女たちと同じで私は500才くらいである、といいたいが、400年寝ていたのであまり知らない事も多い。まぁ、生きるのがめんどくさくなって、これも自身の魔法の影響だろうか、世界に退屈した僕は400年の眠りに着くことにした。つまりは封印。まぁ、自分で頼んだんだけど。いまやリーダーか。なんでこんなことになってんだか。

「リーダー!!面白い奴が現れましたよ。タイムスタンプが二回もずれている奴が。どうやら魔族関係らしいです。」

え、、どうでもいいんだけれど。

なにかしなくちゃいけないのかな、私。

これから忙しくなったら嫌だなぁ。

TO BE CONTINEWD 魔法少女物語ー3 

ー終ー 2024 ー月



いやあ、、この文章を読んでくれている人は本当にありがたい!

実はこの作品、諸事情により3までで打ち切りになってしまっていたのですが、

やっぱり始めたからには完結を、ということで4の現在完成してる部分までを先行公開!!


魔法少女物語ー4

作:月


17

ピンポーン。

・・・・・・

ピンポーン。

・・・・・・

「あ?死んでやがんのか?」

ピンポーン、ピンポーン、ピンポピンポピンポピンピンピンポーン。

・・・・・・・・・・・・・・


「お、おねぇちゃん?大丈夫?あと、インターホンが、、」

「うん?う、うん、うん、、」

あ、家か。

頭が痛い。立ち眩み、いいや、めまいか、、えっと、とりあえず、インターホンを開けて、あ、違う、ドアを開けて、、


「お!生きてるじゃねーか。そんじゃ、よっす、こんにちは」

えーと、魔法少女か。大人びているけれども。

「え、あ、はい。どーも。」

ビンタされた。

「なれなれしく挨拶するな。

おら行くぞ!それと、弟ちゃん、よろしく!弟ちゃんは後部座席に乗ってね。」

あれ?なんで私はビンタでのこ太には優しくて、というか、この人、誰だ?

「おら、リーダーからの電話だ。さっさと出ろ。」

と黄色い謎の人からケータイを、いや、魔法の端末を渡される。というか、電話じゃなくてビデオ通話だ、これ、、

「えっと、はい。もしもし。初めまして。」

「、、、、えっと、君がタイムスリップしてきた子でいいのかな?」

と、まだ話してる最中なのに突然やってきた彼女に背中を押されて、なんとも高級そうな、そして実際に高級であろう真っ赤なスポーツカーに載せられる。スポーツカーなのに後部座席もあって、いや、それよりもこれは左ハンドルって日本以外じゃそうなんだっけ?えっと、私は助手席か。それより、えっと、なんでタイムスリップのことを、、?疑問が山積みだった。

「え、あ、はい。私がツチノコです。」

「・・・そうか。日本人は好きなんだ。仲良くしよう。」

あれ?

「なんで私が日本人だって知ってるんですか?」

「・・・・・それくらい自分で考えたまえ。」

pーーーーー。電話は切れてしまった。

「さてと、行くか!」

まだシートベルトさえしていないのにこの人はもう発車する気満々だった。後ろを見るとのこ太が、いた。座っていた。え?のこ太が車に、、、、外にいるのだった。

「そんじゃま、えーっと弟ちゃんは特別仕様にしてやろう。」

そう言ってその人はハンドル近くのボタンを何やらいじっていた。すると、後部座席を覆うように薄暗いシートがかけられた。

なんだこれ?

触ってみようとしたが、実体はないらしい。

「ああ、それは音を遮断したりするやつだ。あと後部座席は揺れない設定だから安心だろ。」

そういうと彼女は車を発車させた。

ああ、つまりのこ太には部屋にいるのと同じような環境にしてくれたってわけか。それはありがたいが、、

「えっと、とりあえず、あなたは誰ですか?」

「うん?リーダーから聞いてないのか?あたしはマインドだ。だから質問なんざしなくていい。どうせ心の声なんざ聞こえるから。リーダーは説明不足だよな。全く。」

「えっと、マインドさんと私って知り合いでしたっけ?」

「いいや、初対面だよ。」

ですよね。

初対面なのにインターホン連打とかビンタとか、情報量が多くてわからない。

「それはお前がだらしないからだ。」

あ、そうか、心が読めるんだっけ。それは、その、失礼しました。

「えっと、名前、なんだっけ?」

「ツチノコです。」

「ふーん、日本人は丁寧というかなんというか、すぐに謝るよな。悪いのはこっちなのに。」

悪気はあったのか。あ、この考えも読まれるのか。あ、この人が心を読めるから日本人だってバレたのか。

「違うよ。

いいことを教えてあげようお嬢ちゃん。ツチノコは日本語だ。」

あ、・・・

「うん?まぁいいや。とりあえず名前を名乗っておきながら出身がバレないなんていつから思ってたよ。例えばジョンって名前ならアメリカかなって思うだろ?それと一緒さ。」

ああ、だからリーダーもそれを聞いて、

うん、というかなんのリーダーなんだ?

「それはリーダーから直接聞かなくてはならない、というルールがある。だからあたしの口からは言えないな。」

えっと、、えーっと、

は、というか、何の説明もなしに車に乗せるってそれは誘拐では?

「失礼なやつだな。お前気づいていないのか?その体で良く生きてられるよな。」

え?いや、私は、、なにも、、

「体の魔素が無くなりすぎだろうが!それくらい気づけ!だから頭痛いだのめまいがするだのっていうから心配してベルを鳴らしまくったってのによ。ったく、お礼をいってもらいたいくらいだね。」

えー?えーっと、ありがとうございます。

「感謝は言葉にして言え。」

「ありがとうございます。」

「よくできた!偉いぞ!」

うーん、なんだかこの人とはなにか決定的に違う何かがあるような気がする。さっき喋らなくていいっていうから、心の声は聞こえるだの言うから心の中で感謝したのに、

「おまえ、それは不倫の一番の怖い考えだぞ。自分の気持ちが伝わってると思って蔑ろにするから相手を変えるんだよ。だから感謝はちゃんと言葉にしなくちゃいけない。

オーケー?」

「、、、オーケー。」

えっと、とりあえず誘拐とかではなくて病院らしかった。

「いや、行くのは銀行だよ?だって足りないのは魔素だからね。金をおろすには銀行だろ?」

お金、そういえば全然おろしていなかったな。確かに体内魔力が少ない。とりあえず私の魔法の端末を取り出して魔素を接種して、、

「え?」

思わず声が出てしまった。えっと、私、今、半年前にいるのか、、、、

えっと、とりあえず魔素の接種を、、ってこんなに体内魔力が減ってたのか。

「おまえ、本当に大丈夫か?流石に知ってるよな、体内魔素が無くなったら死ぬんだぞ。」

それは知ってる。流石に知ってる。えっと、ああ、そうか。私は時間が欲しくて、だからできるだけ前に戻りたいと思って引き金を引いたのだった。だからこんな前なのか。

「ってか、本当にタイムラインがずれているみたいだな。タイムの魔法か?」

「いえ、リープさんに。」

「は?リープに?、、、。。。。。まぁ、リーダーならこれもどうにかしちまうんだろうな。」

え?なに?なにか私まずいこと言いました?それとも思いました?

えっと、なんとなく先ほど接種した魔素が順応してきたのか、呼吸をするのが楽になってきた。ああ、そうか。こういう内容を聞かれないためにも後部座席には黒いシートがかかっているのか。

うん?マインド?

「えっと、マインドさん。マインドさんの魔法を教えてもらっていいですか?」

「お嬢ちゃんの読み通りマインドコントロールだよ。心が読めるだなんてのはおまけだよおまけ。副魔法ってやつ。」

やっぱり。そう。のこ太が車にすんなり乗るのがおかしいとは思っていた。だから、あ、そういえばロック。あの名探偵のロックによるとマインドコントロールも推理の一部だったな。なら、この人も、、

「ああ、できるだろうな。お姉ちゃんが帰ってきた。でも鍵を落としちゃった。だから開けてほしいなってお姉ちゃんがドアの前で思っていると弟ちゃんに思わせることによってドアを開けさせるくらいお茶の子さいさいだ。」

簡単、、、そう言ってのけた。


「おら、着いたぞ。お嬢ちゃんは来てくれ。弟ちゃんは保護にしておくよ。」

え?のこ太、車に置き去りですか?

「だから大丈夫って言ってるだろ。ほら。」

とマインドさんは後部座席の黒いシートをノックした。そう、ノック。つまり今は実体がある。

「一緒に来るよりも車にいた方が安全までもあるんだ。だから心配すんな。」

というとマインドさんは銀行に入ってしまっていた。もちろん正確には魔法銀行だけれども。マジックバンク。

「さて、魔法端末を出してもらおうか。」

渡した魔法の端末が銀行にセットされた。

「ほら、暗証番号とかさっさと入力しろ。」

「え?これ私の銀行番号じゃないですよ?」

「そりゃそうだろ。タイムパラドックスが起きたら厄介なのはうちらかもしれないんだ。そうそう自分の銀行使わせるかよ。」

「え?でもお金を受け取るわけには、

「さっきから「え?」だの「うん?」だの五月蠅いな。そうやってかないと喋れないタイプなのか?

いや、なにも怒ってるわけじゃないぜ。リーダーと同じタイプだ。安心しろ。とりあえずあたしのいう事に従ってればいい。組織の金だから心配すんな。そうすればリーダーが全てを解決してくれる。そのためのリーダーだ。」

そうですか、、、。と、暗証番号、生体認証をやって魔素を引き出す準備をする。

あとはマインドさんに任かせればいいらしい。

「ほら、できたぞ。行くぞ。」

うん?と、とりあえず後をついていく。

さっきと同じ席に座り、また車は動き出す。私は魔法の端末に補充された魔素を体内に取り込んでリラックスしていた。うん、確かに、お腹が空いていた状態から満腹になったような感じがある。

「行くのはうちらの組織だ。リーダーに会わずして事件解決なんて事はないんだよ。」

それはまた、そのリーダーさんは大層凄い人なのだろうと思った。

「凄いぜ、うちのリーダーは。なにせ学者だからな。しかも天才の。」

学者。しかも天才。そんな言葉は漫画やアニメの世界にしかないと思っていたけれど、もうそんな考えは古い。古すぎる。こっちは魔法少女やってんだ。あれ?なんだか思考がマインドさんに似てきたか?もしかして彼女の魔法の影響だろうか。そういえば、彼女は、

「Sランクだよ。もちろん。」


18

「さてと、弟ちゃんはリーダーの前の部屋まで連れて行ってね。お嬢ちゃんはリーダーの部屋までいってね。ずっとまっすぐ行けば着くから。

それじゃ!」

と言って、例の赤いスポーツカーは私たちをおろして行ってしまった。場所は、高級ホテル?みたいなところだった。

「なんだか、山嵐に会ったみたいだな。」

突然やってきて、突然去る。Sランクの彼女。

「えっと、じゃあ行こっか。」

のこ太と手をつないで奥を目指す。少しだけカーブをえがいていたけれど、やっぱりホテルみたいで、沢山のドアとそれぞれにネームプレートが下げられていた。

「一番奥ね。」

こうやってうねうねした構造は確か頑丈な作りにするためだったか、火災が起きたときに火が燃え移らないようにするためだったかで右カーブ、次は左カーブと言った具合に廊下を歩いていく。

そして行き当たった。行き当たりのドアはここしかないし、どうやらリーダーはここにいるようだった。

コンコン。

ノックして、

「失礼します。」

とドアを開ける。

ドアには鍵はかかっていなかった。広い部屋だった。

「よくぞおいでいただきました。ツチノコ様、のこ太様。」

どうやら部屋は合っていたらしい。そして、当然だが、また魔法少女だった。

「では奥にリーダーが控えています。ツチノコ様はこの扉の向こう側に行ってください。のこ太様はここで待機してください。」

そういうと、彼女は私たちが入ってきたドアに鍵をかけた。部屋を出て行ったりはしていない。私たちと同じ空間にいる。

「・・・(なんだか、監禁みたいだな。)」

さっきからなんなんだ?車で誘拐して、そのあとは監禁か?

「どうぞ、こちらへ。」

私に向けられた言葉だった。他にもドアはあるが、このドアを使えばいいらしい。

コンコン。

ガチャっと開けると

「失礼します。」

「わかったよ。」

「お!その声はお嬢ちゃんだね!」

「..そうだね。」

「それじゃあ、あたしは失礼することにするよ。」

と、電話が切れる。どうやらスピーカーで会話していたらしい。電話の音なんて全く聞こえなかったけどな。

「・・・・えっと、それじゃあ、ツチノコはこっちに座って。メモリー、とりあえず半年の記憶をくれ。」

「かしこまりました。」

といって、私はソファーに座らされる。黒いソファーが二つ。向かい合わせになっていて、その間にはテーブルがある。まるで会議室だった。そして、さきほど案内してくれた人はメモリーというらしい。メモリー。記憶。半年分の記憶をくれとのこと。

「ちょっとまってください。」

「......うん?なんだね?」

「記憶を頂くんですか?」

「なに、コピーさせてもらうだけだから安心しなさい。君の頭の中から消えたりはしない。そして、事件解決には絶対に必要になる。事件は私が解決する。だから、よこしてもらおう。」

と、半ば強引に説得させられた。リーダーが私の隣に座る。そしてメモリーさんが私たちの頭を片手で抑える。私は左手で、リーダーは右手で頭を撫でられている形になる。

「えっと、君にも伝えておきたい記憶が私の方にもある。最近思考したものだ。それを送らせてもらう。」

「え、、、?」

・・・・特にこれ以上の説明はないらしかった。

「はい。完了いたしました。」

といってメモリーさんは私たちから離れて、奥の方へと行ってしまった。

リーダーは、えっと虚無さんは、反対側のソファーに座り返した。つまり、私と虚無さんが真っ向から対面している状態になる。

・・・・・・・

虚無さんは目を閉じて何かを考えているらしかった。だから私は何も言わなかった。

メモリーさんが飲み物を持ってきてくれた。

「どうぞ。」

テーブルにおかれたのは紅茶らしかった。

「ありがとう。」

と、虚無さんは目を覚ましたらしかった。

「頂きます。」

おいしかった。けれど、ミルクと砂糖がほしいところだった。

「おい、ミルクと砂糖を。」

と虚無さんが言う。まるで私の心を読んだように。

無言で奥へ行き無言で帰ってくるメモリーさん。

「どうぞ。」

とテーブルにおかれるミルクと砂糖。

「ありがとうございます。」

「おいメモリー。ツチノコの弟君は1人が好みらしい。だから1人にしてやれ。」

「かしこまりました。」

と言ってメモリーさんはこの部屋から出て行ってしまった。

うん?どういう事なんだろう。

「それは、もともとは弟君の護衛としてメモリーがいる予定だったんだ。だけど1人が好きらしいから、1人にしてあげようと思っただけだよ。」

とまたも私の心を読んだかのように話を進める虚無さん。

「えっと、虚無さん。虚無さんで合ってますよね?虚無さんも私の心が読めるんですか?」

「違う。これは心理学だ。」

あ、学者って言ってたけど、心理学者なのか。

「僕は全般においての学者なんだよ。

ちなみに、メモリーは外に行った。だからこの近くにいるのは私と君と、弟君だけだね。

この部屋は防音だから会話は弟君には聞こえないがね。しかし、スマホもネットもテレビもあるし、退屈はしないだろうね。」

防音ね。だから電話の声が聞こえなかったわけだ。


現状確認。この部屋は防音。あるのは黒いソファー二つと真ん中にあるテーブル。私と虚無さんはテーブルを介して向かい合っている。お互いがソファーに腰かけて。そして隣の部屋にはのこ太がいる、と。

「・・・・・・・・」

どうやら虚無さんはあまりしゃべるタイプではないらしかった。私から会話を振らないといけないような状況にある。

「えっと、髪、長いですね。」

「そりゃあ400年も寝てたからね。」

「え?魔法少女なのに髪が伸びるんですか?」

「いいや、伸びないよ。」

・・・・うん?

「冗談だよ。髪が長いのはもともとだ。」

冗談とか言うんだ。

「前置きはこれくらいにして、さて、私の記憶は読めるかな?」

「えっと、あれですか?「金は全てじゃねぇ、ほとんどだ。」とか?」

「そう、それ。」

合ってたー。半ばあてずっぽうだったのに。


「・・・・・・・」

「えっと、虚無さんはなぜ私に接触を?」

「仲間からタイムスタンプが2回ずれているって聞いてね。ちょっと話を伺いに来たんだ。」

「はぁ。えっと、それで、なにか分かりました?」

「うん。僕には全部わかってるよ。多分、これが真相だ。」

と、あの名探偵さながらに答えたのだった。

「最初に言っておく。


「真実ほど人を魅了するものはないけれど、真実ほど人に残酷なものもない。」




はい!現在はここまでで製作が止まっている状態です。

でも、ちゃんと完結させちゃいましょう!

「始めたのなら、ちゃんと終わらせないといけないから。」



ドッキリ大成功!!!

でしたか?


いやー、ツチノコシリーズも完結させないとなぁ

でもでも、過去の僕が僕にだけ分かるようなメモを残してくれてたので完結までいけそうなんです!

目指せ!完結!

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